鶏肉の部位と特徴を一覧で解説!料理に合う選び方と調理のコツ
鶏肉は、料理の幅が広く、手軽に使える食材ですが、以下のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
- 「どの部位がどの料理に合うのか?」
- 「各部位の特徴は?」
- 「コスパがいい部位が知りたい」
この記事では、鶏肉の各部位の特徴を詳しく解説し、それぞれの部位がどんな料理に向いているのか、どのように調理すると美味しく仕上がるのかをわかりやすく紹介します。
この記事を読むことで、料理に合わせて最適な鶏肉を選び、もっと美味しく料理を作るヒントを得られるはずです。
どの部位がどの料理に合うのかがわかると、毎日の料理がさらに楽しくなること間違いありません!
鶏肉の部位と特徴を一覧で比較

鶏肉は、部位によって味、食感、脂の多さ、向いている料理が大きく変わります。
同じ鶏肉でも、もも肉はジューシーでコクがあり、むね肉はあっさりしていて軽い味わいです。ささみは脂が少なく、手羽先や手羽元は骨まわりの旨味を楽しみやすい部位です。
鶏肉料理をおいしく作るには、「安いから」「いつも買っているから」だけで選ぶのではなく、料理に合う部位を選ぶことが大切です。
たとえば、唐揚げをジューシーに仕上げたいならもも肉、さっぱり食べたいならむね肉が使いやすくなります。煮込み料理やスープでは、骨付きの手羽元や手羽先を使うと、肉の旨味が料理全体に広がりやすくなります。
手羽元や手羽先などの骨付き部位について詳しく知りたい方は、鶏肉の骨付き部位が美味しい理由と部位ごとの特徴も参考にしてください。
ここでは、まず鶏肉の代表的な部位を一覧で整理し、それぞれの特徴をわかりやすく比較します。料理初心者の方でも、売り場で迷わず選びやすくなるように、味や食感、向く料理の違いを見ていきましょう。
鶏肉の代表的な部位を早見表で確認してみましょう

鶏肉の部位は、まず一覧表でざっくり確認すると違いがわかりやすくなります。
鶏肉には、もも肉、むね肉、ささみ、手羽先、手羽中、手羽元、せせり、砂肝、ハツ、レバー、ぼんじり、軟骨などがあります。部位名だけを見ると難しく感じるかもしれませんが、「ジューシー系」「あっさり系」「骨付き系」「食感を楽しむ系」に分けると、料理に合わせて選びやすくなります。
鶏肉の部位ごとの違いは、料理の仕上がりに直結します。
脂が多い部位は、焼いたときや揚げたときにジューシーに仕上がりやすくなります。脂が少ない部位は、さっぱり食べやすい反面、加熱しすぎるとパサつきやすくなります。骨付きの部位は、煮込みやスープに使うと骨まわりの旨味が出やすくなります。
代表的な部位の特徴を、まずは表で確認してみましょう。
| 部位 | 主な特徴 | 味・食感 |
|---|---|---|
| もも肉 | 脂がほどよくあり、ジューシー | コクがあり、やわらかい |
| むね肉 | 脂が少なく、あっさりしている | 淡白で、加熱しすぎるとパサつきやすい |
| ささみ | 脂が少なく、やわらかい | あっさりしていて軽い |
| 手羽先 | 皮と骨まわりの旨味がある | こってり感があり、ゼラチン質も楽しめる |
| 手羽中 | 手羽先より食べやすい | ほどよく脂があり、旨味もある |
| 手羽元 | 骨付きで食べ応えがある | 旨味が出やすく、ジューシー |
| せせり | 首まわりの肉で、よく動く部位 | 弾力があり、脂の旨味がある |
| 砂肝 | 胃の一部で、独特の歯ごたえがある | コリコリして淡白 |
| ハツ | 心臓の部位 | 弾力があり、旨味が濃い |
| レバー | 肝臓の部位 | 濃厚でやわらかい |
| ぼんじり | 尾の近くの部位 | 脂が多く、こってりしている |
| 軟骨 | 骨のやわらかい部分 | コリコリした食感 |
もも肉やむね肉などは鶏の「部位」を表す名称です。地鶏・銘柄鶏・ブロイラーの違いについては、地鶏・銘柄鶏・ブロイラーの特徴と選び方で詳しく解説しています。
まずは、よく使う部位から覚えるだけで十分です。家庭料理で使う機会が多い部位は、もも肉、むね肉、ささみ、手羽先、手羽元です。この5つを覚えるだけでも、鶏肉料理の選び方はかなり楽になります。
味・食感・脂の多さ・向く料理で部位を選ぶ

鶏肉の部位を選ぶときは、味、食感、脂の多さ、向く料理をセットで考えるとわかりやすくなります。
部位名だけを覚えても、料理に合わない部位を選ぶと、思った仕上がりにならないことがあります。ジューシーに仕上げたい料理に脂の少ない部位を使うと、少し物足りなく感じる場合があります。反対に、さっぱり仕上げたい料理に脂の多い部位を使うと、重たい味になりやすくなります。
鶏肉の部位選びでは、まず仕上がりのイメージを決めることが大切です。
- 「しっかり食べ応えがほしい」
- 「さっぱり食べたい」
- 「やわらかく仕上げたい」
- 「おつまみのように食感を楽しみたい」
- 「スープに旨味を出したい」
このように考えると、選ぶ部位が自然に決まりやすくなります。
| 仕上がりの希望 | 選びやすい部位 |
|---|---|
| ジューシーに仕上げたい | もも肉、手羽中、手羽元 |
| あっさり仕上げたい | むね肉、ささみ |
| やわらかく食べたい | もも肉、ささみ |
| 食感を楽しみたい | 砂肝、せせり、軟骨、ハツ |
| 旨味を煮汁に出したい | 手羽先、手羽元 |
| 節約しながら使いたい | むね肉、手羽元 |
鶏肉の部位は「どの料理を作るか」だけでなく、「どんな食べ心地にしたいか」で選ぶことが大切です。ジューシー、あっさり、コリコリ、こってり、旨味たっぷりなど、仕上がりのイメージに合わせて部位を選ぶと、鶏肉料理はぐっと作りやすくなります。
鶏肉の代表的な部位ごとの特徴

鶏肉は、部位ごとに味わい、食感、脂の多さ、使いやすい料理が変わります。
もも肉はジューシーで食べ応えがあり、むね肉やささみはあっさりした味わいが特徴です。手羽先や手羽元のような骨付き部位は、骨まわりの旨味を楽しみやすく、砂肝や軟骨はコリコリした食感が魅力になります。
鶏肉の部位の特徴を知っておくと、スーパーで鶏肉を選ぶときに迷いにくくなります。さらに、料理の仕上がりをイメージしながら部位を選べるため、「思ったよりパサついた」「味が少し物足りない」といった失敗も減らしやすくなります。
もも肉はジューシーでコクがあり幅広い料理に向く


もも肉は、ジューシーでコクのある鶏肉料理を作りたいときに使いやすい部位です。
もも肉は、鶏の脚にあたる部分です。鶏がよく動かす部位なので、肉にほどよい弾力があります。さらに、むね肉やささみに比べると脂が多めで、加熱してもパサつきにくい特徴があります。
もも肉は、焼く、揚げる、煮るなど、いろいろな調理法に合わせやすい部位です。料理初心者の方が鶏肉選びに迷ったときは、まずもも肉を選ぶと失敗しにくくなります。
もも肉は、次のような料理に向いています。
| 料理 | もも肉が向く理由 |
|---|---|
| 唐揚げ | 脂がほどよくあり、ジューシーに仕上がりやすい |
| 照り焼き | 甘辛いタレとコクのある肉がよく合う |
| 親子丼 | 加熱しても硬くなりにくく、卵と合わせやすい |
| 筑前煮 | 煮ても旨味が残りやすい |
| チキンソテー | 皮目を焼くと香ばしさが出やすい |
家族向けの唐揚げを作るなら、もも肉はかなり使いやすい部位です。外側は香ばしく、中はやわらかく仕上がりやすいため、食べ応えのある一品になります。
一方で、もも肉は脂が多めなので、あっさり仕上げたい料理では少し重たく感じる場合があります。脂が気になるときは、白く厚い脂や余分な皮を少し取り除くと、食べやすくなります。
もも肉は、ジューシーさ、コク、使いやすさのバランスがよい部位です。唐揚げ、照り焼き、煮物など、家庭料理で幅広く使えるため、鶏肉料理の定番部位として覚えておくと便利です。
むね肉はあっさりしていて蒸し料理や節約料理に向く


