「じゃがいもって、どれを選べばいいの?」そんな疑問から「メークインと男爵いもってどう違うの?」と気になっていませんか。見た目はなんとなく違うけれど、味や使い方にどんな差があるのかは、意外と知られていないものです。
この記事では、メークインと男爵いもの違いをやさしく丁寧に解説し、料理初心者でも迷わず使い分けられるようになるヒントをお届けします。
特徴、味、食感、向いている料理、保存のコツ、さらには名前の由来まで、この記事を読むことで「結局どっちを使えばいいのか?」という悩みの答えがしっかり見えてきます。
こんな疑問を感じたことはありませんか?
- カレーや肉じゃがに合うのは、メークイン?それとも男爵いも?
- ポテトサラダが水っぽくなるのは、じゃがいも選びのせい?
- スーパーで見かけるけど、どう選べば失敗しない?
どれか一つでも思い当たるなら、この記事がきっと役立ちます。日々の料理で何気なく使っているじゃがいもですが、品種の違いを知ることで、仕上がりがグンと良くなります。それぞれのじゃがいもが持つ魅力を知り、料理に合わせた正しい選び方を身につけてください。
メークインと男爵いもの一番大きな違い

メークインと男爵いもの一番大きな違いは、「煮崩れやすさ」です。男爵いもは煮崩れやすく、メークインは煮崩れしにくい性質を持っています。
この煮崩れやすさの違いは、じゃがいもに含まれるデンプンの性質によって決まります。
デンプンの量は男爵いもより少ないですが、デンプンの粒が小さく、細胞が密接に結びついています。加熱しても形が崩れにくく、舌触りがなめらかでモチモチとした食感(粘質)になるのが特徴です。
デンプンが多く含まれており、加熱すると細胞と細胞の結びつきが弱くなります。ホクホクとした粉っぽい食感(粉質)になるのが特徴です。
メークインと男爵いもの最も重要な違いは、煮崩れやすさにあります。男爵いもは煮崩れやすくホクホクしているので潰す料理に、メークインは煮崩れしにくくなめらかで、形を残したい煮込み料理に向いている、という違いを理解しておくと、料理の仕上がりが格段に良くなります。
メークインと男爵いもの見た目の違い

形と表面の質感を見れば、メークインと男爵いもは見分けることができます。見た目だけでもかなりの違いがあり、特に「形の違い」が最もわかりやすいポイントです。
| 品種 | 形状の特徴 | 表面の特徴 | 皮の色の傾向 |
|---|---|---|---|
| メークイン | 細長い楕円形 | なめらかでツルツル | 薄い黄色 |
| 男爵いも | ゴロッとした丸い形 | でこぼこが多い | ベージュ〜黄土色 |
メークインの見た目の特徴(色・形状)

メークインは、表面は比較的滑らかでツルッとしていて、細長い楕円形(だえんけい)をしています。皮の色はやや薄めの黄土色であることが主な見た目の特徴です。
メークインはじゃがいもの品種改良の過程で、このような細長い形になるように選ばれてきました。これは、皮を剥きやすく、切りやすいという利点があるためでもあります。
男爵いもの見た目の特徴(色・形状)

男爵いもは、ゴロゴロとした丸い形をしており、皮の色はベージュや、やや濃い目の黄土色(おうどいろ)であることが主な見た目の特徴です。表面にはでこぼこしたくぼみが多く見られます。
男爵いもは「芽(め)」の数が多く、それが成長の過程で皮の表面にくぼみとなって現れるため、でこぼこした見た目になります
見た目だけで判断できる?簡単チェック法方
見た目だけでメークインと男爵いもをかなりの高確率で判断できます。形と皮の色の違いに注目すれば、簡単に見分けることが可能です。
スーパーで売られているメークインと男爵いもは、形や皮の質感がかなり違うため、以下のポイントを見ればすぐに見分けがつきます。
| 項目 | メークイン | 男爵いも |
|---|---|---|
| 形状 | 細長い楕円形 | 丸い(ゴロゴロしている) |
| 表面 | 比較的つるっとしている | でこぼこしたくぼみが多い |
| 皮の色 | やや薄めの黄色 | やや濃い黄土色 |
メークインと男爵いもの味と食感の違い

