水道水で作る味噌汁がおいしくないのはなぜ?原因と家庭でできる改善策
毎日の食卓に欠かせない味噌汁。でも、水道水で作ると「なんだか風味が物足りない」「水のにおいが気になる」と感じたことはありませんか?特に料理にこだわりたい人にとって、「水の質」は見過ごせないポイント。
この記事では、水道水で味噌汁を作る際の不安や疑問をやさしく解説し、毎日のお味噌汁をもっと美味しくするためのヒントを紹介します。
味噌汁を水道水で作ることに多くの人が以下のような悩みや疑問を持っています。
- 水道水で作る味噌汁は安全なのか気になる
- 味に違いがあるなら、美味しく作る工夫を知りたい
- 古いマンションの水や硬水で味噌汁を作るのが不安
この記事では、これらの疑問にやさしく丁寧に答えながら、水のクセを上手にカバーする出汁や味噌の選び方、ちょっとした工夫まで詳しく解説します。料理初心者でもすぐに実践できる内容ばかりなので、ぜひ最後まで読んでみてください。
味噌汁は水道水で作っても大丈夫?まず知っておきたいこと

味噌汁は、普段飲んでいる水道水をそのまま使って作っても問題ありません。 日本の水道水は飲み水としての安全性が管理されているため、味噌汁を作るために、わざわざミネラルウォーターを用意する必要はないのです。
日本の水道水には、法律で定められた水質基準があります。環境省の「水道水質基準について」によると、水道水は大腸菌や有害物質などの基準を満たす必要があり、水道事業者には定期的な水質検査が義務付けられています。
水質基準とは、水道水を安全に飲めるように、国が定めた水の品質に関する基準のこと。細菌や有害物質などについて、それぞれ基準値が設けられています。
また、水道水には、家庭の蛇口に届くまで細菌などが増えるのを防ぐため、消毒用の塩素が使われています。東京都水道局の「塩素消毒」でも、水道水に含まれる通常の濃度の塩素は、健康への影響を心配する必要がないと説明されています。
普段の味噌汁作りで迷いやすいポイントを整理すると、次のとおりです。
| 気になること | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 水道水をそのまま鍋に入れてもいい? | 水質に問題がなければ、そのまま使えます。 |
| 調理前に一度沸騰させる必要がある? | 通常の水道水なら、特別な煮沸は必要ありません。 |
| 浄水器やミネラルウォーターは必要? | 必須ではなく、味の好みに合わせて選べます。 |
| 水にいつもと違う強いにおいや濁りがある場合は? | 調理への使用を控え、水道局などに確認しましょう。 |
例えば、夕食に豆腐とわかめの味噌汁を作るなら、水道水を鍋に入れて、いつもどおり調理を始めて大丈夫。浄水器がないからといって、おいしい味噌汁を諦める必要はありません。
ただし、水道水が安全に飲めることと、味噌汁の味が好みに合うことは別の話です。 水道水のにおいや味の感じ方には個人差があり、だしや味噌の使い方によっても仕上がりは変わります。
まずは、水道水でも安心して味噌汁を作れると知っておきましょう。味が気になる場合は、原因に合わせて少し工夫することが、おいしい味噌汁への近道になります。
残留塩素とは、消毒後の水道水に残っている塩素のこと。水道管を通って家庭に届くまで、水の衛生を保つ役割があります。
水道水の味噌汁がおいしくないのはなぜ?気になる原因を確かめよう

水道水で作った味噌汁がおいしくないと感じる場合、水のにおいや給水設備の状態、だし・味噌の使い方などが関係している可能性があります。
ただし、水道水を使ったからといって、必ず味噌汁の味が落ちるわけではありません。原因を考えるときは、次の3つに分けて確認してみましょう。
- カルキ臭の影響:水道水のにおいが気になる場合がある
- 地域や給水設備の違い:水源や水道管などによって水の味が変わることがある
- だしや味噌の使い方:水以外の理由で味が物足りなくなる場合もある
まずは何が気になるのかを整理すると、味噌汁の味を見直しやすくなります。
カルキ臭が気になる?水道水のにおいが風味に影響することも

水道水のカルキ臭が気になる人は、味噌汁を飲んだときにも、水のにおいが気になる場合があります。 カルキ臭とは、水道水の消毒に使われる塩素などに関係する独特のにおいのことです。
大阪市水道局の「大阪市の水道水について」でも、残留塩素は水にカルキ臭を与え、濃度が高い場合には味やにおいに影響すると説明されています。
例えば、いつもと同じ味噌と具材で作った味噌汁なのに、飲んだときのにおいが気になるなら、水道水のにおいも確認してみるとよいでしょう。
ただし、カルキ臭がするからといって、水道水が危険という意味ではありません。 消毒用の塩素には、水道水の衛生を保つ大切な役割があります。
まずは水道水そのものに気になるにおいがあるか、調理前に確かめてみましょう。カルキ臭への具体的な対処法は、後ほど紹介します。
残留塩素とは、水道水を消毒したあとに残っている塩素のこと。水道管を通って家庭の蛇口に届くまで、水の衛生を保つ役割があります。
水の味がいつもと違う?地域差や古い配管・貯水槽の影響