むね肉は、あっさりした味わいで、蒸し料理や節約料理に使いやすい部位です。
むね肉は、鶏の胸にあたる部分です。もも肉に比べると脂が少なく、淡白な味わいがあります。味にクセが少ないため、和風、洋風、中華風など、さまざまな味つけに合わせやすい部位です。
むね肉は、価格が比較的手に取りやすいことも多く、毎日の食事に取り入れやすい点も魅力です。ただし、脂が少ないぶん、加熱しすぎるとパサつきやすくなります。
むね肉は、次のような料理に向いています。
| 料理 | むね肉が向く理由 |
|---|---|
| 蒸し鶏 | あっさりした味わいを活かしやすい |
| サラダチキン | 淡白で野菜やドレッシングと合わせやすい |
| チキン南蛮 | 甘酢やタルタルソースと合わせると食べやすい |
| 鶏ハム | しっとり仕上げると薄切りにしやすい |
| 炒め物 | 味つけを工夫するとボリュームを出しやすい |
たとえば、むね肉を蒸して細かくほぐすと、サラダ、冷やし中華、和え物などに使いやすくなります。あっさりしているため、梅肉、大葉、ポン酢、ゴマだれなどとも相性がよいです。
節約料理として使うなら、むね肉を薄くそぎ切りにして、衣をつけて焼く方法もあります。肉の表面をコーティングすると、食べたときにパサつきを感じにくくなります。
むね肉ともも肉の味・食感・脂の量や、料理による使い分けを詳しく知りたい方は、鶏むね肉と鶏もも肉の違いも参考にしてください。
ささみは脂が少なくやわらかい部位


ささみは、脂が少なく、あっさり食べやすい鶏肉の部位です。
ささみは、むね肉の近くにある細長い部位です。脂が少なく、味わいはとてもあっさりしています。肉質はやわらかく、加熱したあとに手でほぐしやすい特徴があります。
ささみは、油っこさを控えたい料理や、軽めのおかずを作りたいときに使いやすい部位です。ただし、脂が少ないため、強く加熱しすぎるとパサつきやすくなります。
ささみは、次のような料理に向いています。
| 料理 | ささみが向く理由 |
|---|---|
| ささみの梅しそ和え | あっさりした味と梅の酸味が合う |
| ささみフライ | 肉がやわらかく、軽めに仕上がる |
| 棒棒鶏 | ほぐしやすく、タレと絡みやすい |
| サラダ | 野菜と合わせても重くなりにくい |
| 茶碗蒸しの具 | やさしい味わいに合わせやすい |
ささみをゆでて細かくほぐすと、きゅうりや大葉と合わせた和え物に使いやすくなります。味が主張しすぎないため、梅肉、ゴマだれ、ポン酢などの味つけを活かせます。
ささみには筋が入っていることがあります。筋が気になる場合は、調理前に取り除くと口当たりがよくなります。筋取りの詳しい方法は、後半の下ごしらえの見出しで扱うと内容が重複しにくくなります。
手羽先は皮と骨まわりの旨味を楽しめる


手羽先は、皮の香ばしさと骨まわりの旨味を楽しみたいときに向いている部位です。
手羽先は、鶏の翼の先に近い部分です。骨があり、皮も多いため、焼いたり揚げたりすると香ばしさが出やすくなります。骨の近くについた肉は、少量でも旨味を感じやすい特徴があります。
手羽先は、肉の量だけで見ると多い部位ではありません。しかし、皮、骨まわり、ゼラチン質の食感を楽しめるため、満足感があります。
手羽先は、次のような料理に向いています。
| 料理 | 手羽先が向く理由 |
|---|---|
| 手羽先の唐揚げ | 皮が香ばしくなり、甘辛いタレと合う |
| 手羽先の塩焼き | 皮の旨味をシンプルに楽しめる |
| 手羽先の煮込み | 骨まわりの旨味が煮汁に出やすい |
| 鶏スープ | 皮や骨からコクが出やすい |
| 甘辛煮 | 濃いめの味つけと相性がよい |
手羽先をグリルで焼くと、皮の脂が落ちて香ばしく仕上がります。塩こしょうだけでもおいしく食べやすく、甘辛いタレをからめるとおつまみ感が出ます。
煮込み料理に使う場合は、手羽先から旨味が出やすいため、煮汁までおいしく食べやすくなります。大根、卵、しょうがなどと合わせると、家庭料理として使いやすい一品になります。
手羽先は、皮の香ばしさ、骨まわりの旨味、こってりした満足感を楽しめる部位です。唐揚げ、焼き物、煮込み、スープに使いやすく、鶏肉の旨味をしっかり感じたいときに向いています。
手羽中は食べやすく唐揚げや焼き物に向く


手羽中は、骨付きの旨味を楽しみながら食べやすい部位です。
手羽中だけでなく、手羽先・手羽元・骨付きもも肉の違いも知りたい場合は、鶏肉の骨付き部位ごとの特徴で詳しく解説しています。
手羽中は、手羽先の中ほどにあたる部分です。骨付きですが、形が比較的シンプルで、肉をかじりやすい特徴があります。手羽先よりも食べる部分がわかりやすく、唐揚げや焼き物にすると食べやすくなります。
手羽中は、ほどよい脂と旨味があります。小さめのサイズで火が入りやすく、味も絡みやすいため、おかずにもおつまみにも使いやすい部位です。
手羽中は、次のような料理に向いています。
| 料理 | 手羽中が向く理由 |
|---|---|
| 手羽中の唐揚げ | 小ぶりで食べやすく、味が絡みやすい |
| 甘辛焼き | タレが表面にからみやすい |
| 塩焼き | 骨まわりの旨味をシンプルに楽しめる |
| グリル焼き | 皮が香ばしくなりやすい |
| お弁当のおかず | サイズが小さく入れやすい |
手羽中にしょうゆ、みりん、にんにくを合わせて焼くと、食べやすい甘辛味のおかずになります。骨付きなので手で持って食べやすく、食卓でも見た目にボリュームが出ます。
手羽中は、手羽先の先端を切り落とした状態で売られていることもあります。スーパーでは「手羽中」「手羽中ハーフ」などの表示で並んでいる場合があります。
手羽中は、骨付き肉の旨味と食べやすさを両方楽しめる部位です。唐揚げ、焼き物、甘辛味のおかずに向いており、子どもから大人まで食べやすい鶏肉として使えます。
手羽元は煮込みやスープで旨味を出しやすい


手羽元は、煮込み料理やスープで鶏肉の旨味を出しやすい骨付き部位です。
手羽元は、鶏の翼のつけ根に近い部分です。骨のまわりに肉がついていて、手羽先よりも食べ応えがあります。骨付きなので、煮込むと肉の旨味が煮汁に出やすく、料理全体にコクを加えやすい部位です。
手羽元は、価格が比較的手に取りやすいことも多く、ボリュームを出したい料理にも使いやすくなります。
手羽元は、次のような料理に向いています。
| 料理 | 手羽元が向く理由 |
|---|---|
| 手羽元のさっぱり煮 | 骨付きでも食べやすく、味がしみやすい |
| カレー | 煮込むと肉の旨味がルウに広がる |
| 手羽元の甘辛煮 | ご飯のおかずやお弁当に最適 |
| ローストチキン風 | 見た目にボリュームが出る |
| 鶏だしスープ | 骨まわりの旨味を活かしやすい |
手羽元を酢、しょうゆ、砂糖で煮ると、さっぱりした甘辛煮になります。骨付きなので見た目に食べ応えがあり、普段の食卓でも満足感を出しやすいです。
スープに使う場合は、手羽元を野菜と一緒に煮ると、肉の旨味がスープに移ります。じゃがいも、にんじん、玉ねぎなどの野菜とも合わせやすく、寒い季節の料理にも向いています。
せせりは弾力と脂の旨味がある首まわりの部位


せせりは、プリッとした弾力と脂の旨味を楽しめる、鶏の首まわりの部位です。
せせりは鶏の首まわりの筋肉で、地域によって「首肉」や「ネック」とも呼ばれます。弾力のある食感と濃厚な旨味が特徴で、脂肪が多くジューシーな味わいを楽しめます。
せせりは、もも肉ほど大きなかたまりではありませんが、噛むほどに味が出やすいところが魅力になります。焼き鳥店や居酒屋で見かけることが多い部位ですが、スーパーでも販売されている場合があります。
せせりは、次のような料理に向いています。
| 料理 | せせりが向く理由 |
|---|---|
| 焼き鳥 | 弾力と脂の旨味を楽しみやすい |
| 塩焼き | 肉の味をシンプルに感じやすい |
| 炒め物 | 野菜と合わせても存在感がある |
| にんにく炒め | 脂の旨味と香味野菜が合う |
せせりを塩こしょうで焼くだけでも、肉の旨味を感じやすい一品になります。ねぎ、にんにく、レモン、七味などを合わせると、焼き鳥風のおかずとして楽しめます。
せせりは脂の旨味があるため、濃い味つけにしすぎなくても満足感が出やすいです。シンプルな味つけで焼くと、部位の特徴がわかりやすくなります。
砂肝はコリコリ食感を楽しめる部位