メークインも男爵いももどちらもおいしいじゃがいもですが、口当たりや料理との相性が異なります。用途によって使い分けることで、料理の仕上がりが格段に良くなります。
| 品種 | 食感の特徴 | 味の特徴 | 崩れやすさ |
|---|---|---|---|
| メークイン | しっとり・もっちり・なめらか | あっさり・クセがなく他の味を邪魔しない | 崩れにくい |
| 男爵いも | ホクホク・ほろほろ・粉っぽい | 甘みと風味が強く、じゃがいもらしさがある | 崩れやすい |
メークインの味と食感

メークインは水分を多く含んでいて、粘り気があります。そのため、口に入れるとややもっちりとした食感になり、煮込んでもなめらかさを保ちます。味は控えめでクセがないため、他の食材やだしの味を邪魔しません。
メークインは、じゃがいもに含まれるデンプンの種類が、加熱しても細胞の結びつきを保ちやすい性質を持っています。そのため、煮込んだり炒めたりしても形が崩れにくく、中のデンプンが溶け出しにくいのです。
この性質が、ねっとりとしたなめらかな食感を生み出します。また、男爵いもに比べてデンプンの量がやや少ないため、味はあっさりとしていて、他の食材の味を邪魔しにくいという特徴もあります。
男爵いもの味と食感

男爵いもはデンプンを非常に多く含んでおり、加熱すると細胞と細胞の結びつきが弱くなり、バラバラになりやすい性質があります。この性質が、口の中でほろほろと崩れるような、ホクホクとした粉っぽい食感を生み出します。
また、デンプンが多いことで、じゃがいも本来の甘みや風味も強く感じられます。煮崩れしやすいのは、このデンプンの多さが理由です。
「どちらを使う?」メークインと男爵いもの使い分け

メークインと男爵いもは、それぞれ異なる特徴を持っています。料理の目的や仕上がりのイメージに合わせてじゃがいもを選ぶと、いつもの料理がもっと美味しくなります。
一見同じように見えるじゃがいもですが、「しっとり・形をキープしたい」ならメークイン、「ホクホク・つぶして使いたい」なら男爵いもと覚えておきましょう。この使い分けを知ることで、料理の腕がぐっと上がります。
煮込み・カレー・シチューにはメークインが適している理由

煮込み料理、カレー、シチューには、メークインが非常に適しています。これは、長時間煮込んでも形が崩れにくく、なめらかな食感を保つことができるためです。
メークインは、じゃがいもに含まれるデンプンの性質上、加熱しても細胞同士の結びつきが強く、煮崩れしにくいという特徴があります。
煮込み料理では、長時間煮込むことが多いため、じゃがいもが溶けてドロドロになってしまうと、見た目も食感も悪くなってしまいます。メークインは、煮汁の中でじっくり煮込んでも、じゃがいもの形をきれいに保ち、ねっとりとした食感を最後まで楽しませてくれます。
煮込み料理、カレー、シチューを作る際には、形崩れしにくく、なめらかな食感のメークインを選ぶのがおすすめです。料理の見た目を美しく保ちながら、美味しいじゃがいもを楽しむことができます。
ポテトサラダ・コロッケ・マッシュポテトには男爵が適している理由

ポテトサラダ、コロッケ、マッシュポテトなど、じゃがいもを潰して使う料理には男爵いもが最適です。男爵いも特有のホクホクとした食感と豊かな風味が、これらの料理の美味しさを引き出します。
男爵いもは、デンプンが多く含まれており、加熱すると細胞の結びつきが弱くなり、簡単に潰せるようになります。このホクホクとした食感が、ポテトサラダやコロッケのふんわりとした口当たりを作るのに欠かせません。
また、男爵いもはじゃがいも本来の甘みと風味が強いため、シンプルな味付けでも十分美味しく仕上がります。潰しやすさと風味の良さが、これらの料理にぴったりなのです。
じゃがいもを潰して使う料理には、ホクホクとした食感と風味豊かな男爵いもを選びましょう。男爵いもが持つ独特の食感と味が、ポテトサラダやコロッケなどの美味しさを格段にアップさせます。
揚げ物・炒め物における両者の使い分けポイント

