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アジ(鯵)の旬はいつ?料理好きも釣り人も必見!脂がのる美味しい時期とは

アジ(鯵)の旬はいつ?料理好きも釣り人も必見!脂がのる美味しい時期とは
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アジっていつが一番美味しいの?」スーパーでよく見かけるけど、旬はいつなのか気になる。そんな疑問を感じたことがありますよね。

アジは一年中手に入る魚ですが、実は季節によって脂ののりや味わいに大きな違いがあります。産地によっても旬の時期が異なるため、「どの時期のアジが本当に美味しいのか」がわかりにくいのも事実です。

この記事では、アジの旬をわかりやすく解説し、なぜその時期が美味しいのかをご紹介します。さらに、新鮮なアジを見分けるポイントや、地域ならではのブランドアジの情報、家庭で楽しめるおすすめ料理まで丁寧に解説しています。

この記事を読めば、「アジの旬」にまつわるモヤモヤが解消されるはずです。

アジの旬はいつ?

アジの旬は主に5月から7月ごろの初夏です。ただし、地域によって前後します。

アジは水温が上がってくる春から夏にかけて、沿岸に回遊してきます。この時期はエサも豊富で、脂がのって身がふっくらしておいしくなります。産卵前の個体が特に脂を蓄えており、味にコクがあります。

アジの基本情報

項目内容
漢字名
英名Japanese Horse Mackerel
地方名関西では「丸アジ」、九州では「キアジ」や「青アジ」と呼ばれることもあります。
主な産地長崎県、島根県、愛媛県、千葉県、静岡県など。
大きさ・見た目体長は20〜40cmほど。背中は青緑色、側面は黄色など。体側にギザギザのウロコ(ぜいご)があります
アジの日6月第3月曜日(2024年制定)。旬にちなんで設定された記念日。

全国主要産地ごとの旬カレンダー

全国主要産地ごとの旬カレンダー

アジの旬は地域によって少しずつ異なります。

アジは回遊魚で、エサや水温を求めて広い範囲を移動します。そのため、水温の上がりやすい九州や西日本では春から初夏にかけて旬を迎え、東北や北海道などの北の地域では夏以降が最盛期となることが多いです。

地域旬の時期
九州4月〜6月頃
中国・四国5月〜7月頃
関西・東海5月〜7月頃
関東5月〜7月頃
東北・北海道7月〜9月頃

アジは全国どこでも獲れますが、アジは回遊するため、旬の時期は産地ごとに違いが出ます。

回遊魚とは

回遊魚とは

回遊魚とは、エサを探したり、産卵したりするために広い海域を移動して生活する魚のことです。

よく知られている回遊魚
  • アジ(鯵)
  • サバ(鯖)
  • イワシ(鰯)
  • ブリ(鰤)
  • マグロ(鮪)
回遊魚の特徴
特徴項目内容
移動範囲季節や海流に合わせて数百〜数千km移動することもある
主な目的エサを求めて移動/産卵のために移動
生息水域沿岸から外洋まで幅広い範囲を回遊
漁獲の難しさ動きが読みにくいため漁のタイミングが重要

回遊魚は広い海を泳ぎ回りながら暮らす魚です。季節や海の環境に合わせて、行動パターンが大きく変わります。

瀬付きアジ

瀬付きアジとは、本来広範囲を回遊するアジの中で、特定の岩場(瀬)や沿岸に定着して生活する個体のことを指します。別名「根付きアジ」とも呼ばれます。

項目回遊アジ瀬付きアジ(根付きアジ)
生息域広い海域を回遊岩場や沿岸部にとどまる
運動量多くて筋肉質少なめで脂がたまりやすい
味・食感あっさりとした身脂がのってジューシー、旨みが濃い
漁獲回遊次第で時期・量が変動同じ場所で比較的安定して獲れる

「瀬付きアジ」は、岩場や沿岸にとどまって育つことで、脂がのりやすくなった特別なアジです。回遊型と比べて旨みや食感が全く異なり、刺身・塩焼き・なめろうなどで食べると違いがはっきりわかります。

春夏秋冬で異なるアジの特徴

春夏秋冬で異なるアジの特徴

季節によってアジの脂ののりや味が変わります。

  • 春〜初夏:脂がのり始め、身にハリが出てくる。旬の始まり。
  • 夏:最も脂がのっていて旨みが強い。釣りにも最適な時期。
  • 秋:産卵後の個体が多くなり、やや身が痩せ気味になる。
  • 冬:海が荒れる地域もあり漁獲量は減るが、寒アジとして一部地域で人気。

アジは一年中食べられる魚ですが、季節によって味や状態が変わります。最も脂がのるのは夏ですが、春の爽やかな風味や冬の締まった身もそれぞれの魅力です。

美味しいブランドアジ

美味しいブランドアジ

アジには地域によって特別な「ブランドアジ」があり、脂ののりや鮮度管理に優れているため、通常のアジよりも美味しいと評価されています。

ブランドアジとは、特定の産地で、漁獲方法や鮮度管理、サイズ基準などにこだわって出荷されるアジのことです。たとえば、長崎県の「ごんあじ」や島根県の「どんちっちアジ」、大分県の「関あじ」はその代表格です。