砂肝は、コリコリした食感を楽しみたいときに向いている部位です。
砂肝は、鶏の胃の一部にあたる部位です。筋肉が発達しているため、一般的な肉とは違う独特の歯ごたえがあります。脂は少なめで、味わいは比較的あっさりしています。
砂肝は、やわらかさよりも食感を楽しむ部位です。焼き鳥や炒め物に使うと、コリコリした噛みごたえが料理のアクセントになります。
砂肝は、次のような料理に向いています。
| 料理 | 砂肝が向く理由 |
|---|---|
| 砂肝の塩焼き | コリコリ食感をシンプルに楽しめる |
| 砂肝炒め | にんにくやねぎと相性がよい |
| 焼き鳥 | 歯ごたえがあり、おつまみに向く |
| アヒージョ風 | 油や香りのある味つけと合う |
| 甘辛炒め | 濃い味つけでも重くなりにくい |
砂肝を薄めに切って、にんにくと一緒に炒めると、食感のよいおつまみになります。塩こしょうだけでも味が決まりやすく、レモンをしぼるとさっぱり食べられます。
砂肝には、かたい銀皮がついている場合があります。銀皮が気になるときは取り除くと食べやすくなりますが、銀皮の処理は後半の下ごしらえの見出しで詳しく扱うと内容が整理しやすくなります。
ハツは弾力と濃い旨味がある心臓の部位


ハツは、弾力のある食感と濃い旨味を楽しめる、鶏の心臓の部位です。
ハツは、鶏の心臓です。よく動く部位なので、しっかりした弾力があります。味わいは濃く、少量でも肉の旨味を感じやすいところが特徴です。
ハツは、レバーほどクセが強くないため、内臓系の部位に慣れていない人でも比較的食べやすい場合があります。焼き鳥や炒め物にすると、独特の歯ごたえを楽しめます。
ハツは、次のような料理に向いています。
| 料理 | ハツが向く理由 |
|---|---|
| ハツの焼き鳥 | 弾力と旨味をシンプルに楽しめる |
| ハツの塩焼き | クセを感じにくく、食べやすい |
| にんにく炒め | 濃い旨味と香ばしさが合う |
| 甘辛炒め | タレと絡めるとご飯にも合う |
ハツを半分に開いて塩こしょうで焼くと、旨味の濃い焼き鳥風のおかずになります。にんにく、しょうが、ねぎなどと合わせると、香りが加わって食べやすくなります。
ハツはサイズが小さいため、火が入りやすい部位です。焼きすぎると硬くなりやすいので、加熱しすぎには注意が必要です。
レバーは濃厚な味わいで下処理と加熱が大切


レバーは、濃厚な味わいを楽しめる部位ですが、下処理と十分な加熱が大切です。
レバーは、鶏の肝臓にあたる部位です。味が濃く、なめらかな食感があります。ほかの部位とは違う独特の風味があり、甘辛い味つけや香味野菜とよく合います。
一方で、レバーは内臓の部位なので、においや血合いが気になることがあります。下処理を丁寧に行うと、食べやすくなります。また、家庭で調理するときは、生や半生では食べず、中心部までしっかり加熱することが大切です。
レバーは、次のような料理に向いています。
| 料理 | レバーが向く理由 |
|---|---|
| 鶏レバニラ炒め | 濃厚な味と香味野菜が合う |
| レバーの甘辛煮 | しょうがや甘辛い味で食べやすくなる |
| レバーの焼き物 | 香ばしさが加わり、風味がまとまりやすい |
| レバーペースト風 | なめらかな食感を活かしやすい |
| ねぎ塩炒め | ねぎの香りで食べやすくなる |
レバーを甘辛く煮ると、ご飯に合うおかずになります。しょうがを加えると、レバー特有の風味がやわらぎやすくなります。
レバーは、濃厚な味わいが魅力です。ただし、食べ慣れていない人には風味が強く感じられる場合があります。最初は甘辛煮やレバニラ炒めのように、香りのある食材やタレと合わせると食べやすくなります。
ぼんじりは脂が多く焼き鳥で人気の部位


ぼんじりは、脂の旨味をしっかり楽しめる、焼き鳥で人気の部位です。
ぼんじりは、鶏の尾に近い部分です。脂が多く、焼くとジューシーでこってりした味わいになります。小さな部位ですが、脂の旨味が強いため、少量でも満足感があります。
ぼんじりは、あっさり食べる部位というより、脂の甘みや香ばしさを楽しむ部位です。焼き鳥店で見かけることが多く、塩焼きやタレ焼きに向いています。
ぼんじりは、次のような料理に向いています。
| 料理 | ぼんじりが向く理由 |
|---|---|
| ぼんじりの焼き鳥 | 脂の旨味をシンプルに楽しめる |
| 塩焼き | 脂の甘みが引き立ちやすい |
| タレ焼き | 甘辛いタレとこってり感が合う |
| 串焼き | 小さな部位でも満足感がある |
ぼんじりを塩で焼くと、脂がじゅわっと出て香ばしく仕上がります。レモンや七味を合わせると、こってり感をほどよく引き締められます。
ぼんじりは脂が多いため、たくさん食べるよりも少量を楽しむ使い方が向いています。焼き鳥の中に数本入れると、食感と味の変化を楽しめます。
ぼんじりは、脂の旨味と香ばしさを楽しめる部位です。焼き鳥や塩焼きに向いており、こってりした鶏肉の味を少し楽しみたいときに使いやすくなります。
軟骨はコリコリした食感を楽しむ部位

軟骨(膝軟骨とヤゲン軟骨)は、肉の旨味よりもコリコリした食感を楽しむ部位です。
軟骨は、骨の中でもやわらかく、噛むとコリコリした歯ごたえがあります。一般的な鶏肉のように肉のやわらかさを楽しむ部位ではなく、食感をアクセントとして楽しむ部位です。
軟骨は、焼き鳥や唐揚げ、おつまみ料理でよく使われます。味そのものは比較的あっさりしているため、塩、こしょう、にんにく、レモン、七味などの味つけと合わせやすいです。
軟骨は、次のような料理に向いています。
| 料理 | 軟骨が向く理由 |
|---|---|
| 軟骨の唐揚げ | コリコリ食感と香ばしさを楽しめる |
| 軟骨の塩焼き | 食感をシンプルに味わえる |
| 軟骨入りつくね | 肉の中に食感のアクセントを加えられる |
| にんにく炒め | 香りのある味つけと合う |
軟骨を唐揚げにすると、外側の香ばしさと内側のコリコリ感を楽しめます。お酒のおつまみだけでなく、食卓の小さなおかずとしても使えます。
軟骨入りのつくねは、やわらかいひき肉の中にコリコリした食感が加わるため、噛んだときに変化が出ます。料理に食感の楽しさを加えたいときに便利な使い方です。
料理別に選ぶ鶏肉の部位

鶏肉の部位は、作りたい料理に合わせて選ぶと仕上がりがよくなります。
同じ鶏肉でも、唐揚げに向く部位、煮込みに向く部位、サラダに使いやすい部位は違います。もも肉はジューシーに仕上げたい料理に向き、むね肉やささみはあっさり食べたい料理に向いています。手羽元や手羽先のような骨付き部位は、煮込みやスープで旨味を出しやすい部位です。
部位名を先に覚えるよりも、「作りたい料理から部位を選ぶ」と考えると迷いにくくなります。
ここでは、料理別に使いやすい鶏肉の部位をわかりやすく整理します。
| 作りたい料理 | 選びやすい部位 |
|---|---|
| 唐揚げ | もも肉、むね肉、手羽中 |
| 煮込み料理 | 手羽元、手羽先、もも肉 |
| 蒸し料理・サラダ | むね肉、ささみ |
| おつまみ | せせり、砂肝、ハツ、ぼんじり |
| スープ・鍋 | 手羽元、手羽先、骨付きもも肉 |
| お弁当 | もも肉、むね肉、ささみ、手羽中 |
唐揚げにはもも肉・むね肉・手羽中が使いやすい