揚げ物や炒め物では、どのような食感にしたいかによって、メークインと男爵いものどちらを使うかを選ぶことができます。
メークインを揚げ物や炒め物に使うと、形が崩れにくく、外はカリッと、中はしっとりとした食感に仕上がります。じゃがいもの食感をしっかり楽しみたいフライドポテトや、炒め物でじゃがいもの形を残したい場合に適しています。
男爵いもを揚げ物や炒め物に使うと、外はカリッと揚がりますが、中はホクホクとした食感になります。油との相性も良く、フライドポテトでもホクホク感を重視したい場合や、炒め物で少し崩れて具材と絡むのが好みの場合に適しています。
揚げ物や炒め物では、メークインは形を保ってしっとりとした食感に、男爵いもはホクホクとした食感に仕上がります。作りたい料理の食感や好みに合わせて、両者を使い分けてみましょう。
気になる「肉じゃがにはメークインと男爵いものどちらを使う?」

肉じゃがに使うじゃがいもは、最終的には個人の好みで決まりますが、一般的には「メークイン」が向いているとされます。形をしっかり残したいか、それともホクホク感を優先したいかで選び方が変わってきます。
特に料理初心者には、煮崩れしにくい「メークイン」がおすすめです。
肉じゃがは、じゃがいもを煮込んで味を染み込ませる料理です。長時間火を入れるため、煮崩れしやすい男爵いもを使うと形がくずれてしまいます。
一方、メークインは煮崩れしにくい粘質タイプのじゃがいもなので、仕上がりがきれいになりやすく、具材の存在感も保ちやすいというメリットがあります。
ただし、男爵いものホクホクとした食感や甘みを活かした肉じゃがが好みの人も多く、具材が多少崩れても、煮汁にとろみがつき、味に深みが出ると感じる人もいます。
メークインと男爵いもの選び方

スーパーなどでじゃがいもを選ぶ際、「どれを選んでも同じ」と思っていませんか?実は、メークインと男爵いもだけでなく、じゃがいも全般に共通する「良いじゃがいもの見分け方」があります。
品種表示のチェックと、じゃがいも自体の鮮度や状態を確認することで、より新鮮で美味しいじゃがいもを選ぶことができます。
スーパーで品種表示を見る時のポイント

スーパーでじゃがいもを選ぶ際は、袋や値札に書かれた「品種名」を必ず確認しましょう。「男爵」または「メークイン」と表示されています。
じゃがいもは見た目が似ているものが多いため、品種を区別するのは難しいことがあります。しかし、メークインと男爵いもはそれぞれ料理への向き不向きが大きく異なるため、作りたい料理に合わせて確実に選ぶことが重要です。
食品を販売する際には、品種を表示することが義務付けられている場合が多いため、表示を見るのが最も確実な方法です。品種名を確認することで、「煮崩れにくいメークイン」か「ホクホクの男爵いも」かを迷わず選ぶことができます。
鮮度・重さ・皮の状態からの選び方

新鮮で質の良いじゃがいもを選ぶには、重さ、皮の状態、芽の有無の3つのポイントを確認することが大切です。品種に関わらず、これらを確認することで、美味しいじゃがいもを選ぶことができます。
じゃがいもは収穫されて時間が経つと、水分が蒸発して軽くなります。手に持ったときにずっしりと重みを感じるじゃがいもは、水分が豊富で新鮮な証拠です。
表面に傷やシワがなく、ピンと張っている皮が健康的で新鮮な状態を示しています。また、青くなっている部分や緑色のじゃがいもは、ソラニンという天然の毒素が増えている可能性があるので避けましょう。
男爵いもはでこぼこしているため、くぼみの奥まで傷がないか確認しましょう。メークインは表面がツルッとしているため、比較的チェックしやすいです。
芽が出ていたり、芽の根元が緑色に変色していたりするじゃがいもは、ソラニンが増加しています。芽には毒素が集中しているため、芽が出ていないもの、または芽が小さく取り除きやすいものを選びましょう。
メークインと男爵いもの保存法方

じゃがいもを美味しく長持ちさせるためには、適切な保存方法がとても重要です。メークインと男爵いもに大きな保存方法の違いはありませんが、メークインのほうが芽が出にくく比較的長持ちします。
男爵いもはでんぷん質が多く、芽が出やすい傾向があります。保存中に緑色になりやすく、光に弱いです。一方のメークインは水分が多く、保存中の変質がゆっくりで、芽も出にくいため、比較的保存向きです。
両者とも、冷蔵庫ではなく、10℃前後の暗くて風通しの良い場所での常温保存が基本です。
また、光に当たると皮が緑色になることがあり、これは「ソラニン」という毒素が増えるサインです。そのため、新聞紙などに包んで保存すると安心です。