ブランドアジの特徴

長崎県「ごんあじ」
  • 漁獲場所・種類
    五島灘(ごとうなだ)の海域で獲れる「瀬付きマアジ(天然真アジ)」が「ごんあじ」と呼ばれます
  • サイズ基準
    重さ250g以上の個体を「ごんあじ」、それ以下を「若ごんあじ」と区別しています
  • 鮮度管理:活かし込み
    漁獲後すぐ海上生簀に入れ、7〜10日間餌を与えずに泳がせることで筋肉中の乳酸が減り、身全体に脂がまわります
  • 出荷品質
    活〆・神経抜き・血抜きの処理が施され、直接氷が触れないよう丁寧に箱詰めされます
島根県「どんちっちアジ」
  • 漁獲場所・種類
    島根県浜田市沖の日本海沿岸(浜田沖)で獲れる「瀬付きマアジ(天然の真アジ)」が対象です。瀬付きのアジは運動量が少なく脂がのりやすいのが特徴です。
  • サイズ基準
    重さ:50g以上、脂質含有量:10%以上(季節により15〜20%に達することも)
  • 鮮度管理
    短時間での水揚げと即時の冷却処理が徹底されており、船上での魚の扱いにも高い基準があります。
  • 出荷品質
    • 一尾ずつ手作業で選別され、脂質量を測定
    • 身が崩れないよう細心の注意を払って箱詰め
    • 水揚げ後すぐに出荷されるため鮮度が非常に高い
    • 出荷されたものには「どんちっち」マークが付けられ、ブランド認証済みであることが保証されます
大分県「関あじ
  • 漁獲場所・種類
    豊後水道(ぶんごすいどう)のうち、特に潮の流れが速く栄養豊富な「速吸の瀬戸(はやすいのせと)」で獲れる瀬付きマアジ(天然の真アジ)が「関あじ」として認定されます。
  • サイズ基準
    明確な「グラム数」の規定は公開されていませんが、概ね200〜500g程度の中〜大型の個体が関あじとして扱われています。また、以下の条件も重視されます
    • 一本釣りによって漁獲されていること(網漁は禁止)
    • 関あじ認定制度に基づく漁協の目視確認(面買い)を受けていること
  • 鮮度管理
    • 一本釣りで釣り上げた魚をすぐに船上で「活け締め」「神経抜き」「血抜き」処理
    • 魚は水温管理された「活魚水槽(いけす)」で港まで運搬
    • 陸揚げ後はすぐに冷やし、氷と直接触れないように箱詰め
  • 出荷品質
    • 出荷の際は1尾ずつ丁寧に検品され、「関あじ」ブランドラベルが付与
    • 地元漁協が定めた出荷基準(漁法・鮮度・状態)を満たしたものだけが市場に流通
    • 活〆・神経抜き・血抜きの処理が施され、直接氷が触れないよう丁寧に箱詰めされます

ブランドアジは、ただの「産地表示」ではなく、漁法や鮮度管理など明確な品質基準を持っています。脂がのった旬の時期に食べると格別で、刺身や焼き魚にするとその違いがよくわかります。見かけたら一度は味わってほしい“特別なアジ”です。

旬のアジを家庭で楽しむおすすめ料理

旬のアジを家庭で楽しむおすすめ料理

アジは、どの家庭でも親しまれている魚で、季節によって脂ののりが変わり、調理法も楽しみ方もさまざまです。旬の時期には、鮮度の良いアジを使って、刺身や焼き魚はもちろん、地域の郷土料理や旬の野菜との組み合わせも堪能できます。さらに、アジの風味を引き立てるお酒との相性にも注目してみましょう。

アジの美味しい定番料理

アジの美味しい定番料理

アジは刺身、なめろう、塩焼き、フライなど、どんな調理法でも美味しく仕上がる万能な魚です。

アジは旨みがしっかりしていて、脂のバランスも良いため、生でも加熱しても味が損なわれにくい魚です。調理の幅が広く、扱いやすいのが特徴です。

家庭で楽しめるアジの定番料理として、以下のようなものがあります。

  • アジの刺身やたたき
  • アジフライ
  • アジの塩焼き

地域ごとの郷土料理や名物

地域ごとの郷土料理や名物

アジは各地で郷土料理として親しまれており、地域によって独特の食べ方が楽しめます。

アジは日本各地の沿岸で水揚げされるため、その土地ごとの文化や食材と組み合わさって個性ある料理が生まれています。漁師飯をベースにしたものも多く、地域の味として長年愛されています。

代表的なアジの郷土料理には、以下のようなものがあります。

  • 大分県「りゅうきゅう」:醤油とごまで漬けたアジの漁師飯
  • 千葉県「なめろう」「さんが焼き」:味噌と薬味でたたく房総の漁師飯(郷土料理)さんが焼きは、なめろうを焼いた料理。
  • 長崎県「アジの姿寿司」:祝い事で使われる豪華な押し寿司