唐揚げには、ジューシーに仕上げたいならもも肉、あっさり食べたいならむね肉、食べやすい骨付き唐揚げにしたいなら手羽中が使いやすいです。
唐揚げは、鶏肉の部位によって食べたときの印象が大きく変わります。
もも肉は脂と旨味がほどよくあるため、揚げたあともジューシーに仕上がりやすくなります。むね肉は脂が少なく、軽い食べ心地の唐揚げを作りたいときに向いています。手羽中は骨付きなので、骨まわりの旨味を楽しみながら食べやすい唐揚げにしやすい部位です。
唐揚げで部位を選ぶときは、「どんな食べ心地にしたいか」を先に決めると迷いにくくなります。
| 部位 | 唐揚げにしたときの特徴 |
|---|---|
| もも肉 | ジューシーで食べ応えがある |
| むね肉 | あっさりして軽く食べやすい |
| 手羽中 | 骨付きの旨味と食べやすさがある |
家族みんなで食べる定番の唐揚げなら、もも肉が使いやすいです。もも肉は加熱してもパサつきにくいため、料理初心者でも食べ応えのある唐揚げに仕上げやすくなります。
さっぱりした唐揚げにしたい場合は、むね肉が向いています。むね肉は淡白な味わいなので、しょうゆ、にんにく、しょうがなどの下味がよく合います。衣をつけて揚げると、表面は香ばしく、中は軽い食べ心地になります。
手羽中を使うと、少し特別感のある唐揚げになります。手で持って食べやすく、甘辛いタレや塩こしょうとも相性がよいです。食卓のおかずだけでなく、おつまみやパーティー料理にも使いやすい部位です。
煮込み料理には手羽元・手羽先・もも肉が向く

煮込み料理には、旨味を煮汁に出しやすい手羽元や手羽先、食べやすく仕上げやすいもも肉が向いています。
煮込み料理では、肉そのもののおいしさだけでなく、煮汁にどれだけ旨味が出るかも大切です。
手羽元や手羽先は骨付きの部位なので、煮込むことで骨まわりの旨味が煮汁に広がりやすくなります。もも肉は骨がない状態で売られていることが多く、切りやすく食べやすいため、家庭料理に取り入れやすい部位です。
骨付き肉を煮込むとおいしくなる理由を詳しく知りたい方は、鶏肉の骨付き部位が美味しい理由も参考になります。
煮込み料理は加熱時間が長くなりやすいため、パサつきにくい部位や旨味が出やすい部位を選ぶと、満足感のある仕上がりになります。
| 部位 | 煮込み料理での使いやすさ |
|---|---|
| 手羽元 | 骨付きで食べ応えがあり、旨味が出やすい |
| 手羽先 | 皮と骨まわりからコクが出やすい |
| もも肉 | 食べやすく、煮ても満足感が出やすい |
手羽元は、酢を使ったさっぱり煮に向いています。手羽元をしょうゆ、砂糖、酢、しょうがなどで煮ると、骨付き肉の旨味と甘辛い味が合わさり、ご飯に合うおかずになります。
手羽先は、甘辛煮やスープ煮に使いやすい部位です。皮や骨まわりからコクが出やすいため、大根、卵、白菜、きのこなどと一緒に煮ると、煮汁までおいしく食べやすくなります。
もも肉は、筑前煮やトマト煮に使いやすいです。骨がない分、食べやすく、子どもや高齢の方にも取り分けやすいです。料理初心者の方が煮込み料理を作るなら、扱いやすさを考えてもも肉を選ぶ方法もあります。
蒸し料理やサラダにはむね肉・ささみが向く

蒸し料理やサラダには、あっさりした味わいのむね肉やささみが向いています。
蒸し料理やサラダでは、肉の脂が多すぎると全体が重たく感じることがあります。むね肉やささみは脂が少なく、野菜、ポン酢、梅肉、ゴマだれ、ドレッシングなどと合わせやすい部位です。
むね肉はしっとり仕上げると食べ応えがあり、ささみは細かくほぐしやすい特徴があります。蒸してから冷まして使えるため、作り置きや副菜にも取り入れやすくなります。
| 部位 | 蒸し料理・サラダでの特徴 |
|---|---|
| むね肉 | あっさりしながらボリュームを出しやすい |
| ささみ | やわらかく、ほぐして使いやすい |
むね肉を蒸して薄く切ると、蒸し鶏として使いやすくなります。きゅうり、トマト、レタス、豆腐などと合わせると、さっぱりした主菜サラダになります。ゴマだれやポン酢をかけると、簡単なおかずにもなります。
ささみは、ゆでたり蒸したりしたあとに手でほぐすと、和え物に使いやすいです。梅肉と大葉で和えると和風の副菜になり、きゅうりとゴマだれで和えると棒棒鶏風の一品になります。
おつまみにはせせり・砂肝・ハツ・ぼんじりがおすすめ

おつまみには、食感や脂の旨味を楽しめるせせり、砂肝、ハツ、ぼんじりが向いています。
おつまみ向きの鶏肉は、少量でも満足感がある部位が使いやすいです。せせりは弾力、砂肝はコリコリ感、ハツは濃い旨味、ぼんじりは脂のこってり感を楽しめます。
ご飯のおかずでは「食べやすさ」や「ボリューム」が大切になることが多いですが、おつまみでは「噛んで楽しい食感」や「塩だけでもおいしい味わい」が役立ちます。
| 部位 | おつまみに向く理由 |
|---|---|
| せせり | 弾力と脂の旨味がある |
| 砂肝 | コリコリした食感がある |
| ハツ | 旨味が濃く、噛みごたえがある |
| ぼんじり | 脂が多く、こってりしている |
せせりは、塩こしょうで焼くだけでも満足感が出やすい部位です。ねぎやレモンを添えると、脂の旨味をさっぱり食べやすくなります。
砂肝は、薄めに切ってにんにくと炒めると、コリコリした食感のおつまみになります。塩こしょうだけでも味がまとまりやすく、七味や黒こしょうを加えると風味が変わります。
ハツは、旨味が濃く、塩焼きにすると部位の特徴を感じやすいです。にんにくやしょうがと合わせると、食欲をそそる味になります。
ぼんじりは脂が多いため、塩焼きやタレ焼きに向いています。こってりした味わいがあるので、レモンや大根おろしを合わせると食べやすくなります。
スープや鍋には骨付き部位が向く

スープや鍋には、手羽元や手羽先などの骨付き部位が向いています。
スープや鍋では、肉の味が汁に移ることで料理全体がおいしくなります。骨付き部位は、骨まわりの肉、皮、脂から旨味が出やすく、野菜やきのこと一緒に煮ると汁にコクが加わりやすくなります。
むね肉やささみでもスープは作れますが、あっさりした仕上がりになります。鶏の旨味をしっかり感じたい場合は、手羽元や手羽先のような骨付き部位が使いやすいです。
| 料理 | 向く部位 |
|---|---|
| 鶏スープ | 手羽元、手羽先 |
| 水炊き風の鍋 | 手羽元、骨付きもも肉 |
| 野菜スープ | 手羽先、手羽元 |
| 白菜鍋 | 手羽元、もも肉 |
手羽元を白菜、長ねぎ、きのこ、豆腐と一緒に煮ると、鶏の旨味が汁に広がる鍋になります。味つけは、塩、しょうゆ、ポン酢などでシンプルにまとめやすいです。
手羽先をスープに使うと、皮や骨まわりからコクが出やすくなります。大根やにんじんと合わせると、やさしい味のスープになります。
骨付き部位を使うときは、肉の中心部までしっかり火を通すことが大切です。骨の近くは火が通りにくい場合があるため、見た目だけで判断せず、肉の色や火の通りを確認しましょう。
骨付き肉から旨味が出る理由や、手羽先・手羽中・手羽元の詳しい使い分けは、鶏肉の骨付き部位が美味しい理由で解説しています。
お弁当には冷めても食べやすい部位を選ぶ

お弁当には、冷めても食べやすく、味がなじみやすいもも肉、むね肉、ささみ、手羽中が使いやすいです。
お弁当では、できたての熱々ではなく、冷めた状態で食べることが多くなります。そのため、冷めても硬くなりにくい部位や、味つけがしっかりなじむ部位を選ぶと食べやすくなります。
もも肉は冷めてもジューシーさを感じやすく、むね肉やささみは味つけや衣を工夫すると軽く食べやすくなります。手羽中は骨付きなのでお弁当箱のサイズや食べる場面を選びますが、甘辛味にすると満足感が出やすいです。
| 部位 | お弁当での使いやすさ |
|---|---|
| もも肉 | 冷めても満足感が出やすい |
| むね肉 | 味つけしだいで軽く食べやすい |
| ささみ | 小さく切りやすく、あっさりしている |
| 手羽中 | 味が絡みやすく、見た目にボリュームが出る |
お弁当の定番にするなら、もも肉の照り焼きが使いやすいです。甘辛いタレが肉に絡むため、冷めても味を感じやすく、ご飯にも合います。
むね肉を使う場合は、そぎ切りにして小麦粉や片栗粉を薄くまぶして焼くと、冷めてもパサつきを感じにくくなります。甘酢だれやケチャップ味にすると、子ども向けのおかずにも使いやすくなります。
ささみは、フライや梅しそ焼きに向いています。脂が少なく、あっさりした味わいなので、ほかのおかずとのバランスも取りやすいです。
手羽中は、食べるときに手が汚れやすい場合があります。そのため、職場や学校のお弁当よりも、行楽弁当や家で食べるお弁当に向いています。甘辛く焼くと、冷めても味がしっかり残りやすいです。
お弁当の定番にするなら、もも肉の照り焼きが使いやすいです。甘辛いタレが肉に絡むため、冷めても味を感じやすく、ご飯にも合います。
鶏肉の部位ごとの下ごしらえと調理のコツ