りんごを一緒に保存: りんごから出るエチレンガスという成分が、じゃがいもの芽が出るのを遅らせる効果があると言われています。じゃがいもと一緒に袋に入れて保存するのも良い方法です。
料理初心者へ:迷ったときの“選び方3ステップ”

料理初心者さんがじゃがいも選びで迷った時は、次の「3つのステップ」で考えれば、メークインか男爵いものどちらをを選べば良いか簡単に判断できます。
- 煮物・シチュー・カレー→形がくずれにくい「メークイン」
- ポテトサラダ・コロッケ→ホクホク感が出る「男爵」
- なめらかでしっとりさせたい→「メークイン」
- ふわっと崩れるようにしたい→「男爵」
スーパーで袋や値札に書かれている「男爵」または「メークイン」の表示を確認し、目的のじゃがいもを購入しましょう。
- 「メークイン」は細長い楕円形です。
- 「男爵」は丸くてゴツゴツしています。
どちらの品種も、新鮮で健康なじゃがいもの選び方(ずっしり重い、皮に傷がない、芽が出ていない)も忘れずにチェックしてください。
じゃがいもを選ぶときは、難しく考えずに「使いたい料理」と「仕上がりのイメージ」を思い浮かべるだけで十分です。
メークインと男爵いも:品種の歴史と由来

メークインと男爵いもは、現在日本のじゃがいも市場で大きな割合を占めていますが、これらはもともと海外から日本にやってきた品種です。それぞれのじゃがいもには、その名前にまつわる興味深いエピソードや、日本で広まった歴史があります。
男爵いもの命名・日本での広まりの歴史

男爵いもは、北海道の実業家・川田龍吉男爵(かわだりょうきちだんしゃく)が日本に広めたことから、その名が付けられました。
明治時代の終わり頃、川田男爵はアメリカ原産の「アイリッシュ・コブラー(Irish Cobbler)」という品種をイギリス経由で輸入し、北海道で栽培を始めました。このじゃがいもは日本の気候に適しており、味や食感の良さが高く評価され、全国に普及しました。
川田男爵はその普及に大きく貢献した人物であり、その功績を称えて「男爵いも(男爵薯)」と名付けられたのです。
メークイン(May Queen)の名前由来・原産・日本での定着

メークインはイギリス原産のじゃがいもで、その名前はイギリスの五月祭(May Festival)で選ばれる「五月の女王(May Queen)」に由来します。名前の通り、上品で美しい形をしており、なめらかな口当たりと味の良さが評価されています。
昭和初期に日本へ導入され、北海道や九州を中心に栽培が広まりました。細長く煮崩れしにくい性質が日本の家庭料理に合い、現在ではカレーやシチューの定番品種として定着しています。
国内主要生産品種としての位置づけと流通事情
男爵いもは生産量が多く、全国的に流通しています。メークインは地域ごとに安定した人気があります。
男爵いもは北海道を中心に広く栽培されており、日本のじゃがいも全体の中でも非常に高いシェアを持っています。特に加工食品(ポテトチップスや冷凍食品)などにも使われるため、安定供給が重視されています。
メークインは男爵ほどの流通量はありませんが、家庭料理での人気が高く、スーパーでは必ずといっていいほど見かけます。関東以西では春、北海道では秋に出荷されるため、年間を通じて手に入りやすいです。
日本のじゃがいも市場では、男爵いもが主役級の生産量を誇り、メークインは用途特化型の人気品種として共存しています。どちらも家庭の台所に欠かせない存在です。
メークインと男爵いもは何が違う:まとめ
この記事では、「メークイン」と「男爵いも」の違いについて、料理初心者にもわかりやすく丁寧に解説してきました。見た目や味、食感の違いだけでなく、料理への向き不向き、保存方法、名前の由来まで幅広く紹介しました。
じゃがいもはどちらを選んでもおいしく食べられる食材ですが、使い方を知ることで料理の仕上がりがぐっと良くなります。迷ったときは、この記事で紹介したポイントを思い出して、選んでみてください。
特に大事なポイントは次の3つです。
- 煮崩れしにくく形を保ちたい料理(カレー・シチュー・煮物など)にはメークインが向いています。
- ホクホクとした食感やつぶしやすさを活かす料理(ポテトサラダ・コロッケなど)には男爵いもがおすすめです。
- 保存性を重視するなら、芽が出にくく長持ちしやすいメークインのほうが安心です。
じゃがいも選びに迷ったときは、「どんな料理に使いたいか」をまず考えることが、失敗しない第一歩です。