土地の食文化に触れながらアジを楽しむのも、旬の魅力のひとつです。

アジと一緒に食べたい野菜

アジの料理には、香味野菜や苦味・酸味のある野菜を合わせると、味のバランスが良くなります。

アジにはほどよい脂があるため、薬味やさっぱりとした野菜と組み合わせることで、脂っこさが中和されて食べやすくなります。さらに、香りや色どりも加わり、食欲をそそる一皿になります。

アジと相性のよい野菜は以下の通りです。

  • 大葉、生姜、みょうがなどの香味野菜(刺身やなめろうに)
  • 玉ねぎ、トマト、セロリ(南蛮漬け、マリネに)

アジの料理に合うお酒

アジの料理に合うお酒

アジの料理には、軽めで香りの良いお酒がよく合います。日本酒や焼酎、白ワインが特におすすめです。

アジは脂がありながらもクセが少ない魚なので、すっきりとした味わいのお酒と相性が良いです。たとえば辛口の日本酒は刺身や塩焼きの味を引き立て、白ワインは南蛮漬けやフライともよく合います。

アジに合うお酒の一例を挙げると、次のようになります。

  • アジの刺身:辛口の冷酒、すっきり系の本醸造酒
  • アジフライ:辛口の白ワイン(ソーヴィニヨン・ブランなど)
  • なめろうやさんが焼き:辛口の冷酒や熱燗、麦焼酎

アジの選び方と保存方法

アジの選び方と保存方法

アジは、刺身やフライ、なめろうなど、調理法を選ばない万能な魚です。旬の時期は脂ものっていて、より一層おいしく感じられます。ただし、美味しく食べるためには、新鮮なアジを見極め、正しく保存することが大切です。ここでは、家庭で失敗しないアジ選びと保存のポイントをご紹介します。

新鮮なアジの見分け方

新鮮なアジを見分けるには、「目・体色・エラ・身のハリ」の4つをチェックすることが大切です。

魚の鮮度は見た目でかなり判断できます。新鮮なアジは、目が澄んでいて、表面に光沢があり、エラが鮮やかな赤色をしています。さらに、体に弾力があり、指で押してもへこみにくいものが良品とされています。

アジを買うときは以下のポイントを確認してください。

  1. 目が澄んでいる(白く濁っていない)
  2. 体がにツヤがある
  3. エラが鮮やかな赤色
  4. 身にハリがある(やわらかすぎない)

この4つが揃っていれば、新鮮なアジである可能性が高いです。

正しい保存方法(冷蔵・冷凍・下処理)

正しい保存方法(冷蔵・冷凍・下処理)

アジをおいしく長持ちさせるには、用途に応じて冷蔵・冷凍・下処理を正しく行うことが大切です。

アジは傷みやすい魚なので、購入後はすぐに下処理をして保存するのが基本です。冷蔵の場合は2日以内に使い切る前提で、内臓とエラを取り除いてからキッチンペーパーで包み、ラップをして保存します。

冷凍する場合は、三枚おろしや開きにしてから密閉袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。解凍は冷蔵庫内でゆっくり行うと、身崩れや臭みを防げます。

アジをおいしく保存するためのポイントは以下の通りです。

  • 冷蔵保存:内臓とエラを取り除き、2日以内に調理
  • 冷凍保存:三枚おろしや開きにして密閉し、冷凍庫へ
  • 解凍:冷蔵庫内で自然解凍

正しい保存をすれば、旬のアジの美味しさを無駄なく楽しめます。

アジ(鯵)の旬はいつ?:まとめ

この記事では、「アジの旬」に関するさまざまな疑問にお答えしました。

アジは通年手に入る魚ですが、実季節や地域によって味わいが大きく変わります。特に旬の時期に食べるアジは、脂がのって身がふっくらとしており、格別のおいしさがあります。

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • アジの旬は地域によって異なるが、一般的には5月〜7月が脂ののる美味しい時期
  • 回遊魚であるため、水温や海流の影響で旬が前後する
  • 種類によっても旬が異なり、真アジ、シマアジ、ムロアジなどで特徴が分かれる
  • ブランドアジ(関あじ、ごんあじ、どんちっちアジなど)は、鮮度や脂の質にこだわって出荷されている
  • 新鮮なアジは「目・体色・エラ・身のハリ」で見分けることができる
  • 保存方法は冷蔵・冷凍・下処理を正しく行うことで、美味しさを保てる
  • 刺身やなめろう、塩焼き、フライなど、旬のアジは幅広い調理法で楽しめる
  • アジに合う野菜やお酒を組み合わせることで、より充実した食卓になる

アジは身近な魚でありながら、旬や種類、地域によって多様な表情を持っています。正しい知識をもって選び、調理することで、旬のアジの魅力を最大限に楽しむことができます。