鶏肉は、部位ごとに下ごしらえや火の入れ方を少し変えると、食べやすく仕上がります。
もも肉は余分な脂や筋を取ると口当たりがよくなり、むね肉は繊維を意識して切るとやわらかく感じやすくなります。ささみは筋を取ると、なめらかで食べやすい仕上がりになります。
手羽元や手羽先のような骨付き部位は、骨の近くまで火が通るように調理することが大切です。レバー、ハツ、砂肝などの内臓系の部位は、血合いやにおいのもとになる部分を整えると食べやすくなります。
鶏肉の下ごしらえは、難しい作業ばかりではありません。「拭く」「切る」「取り除く」「火を通す」の4つを意識するだけでも、仕上がりが変わります。
| 部位 | 下ごしらえのポイント |
|---|---|
| もも肉 | 余分な脂や筋を取る |
| むね肉 | 繊維を断つように切る |
| ささみ | 筋を取る |
| 手羽元・手羽先 | 骨まわりまで火を通す |
| レバー・ハツ・砂肝 | 血合いやかたい部分を整える |
| むね肉・ささみ | 加熱しすぎに注意する |
もも肉は余分な脂や筋を取ると食べやすい

もも肉は、調理前に余分な脂や筋を軽く取り除くと、食べやすく仕上がります。
もも肉は、ジューシーでコクのある部位です。脂がほどよくあるため、唐揚げや照り焼きに向いています。一方で、白く厚い脂やかたい筋が多く残っていると、食べたときにくどさや口当たりの悪さを感じる場合があります。
もも肉の下ごしらえでは、脂をすべて取る必要はありません。脂はもも肉のおいしさにもつながるため、白く厚く残っている部分や、かたく噛み切りにくそうな部分だけを整えると十分です。
もも肉を下ごしらえするときは、次の流れで進めるとわかりやすくなります。
- キッチンペーパーで表面の水分を拭く:ドリップや余分な水分を取る
- 白く厚い脂を包丁で取る:脂を取りすぎない
- かたい筋を切る:焼いたときの縮みを抑えやすい
- 厚みがある部分を開く:火の通りを均一にしやすい
- 料理に合わせて切る
唐揚げ用に切る場合は、厚すぎる部分を少し開いてからひと口大に切ると、火が通りやすくなります。照り焼きにする場合は、皮目を残しながら、肉の厚みをなるべくそろえると焼きムラを減らしやすくなります。
もも肉の脂を取りすぎると、もも肉らしいジューシーさが弱くなります。料理初心者の方は、「白く大きく残っている脂だけ取る」と考えると失敗しにくくなります。
むね肉は繊維を断つように切るとやわらかく仕上がる

むね肉は、肉の繊維を断つように切ると、加熱後もやわらかく感じやすくなります。
むね肉は脂が少なく、あっさりした味わいの部位です。脂が少ないぶん、加熱すると硬さやパサつきを感じやすくなります。
むね肉には、一定方向に走る肉の繊維があります。繊維に沿って長く切ると、噛んだときに筋っぽく感じる場合があります。繊維を短く断つように切ると、噛み切りやすくなり、やわらかい印象に仕上がりやすくなります。
むね肉を切るときは、まず肉の表面をよく見て、筋のような線がどの方向に走っているか確認します。繊維の向きがわかりにくい場合は、肉を少し持ち上げて光の当たり方を変えると見えやすくなります。
| 切り方 | 特徴 |
|---|---|
| 繊維を断つそぎ切り | 薄く広く切れて、やわらかく感じやすい |
| 細切り | 火が通りやすく、味が絡みやすい |
| 厚めのひと口大 | 食べ応えが出る |
| ほぐす | サラダや和え物に使いやすい |
むね肉をそぎ切りにするときは、包丁を少し寝かせて、斜めに薄く切ります。肉の厚みが薄くなるため、火が通りやすくなり、味もなじみやすくなります。
ささみは筋を取ると口当たりがよくなる

ささみは、白い筋を取ると口当たりがよくなり、料理に使いやすくなります。
ささみは、脂が少なく、やわらかい部位です。ただし、中央あたりに白く細長い筋が入っていることがあります。筋が残ったまま調理すると、食べたときにかたさや引っかかりを感じる場合があります。
ささみの筋は食べられますが、食感をよくしたい場合は取り除いたほうが食べやすくなります。特に、和え物やサラダのようにささみの口当たりが目立つ料理では、筋取りをしておくと仕上がりがきれいになります。
手羽元・手羽先は骨まわりまで火が通るようにする

手羽元や手羽先は骨付きの部位なので、骨まわりまでしっかり火が通るように調理することが大切です。
手羽元や手羽先は、骨のまわりに肉がついている部位です。骨付き肉は旨味を出しやすい一方で、骨に近い部分は火が通りにくい場合があります。
表面が焼けていても、骨の近くが加熱不足になることがあります。鶏肉は生や半生の状態を避け、中心部までしっかり加熱して食べることが大切です。特に骨付き部位は、見た目だけで判断せず、肉の厚い部分や骨まわりの火通りを確認しましょう。
手羽元や手羽先を調理するときは、次のポイントを意識すると安心して食べやすくなります。
| 調理法 | 火を通すコツ |
|---|---|
| 焼く | 弱めの中火でじっくり焼く |
| 揚げる | 大きすぎる部位は加熱時間を長めにする |
| 煮る | 煮汁の中でしっかり加熱する |
| オーブン調理 | 肉の厚い部分まで火を通す |
| 鍋料理 | 早めに入れて十分に煮る |
手羽元は、骨に沿って包丁で浅く切り込みを入れると、火が通りやすくなります。切り込みを入れると、味も入りやすくなるため、煮込み料理や唐揚げにも使いやすくなります。
骨付き肉の火通りを見るときは、肉の厚い部分に竹串や箸を刺し、出てくる肉汁の色を確認する方法があります。赤みが残る肉汁が出る場合は、さらに加熱しましょう。より確実に確認したい場合は、中心温度を測れる温度計を使う方法もあります。
レバー・砂肝は臭みや血合いを下処理する

レバー、ハツ、砂肝は、血合いやかたい部分を整えると、においや食感のクセをやわらげやすくなります。
レバー、ハツ、砂肝は、鶏の内臓系の部位です。もも肉やむね肉とは違い、血の風味や独特の食感が出やすい特徴があります。
内臓系の部位は、下処理をしないとにおいやクセを強く感じる場合があります。血のかたまりを取り除いたり、かたい部分を切ったりすると、料理初心者の方でも食べやすくなります。
ただし、内臓系の部位は水に長くつけすぎると、旨味が抜けたり水っぽくなったりする場合があります。下処理は丁寧に行いながら、やりすぎないことも大切です。
| 部位 | 気になりやすい部分 | 下処理のポイント |
|---|---|---|
| レバー | 血合い、血のかたまり、におい | 必要に応じて短時間水にさらす |
| ハツ | 中の血のかたまり | 半分に開いて血を取り除く |
| 砂肝 | 銀皮、かたい部分 | かたさが気になる部分を取り除く |
レバーは、食べやすい大きさに切り、血のかたまりや黒っぽい部分を取り除きます。においが気になる場合は、短時間だけ水にさらし、そのあとキッチンペーパーでしっかり水分を拭き取ります。しょうが、にんにく、ねぎなどの香味野菜と合わせると、食べやすい味に整えやすくなります。
ハツは、半分に開くと中の血のかたまりを確認しやすくなります。血の部分を取り除いてから洗い、キッチンペーパーで水分を拭くと、焼いたときに水っぽくなりにくいです。
砂肝は、白っぽくかたい銀皮が気になる場合があります。銀皮を取り除くとやわらかく食べやすくなりますが、コリコリ感をしっかり残したい場合は、取りすぎなくても問題ありません。
パサつきやすい部位は加熱しすぎに注意する

むね肉やささみのように脂が少ない部位は、加熱しすぎるとパサつきやすいため、火の入れ方に注意すると食べやすくなります。
むね肉やささみは、脂が少なくあっさりした部位です。脂が少ない部位は、長く加熱すると水分が抜けやすく、食べたときにパサパサした印象になりやすくなります。
一方で、鶏肉は中心部までしっかり加熱する必要があります。おいしく仕上げたいからといって、半生の状態で食べることは避けましょう。大切なのは、必要以上に加熱しすぎず、中心部まで火を通すことです。
パサつきを防ぎたいときは、次のような工夫が役立ちます。
| 工夫 | 目的 |
|---|---|
| そぎ切りにする | 厚みをそろえて火通りをよくする |
| 下味をつける | 肉の味としっとり感を出しやすくする |
| 片栗粉を薄くまぶす | 表面を包み、水分を逃がしにくくする |
| 余熱を使う | 強い加熱を避けて火を通す |
| 火を止めるタイミングを意識する | 加熱しすぎを防ぐ |
むね肉を炒め物に使う場合は、薄めにそぎ切りにしてから片栗粉を薄くまぶすと、表面がなめらかになり、パサつきを感じにくくなります。ささみをゆでる場合は、沸騰した湯で長く加熱し続けるより、火を弱めてゆっくり火を通すほうがしっとり仕上がりやすくなります。
鶏肉の部位を選ぶときのポイント

鶏肉の部位を選ぶときは、鮮度、仕上がり、味の好み、価格のバランスを見て決めると失敗しにくくなります。
鶏肉は、もも肉、むね肉、ささみ、手羽元、手羽先など、部位によって特徴が大きく変わります。ジューシーに仕上げたい料理にはもも肉や手羽系、あっさり食べたい料理にはむね肉やささみが向いています。コスパを重視するなら、むね肉や手羽元が使いやすい場合もあります。
どの部位を選ぶ場合でも、まず確認したいのは鮮度です。鶏肉は傷みやすい食材なので、色やドリップを見て、できるだけ状態のよいものを選ぶことが大切になります。
ここでは、鶏肉の部位を選ぶときに見るべきポイントを、料理初心者の方にもわかりやすく整理します。
| 選ぶ目的 | 見るポイント |
|---|---|
| 鮮度のよい鶏肉を選びたい | 色・ドリップ・パック内の状態 |
| ジューシーに仕上げたい | 脂や皮がほどよくあるか |
| あっさり仕上げたい | 脂が少なく淡白な部位か |
| コスパを重視したい | 価格と使える料理の幅 |
| 食べ応えを出したい | 厚みや骨付きかどうか |
鮮度は色・ドリップで確認する

鶏肉の鮮度は、肉の色とパック内のドリップを見て確認しましょう。
鶏肉は、牛肉や豚肉と比べても傷みやすい食材のひとつです。部位ごとの特徴を知っていても、鮮度が落ちた鶏肉を選ぶと、味や食感が悪くなりやすくなります。
鮮度を見るときは、肉の色、ツヤ、ドリップの量を確認するとわかりやすいです。新鮮な鶏肉は、部位にもよりますが、全体的にみずみずしく、色がくすんでいないものを選びやすくなります。パックの底に赤っぽい水分が多く出ているものは、肉の水分や旨味が抜けている場合があります。
ただし、鶏肉の色は部位によって違います。もも肉はやや赤みがあり、むね肉やささみは淡いピンク色に見えることが多いです。部位ごとの色の違いを知っておくと、売り場で選びやすくなります。
鶏肉を選ぶときは、色やドリップだけでなく、パックに書かれた原産地、解凍表示、消費期限も確認しましょう。国産鶏肉と外国産鶏肉の違いを知っておくと、売り場で目的に合う商品を選びやすくなります。
鶏肉を買うときは、次のポイントを確認すると選びやすくなります。
| 確認する部分 | 選びやすい状態 |
|---|---|
| 肉の色 | 部位に合った自然な色をしている |
| ツヤ | 表面にほどよいツヤがある |
| ドリップ | パック内の水分が少ない |
| パックの状態 | 肉がきれいに並んでいる |
| 消費期限 | 使う日まで余裕がある |
鶏肉を選ぶときは、次の順番で見ると迷いにくくなります。
- 使いたい料理に合う部位を選ぶ
- 肉の色が自然か確認する
- パック内のドリップが多すぎないか見る
- 消費期限を確認する
- すぐ使わない場合は冷凍しやすい量か考える
ジューシーに仕上げたいならもも肉や手羽系を選ぶ

ジューシーな鶏肉料理を作りたいなら、もも肉や手羽系の部位を選ぶと仕上がりやすくなります。
もも肉や手羽系の部位は、脂や皮がほどよくあり、加熱しても食べ応えを感じやすい部位です。むね肉やささみに比べると、焼いたり揚げたりしてもパサつきにくく、コクのある味に仕上がりやすくなります。
ジューシーさを出したい料理では、脂を完全に避けるよりも、部位が持つ脂や皮の旨味を上手に使うことが大切です。もも肉は家庭料理全般に使いやすく、手羽先、手羽中、手羽元は骨まわりの旨味も楽しめます。
ただし、脂が多い部位は、料理によっては重たく感じることがあります。あっさり仕上げたい場合は、皮を一部外したり、余分な脂を取り除いたりすると食べやすくなります。
ジューシーに仕上げたいときは、次のように部位を選ぶとわかりやすいです。
| 仕上げたい料理 | 選びやすい部位 |
|---|---|
| 唐揚げ | もも肉、手羽中 |
| 照り焼き | もも肉 |
| 煮込み | 手羽元、手羽先 |
| グリル焼き | 手羽先、手羽中 |
| 親子丼 | もも肉 |
ジューシーさを重視するなら、次の選び方が便利です。
- 定番で失敗しにくい部位を選ぶなら、もも肉
- 骨付きの旨味を楽しむなら、手羽元
- 皮の香ばしさを楽しむなら、手羽先
- 食べやすい骨付き料理にしたいなら、手羽中
- 濃い味つけに合わせたいなら、もも肉や手羽系
もも肉は幅広い料理に使いやすく、手羽先、手羽中、手羽元は皮や骨まわりの旨味を楽しめます。料理にコクや満足感を出したいときは、これらの部位がおすすめです。
あっさり仕上げたいならむね肉やささみを選ぶ

あっさりした鶏肉料理を作りたいなら、むね肉やささみを選ぶと使いやすいです。
むね肉やささみは、もも肉や手羽系に比べると脂が少なく、軽い味わいに仕上がりやすい部位です。野菜、豆腐、きのこ、梅肉、ポン酢、大葉など、さっぱりした食材や調味料と合わせやすいところも魅力です。
あっさりした部位は、濃い味つけにも薄い味つけにも合わせやすくなります。料理の主役として使うだけでなく、サラダや和え物の具材としても使えます。
一方で、むね肉やささみは脂が少ないため、加熱しすぎるとパサつきやすくなります。あっさり仕上げたい場合でも、火を通しすぎない工夫が必要です。
コスパ重視ならむね肉・手羽元を選ぶ

コスパを重視して鶏肉を選ぶなら、むね肉や手羽元が使いやすいです。
むね肉は、比較的価格が手に取りやすいことが多く、さまざまな料理に使えます。蒸し鶏、唐揚げ、チキン南蛮、炒め物、サラダチキンなど、調理の幅が広い部位です。
手羽元は、骨付きで食べ応えがあり、見た目にもボリュームが出ます。煮込みやスープに使うと旨味が出やすく、少ない材料でも満足感のある料理にしやすいです。
コスパを考えるときは、単純な価格だけでなく、「使える料理の多さ」「食べたときの満足感」「家族で分けやすいか」も大切になります。
| 部位 | コスパ面での魅力 |
|---|---|
| むね肉 | 価格が手頃なことが多く、料理の幅が広い |
| 手羽元 | 骨付きで食べ応えがあり、煮込みに使いやすい |
| ささみ | 軽めのおかずに使いやすい |
| もも肉 | 失敗しにくく満足感がある |
鶏肉を調理するときの安全ポイント

鶏肉を調理するときは、部位のおいしさだけでなく、安全に食べるための扱い方も大切です。
鶏肉は、もも肉、むね肉、ささみ、手羽先、手羽元、レバーなど、どの部位でも中心部までしっかり火を通して食べる必要があります。新鮮に見える鶏肉でも、食中毒の原因になる菌がついている可能性があるため、「新鮮だから生でも大丈夫」と考えないほうが安心です。
家庭で鶏肉を扱うときは、次の4つを意識すると、食中毒のリスクを減らしやすくなります。
| 安全ポイント | 具体的に意識すること |
|---|---|
| 中心部まで加熱する | 肉の中まで火を通し、生焼けを避ける |
| 生食や半生を避ける | レバー、ささみ、たたきなども家庭では十分加熱する |
| 鶏肉を洗わない | 水はねによる菌の飛び散りを防ぐ |
| 二次汚染を防ぐ | 生肉用のまな板・包丁・手からほかの食材へ菌を移さない |
鶏肉料理は、少しの注意で安全に作りやすくなります。難しい知識よりも、「中まで火を通す」「生肉をほかの食材につけない」「手と調理器具を洗う」という基本を守ることが大切です。
鶏肉は水で洗うと、水はねによって菌が周囲に広がる可能性があります。詳しくは、鶏肉は洗う?洗わない?水洗いが危険な理由と正しい下処理で解説しています。
鶏肉は部位に関係なく中心部までしっかり加熱する

鶏肉は、もも肉、むね肉、ささみ、手羽元、手羽先、レバーなど、どの部位でも中心部までしっかり加熱して食べましょう。
鶏肉には、カンピロバクターなどの食中毒の原因になる菌がついている場合があります。カンピロバクターは、鶏肉の食中毒で特に注意したい菌のひとつです。
鶏肉の表面だけが焼けていても、中心部まで火が通っていない場合は安全とはいえません。特に、厚みのあるもも肉、むね肉、骨付きの手羽元や手羽先は、中心部や骨の近くに火が入りにくいことがあります。
鶏肉の加熱不足による食中毒を防ぐためには、厚生労働省のカンピロバクター食中毒予防に関するQ&Aでも示されているように、中心部まで十分に加熱することが大切です。
中心部まで火が通ったか不安な場合は、肉の一番厚い部分を切って確認しましょう。中が生っぽいピンク色だったり、赤っぽい肉汁が出たりする場合は、追加で加熱してください。より確実に確認したい場合は、中心温度を測れる調理用温度計を使うと安心です。
カンピロバクターとは、食中毒の原因になる細菌のひとつです。鶏肉の加熱不足や、生の鶏肉を扱った調理器具からほかの食材へ菌が移ることで、食中毒につながる場合があります。
レバー・ささみ・たたきなどの生食や半生には注意する

レバー、ささみ、鶏のたたきなどは、生や半生の状態で食べることを避け、家庭では中心部までしっかり加熱して食べましょう。
鶏肉は、新鮮に見えても食中毒の原因になる菌がついている場合があります。「新鮮な鶏肉なら安全」「表面を少し焼けば大丈夫」と考えるのは危険です。
特に、鶏レバー、ささみの刺身風、鶏たたき、加熱が足りない焼き鳥などは、食中毒の原因になる場合があります。鶏肉の生食や半生料理は、家庭で安全に管理することが難しいため、十分に加熱して食べることを基本にしましょう。
鶏刺しや鶏たたきなどの加熱が不十分な鶏肉料理については、農林水産省のカンピロバクター食中毒予防のポイントでも注意が呼びかけられています。
| 注意したい料理・部位 | 気をつけたい理由 |
|---|---|
| 鶏レバー | 内臓のため十分な加熱が大切 |
| ささみの刺身風 | 生や半生では食中毒リスクがある |
| 鶏たたき | 表面だけの加熱では不十分な場合がある |
| 半生の焼き鳥 | 中心部に火が通っていない可能性がある |
| 低温調理の鶏肉 | 温度と時間の管理が必要 |
鶏のたたきや刺身風の料理は、飲食店や地域の食文化で見かけることがあります。ただし、家庭で同じように安全管理することは簡単ではありません。家庭料理では、十分に加熱した鶏肉料理として楽しむほうが安心です。
鶏肉は洗わないでキッチンペーパーで拭く

鶏肉は水で洗わず、ドリップや鶏肉の表面の水分が気になる場合はキッチンペーパーで拭き取りましょう。
生の鶏肉を水で洗うと、シンクや調理台のまわりに水がはねることがあります。水はねには、鶏肉についている可能性のある菌が一緒に飛び散る場合があります。飛び散った菌が、まな板、包丁、野菜、食器などにつくと、二次汚染につながるおそれがあります。
鶏肉の汚れが気になる場合でも、水洗いで安全になるわけではありません。ドリップや水分が気になるときは、キッチンペーパーで押さえるように拭く方法が家庭では扱いやすいです。
鶏肉の水洗いについては、農林水産省の鶏肉を洗わないための注意点でも、菌の飛び散りを防ぐために洗わないことがすすめられています。
| 状況 | やること |
|---|---|
| 鶏肉の表面がぬれている | キッチンペーパーで押さえるように水分を取る |
| においが気になる | 消費期限や状態を確認する |
| 調理台が汚れた | 洗剤で洗い、必要に応じて消毒する |
鶏肉は水で洗わず、表面の水分やドリップが気になる場合はキッチンペーパーで拭き取りましょう。
鶏肉を水で洗うリスクや、洗わずに下処理する手順については、鶏肉は洗うべきか、洗わないべきかを解説した記事で詳しく紹介しています。
水洗いは菌を落とすためではなく、菌を周囲に飛ばす原因になる場合があります。家庭では、洗わない、拭く、すぐ加熱するという流れを意識すると扱いやすくなります。
生の鶏肉を扱ったまな板・包丁・手からの二次汚染を防ぐ

生の鶏肉を扱ったあとは、まな板、包丁、手をしっかり洗い、ほかの食材に菌を移さないようにしましょう。
生の鶏肉を切ったまな板や包丁には、食中毒の原因になる菌がついている可能性があります。生の鶏肉を触った手にも、菌がついている場合があります。
同じまな板や包丁で、洗わずにサラダ用の野菜や調理済みの料理を扱うと、菌が別の食材に移るおそれがあります。特に、加熱せずに食べる野菜や果物、調理済みのおかずに生肉の菌がつかないように注意が必要です。
生の鶏肉を扱ったまな板や包丁の扱いについては、農林水産省の調理器具・調理時の衛生ポイントでも、調理済み食品に触れないよう注意が示されています。
家庭で二次汚染を防ぐには、次の流れを意識するとわかりやすくなります。
| 場面 | 気をつけること |
|---|---|
| 鶏肉を切る前 | ほかの食材と分ける |
| 鶏肉を切るとき | 生肉の汁を広げない |
| 鶏肉を触ったあと | 手から菌を移さない |
| 包丁・まな板 | 生肉の菌を残さない |
| 調理済み料理 | 生肉用の器具を使わない |
焼く前の鶏肉をつかんだトングや箸で、焼き上がった鶏肉をそのまま取り分けることも避けたい行動です。生肉に触れた道具と、加熱後の料理に使う道具は分けると安心です。
鶏肉を調理したあとは、まな板や包丁を洗剤で洗い、熱湯や台所用漂白剤などを使って消毒すると衛生的に扱いやすくなります。台所用漂白剤を使う場合は、商品の表示に従って使用しましょう。
鶏肉の保存方法

鶏肉は傷みやすい食材なので、購入後はできるだけ早く使うことが大切です。
すぐに使う場合は冷蔵保存、使う日が少し先になる場合は冷凍保存を考えると、無駄なく使いやすくなります。もも肉、むね肉、ささみ、手羽元、手羽先などは冷蔵・冷凍のどちらでも保存できますが、レバー、ハツ、砂肝などの内臓系の部位は、購入後できるだけ早めに調理したほうが安心です。
鶏肉を保存するときは、ドリップを拭き取る、空気に触れにくくする、冷蔵庫でゆっくり解凍するという基本を押さえておきましょう。保存方法を整えると、においや水っぽさを抑えやすくなり、料理にも使いやすくなります。
| 保存方法 | 向いている場面 |
|---|---|
| 冷蔵保存 | 当日〜翌日など早めに使うとき |
| 冷凍保存 | すぐに使わないとき |
| 冷蔵庫解凍 | 冷凍した鶏肉を使う前 |
| 内臓系の保存 | レバー・ハツ・砂肝など |
冷蔵保存はドリップを拭き取って早めに使う

鶏肉を冷蔵保存する場合は、ドリップを拭き取り、できるだけ早めに使いましょう。
鶏肉は水分が多く、傷みやすい食材です。パックの中に赤っぽい水分が出ていることがあります。この水分をドリップといいます。
ドリップが多いまま保存すると、においや水っぽさが出やすくなる場合があります。調理前にキッチンペーパーで拭き取ると、下味が入りやすくなり、焼いたときや炒めたときの仕上がりもよくなります。
ただし、鶏肉を水で洗う必要はありません。水で洗うと、シンクや調理台に水はねが起こり、生の鶏肉についている可能性がある菌が周囲に飛び散るおそれがあります。ドリップが気になる場合は、水洗いではなくキッチンペーパーで拭き取る方法が扱いやすいです。
冷蔵保存するときは、次のように扱うとわかりやすくなります。
- パック内のドリップを確認する:水分が多い場合は早めに使う
- キッチンペーパーで拭く:強くこすらず、押さえるように拭く
- ラップや保存袋で包む:乾燥やにおい移りを防ぎやすい
- 冷蔵庫の低温の場所に入れる:チルド室があれば使いやすい
- 消費期限内に使い切る:期限だけでなく状態も確認する
鶏肉の冷蔵保存では、ドリップを拭き取り、空気や乾燥を防ぎながら早めに使うことが大切です。冷蔵庫に入れていても時間がたつと傷みやすいため、購入後はできるだけ早く調理しましょう。
ドリップとは、肉から出る赤っぽい水分のことです。ドリップが多いと、肉の水分や旨味が抜けている場合があります。
冷凍保存は小分けして空気に触れにくくする

鶏肉をすぐに使わない場合は、小分けして空気に触れにくくしてから冷凍保存しましょう。
鶏肉は、冷蔵庫で長く置くよりも、早めに冷凍したほうが無駄なく使いやすくなります。特に大容量パックを買った場合や、使う日が決まっていない場合は、購入後できるだけ早めに冷凍すると便利です。
冷凍するときに大切なのは、空気に触れにくくすることです。空気に触れた状態で冷凍すると、乾燥や冷凍焼けが起こりやすくなります。鶏肉を1回分ずつ小分けすると、使うときに必要な分だけ解凍できるため、再冷凍の失敗も減らしやすくなります。
冷凍保存するときは、次の流れで進めると扱いやすくなります。
- 使う量に分ける:1回分ずつ小分けする
- ドリップを拭く:水分を取るとにおいを抑えやすい
- ラップでぴったり包む:空気に触れにくくする
- 保存袋に入れる:冷凍庫内の乾燥やにおい移りを防ぐ
- 日付と部位名を書く:使い忘れを防ぎやすい
鶏肉を冷凍保存するときは、1回分ずつ小分けして、空気に触れにくくすることが大切です。ラップと保存袋を使い、日付と部位名を書いておくと、冷凍庫の中でも管理しやすくなります。
解凍は冷蔵庫でゆっくり行う

冷凍した鶏肉は、冷蔵庫でゆっくり解凍すると、扱いやすく安全面でも安心しやすくなります。
鶏肉を常温で長く置いて解凍すると、表面の温度が上がりやすくなります。中心がまだ凍っているのに、表面だけぬるくなると、衛生面で心配が出やすくなります。
冷蔵庫で解凍すると、低い温度を保ちながらゆっくり解凍できます。時間はかかりますが、ドリップが急に出にくく、肉の状態も保ちやすくなります。料理初心者の方は、使う前日に冷凍庫から冷蔵庫へ移す方法を基本にすると失敗しにくいです。
解凍方法の違いは、次の表で考えるとわかりやすくなります。
| 解凍方法 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 冷蔵庫解凍 | 低温でゆっくり解凍できる | 時間がかかる |
| 流水解凍 | 比較的早く解凍できる | 保存袋をしっかり閉じる |
| 電子レンジ解凍 | 急ぐときに使える | 加熱ムラが出やすい |
| 常温解凍 | 手軽に見える | 長時間放置は避ける |
翌日の夕食で鶏もも肉を使う場合は、前日の夜に冷凍庫から冷蔵庫へ移しておくと、調理前に扱いやすくなります。手羽元や手羽先のような骨付き部位は解凍に時間がかかるため、早めに冷蔵庫へ移すとよいでしょう。
急いでいる場合は、密閉できる保存袋に入れたまま流水で解凍する方法もあります。ただし、鶏肉に水が直接触れないようにし、解凍後はすぐに調理してください。
内臓系の部位は購入後できるだけ早めに使う

レバー、ハツ、砂肝などの内臓系の部位は、購入後できるだけ早めに使いましょう。
内臓系の部位は、もも肉やむね肉とは食感や風味が違います。レバーは濃厚な味わい、ハツは弾力、砂肝はコリコリ感を楽しめる部位です。一方で、内臓系の部位はにおいや血合いが気になりやすく、保存中に風味が変わりやすい場合があります。
そのため、内臓系の部位は「安かったから買っておく」よりも、「使う日が決まっているときに買う」と考えるほうが扱いやすくなります。購入したら長く置かず、できるだけ早めに下処理と調理を行いましょう。
内臓系の部位を冷凍したい場合は、購入後すぐに下処理してから小分けにします。ただし、レバーなどは冷凍後に食感が変わりやすい場合があります。内臓系の部位は、できるだけ冷蔵で早めに使い切るほうが、風味を保ちやすくなります。
鶏肉の部位に関するよくある質問

鶏肉の部位は種類が多いため、料理に使うときに迷いやすい食材です。唐揚げに向く部位、むね肉とささみの違い、手羽先・手羽中・手羽元の違いなどを知っておくと、スーパーで鶏肉を選びやすくなります。
ここでは、鶏肉の部位に関するよくある疑問に、短くわかりやすく答えます。
唐揚げに一番使いやすい部位は、もも肉です。
もも肉は脂と旨味がほどよくあり、揚げてもジューシーに仕上がりやすいです。あっさり食べたい場合は、むね肉を選ぶと軽い唐揚げになります。
むね肉は胸の大きな部位で、ささみはむね肉の近くにある細長い部位です。
どちらも脂が少なくあっさりしていますが、むね肉はボリュームを出しやすく、ささみはやわらかくほぐしやすい特徴があります。
手羽先、手羽中、手羽元は、どれも鶏の翼の部位ですが、位置と食べやすさが違います。
手羽先は翼の先に近く、皮と骨まわりの旨味を楽しめます。手羽中は食べやすく、唐揚げや焼き物に向きます。手羽元は翼のつけ根に近く、煮込みやスープに使いやすい部位です。
やわらかさで選ぶなら、ささみやもも肉が使いやすいです。
ささみは脂が少なくやわらかい部位で、加熱後にほぐしやすい特徴があります。もも肉は脂がほどよくあり、加熱してもパサつきにくいため、食べたときにやわらかく感じやすいです。
コスパ重視なら、むね肉が使いやすいです。
むね肉は比較的価格が手に取りやすいことが多く、蒸し鶏、唐揚げ、炒め物、サラダチキンなど幅広い料理に使えます。食べ応えを出したい場合は、手羽元も選びやすい部位です。
鶏レバーは、家庭では生で食べず、中心部までしっかり加熱して食べましょう。
鶏レバーを含む鶏肉は、食中毒の原因になる菌がついている可能性があります。新鮮に見えても安全とは限らないため、生食や半生は避けることが大切です。
鶏肉の部位と特徴のまとめ

この記事では、鶏肉の部位ごとの特徴や、料理に合わせた選び方、下ごしらえのコツ、保存方法、安全に調理するためのポイントを解説しました。
鶏肉は同じように見えても、部位によって味、食感、脂の多さ、向いている料理が大きく変わります。もも肉はジューシーでコクがあり、唐揚げや照り焼きなど幅広い料理に使いやすい部位です。むね肉やささみは脂が少なくあっさりしているため、蒸し料理やサラダ、節約料理に向いています。
手羽先や手羽元のような骨付き部位は、煮込み料理やスープで旨味を出しやすい部位です。せせり、砂肝、ハツ、ぼんじり、軟骨などは、食感や脂の旨味を楽しみたいときに選ぶと、いつもの鶏肉料理に変化を出せます。
特に重要なポイントは、以下のとおりです。
- もも肉はジューシーで、唐揚げ・照り焼き・煮物に使いやすい
- むね肉はあっさりしていて、蒸し鶏・サラダチキン・節約料理に向く
- ささみは脂が少なく、和え物・サラダ・フライに使いやすい
- 手羽先・手羽元は、骨まわりの旨味を煮込みやスープに活かしやすい
- 砂肝・せせり・ハツ・ぼんじり・軟骨は、食感やおつまみ感を楽しみたいときに向く
- 鮮度は肉の色やドリップを確認して選ぶ
- 鶏肉は水で洗わず、ドリップが気になる場合はキッチンペーパーで拭く
- 鶏肉は部位に関係なく、中心部までしっかり加熱する
- レバー・ささみ・たたきなどの生食や半生は避ける
- 冷蔵保存は早めに使い、すぐ使わない場合は小分けして冷凍する
鶏肉の部位選びで迷ったときは、「どんな料理を作りたいか」から考えると選びやすくなります。ジューシーに仕上げたいならもも肉や手羽系、あっさり仕上げたいならむね肉やささみ、食感を楽しみたいなら砂肝や軟骨を選ぶとよいでしょう。
また、鶏肉は身近な食材ですが、扱い方には注意が必要です。生の鶏肉を触ったあとは手や調理器具を洗い、まな板や包丁からほかの食材へ菌を移さないようにしましょう。安全に扱ったうえで部位ごとの特徴を活かせば、鶏肉料理はもっと作りやすく、食卓でも楽しみやすくなります。
下処理のときに「鶏肉は洗ったほうが清潔なのでは?」と迷う方は、鶏肉を洗わないほうがよい理由もあわせて確認しておくと安心です。