水道水の味は、住んでいる地域や建物の給水設備によって違いが生じる場合があります。 水道水は地域によって水源や浄水処理の方法が異なるほか、家庭に届くまでの水道管などの状態も関係するためです。
横浜市水道局の「最近水道水がおいしくないです」への回答でも、水の味に影響する要因として、水源や浄水処理の状況、家庭の給水管の状態などが挙げられています。
水道水の味に違和感がある場合は、次のような点を確認してみましょう。
| 気になる場面 | 考えられる要因 |
|---|---|
| 引っ越してから水の味が違う | 地域による水源や浄水処理などの違い |
| 古い建物で水の味が気になる | 給水管のさびなどの影響 |
| マンションの水の状態が気になる | 貯水槽の管理状態などの影響 |
特にマンションなどでは、水道水をいったんタンクにためてから各家庭へ送る場合があります。
横浜市の「受水槽の衛生管理に関する情報」によると、受水槽の管理状態が悪い場合、水質の低下を招くことがあります。
なるほどポイント:同じ地域の水道水でも、建物の給水設備によって蛇口から出る水の状態が変わることがあります。水道水の味が気になる場合、原因は浄水場だけにあるとは限らないのです。
普段と明らかに違うにおいや濁りがある場合は、味噌汁への使用を控え、水道局や建物の管理者などに相談してください。
貯水槽(受水槽)とは、水道水を一時的にためておく大きなタンクのこと。マンションやビルなどで使われることがあり、衛生的に水を供給するためには適切な管理が必要です。
水だけのせいとは限らない!だしや味噌の使い方を見直そう

味噌汁がおいしくないと感じても、原因が水道水にあるとは限りません。 だしの取り方や味噌の量、調理中の加熱の仕方によっても、味噌汁の仕上がりは変わります。
例えば、だしの風味が弱い場合は味が物足りなく感じられますし、味噌を入れたあとに長く煮立てると、味噌の香りが失われることがあります。
農林水産省の広報誌「aff(あふ)2018年11月号」でも、味噌汁作りのポイントとして、だしをしっかり取ることや、味噌を煮立てすぎないことが紹介されています。
水道水以外に確認したいポイントを整理すると、次のとおりです。
| 味噌汁の気になる点 | 確認したいこと |
|---|---|
| うま味が物足りない | だしの量や取り方 |
| 味が薄く感じる | 水と味噌の分量 |
| 味噌の香りが弱い | 味噌を入れたあとの加熱 |
例えば、いつもより水を多く入れたのに、だしや味噌の量を変えなかった場合は、味が薄く感じられるかもしれません。
味噌汁の味わいは、使う味噌の種類によっても変わります。米味噌・麦味噌・豆味噌の特徴や、赤味噌・白味噌の違いを知りたい方は、味噌の種類と料理別の使い分けも参考にしてください。
なるほどポイント:味噌汁の味が物足りないときは、水を替える前に、だし・味噌・水の分量を確認することも大切です。高価な水を使わなくても、普段の作り方を見直すことで改善できる場合があります。
水道水そのものに気になる点がなければ、まずは調理方法にも目を向けてみましょう。次の章では、家庭で実践しやすい味噌汁作りのコツを具体的に紹介します。
水道水でも味噌汁をおいしく作るには?家庭でできる3つの工夫

水道水でも、水のにおいへの対処や、だし・味噌の使い方を少し工夫することで、おいしい味噌汁に仕上げられます。 特別な水や高価な調味料を用意する必要はありません。
家庭で試しやすい3つの工夫を紹介します。
- カルキ臭への対処:水道水のにおいが気になる場合は、煮沸などを検討する
- だしの取り方:だしの分量や取り方を確認して、うま味を生かす
- 味噌を入れるタイミング:煮立てすぎを避けて、味噌の香りを楽しむ
普段の作り方と比べながら、できそうな工夫から試してみましょう。
カルキ臭が気になるときは?煮沸や汲み置きの注意点

水道水のカルキ臭が気になる場合は、調理前に水を煮沸する方法があります。 ただし、飲用に適した水道水なら、味噌汁を作るたびに特別な煮沸をする必要はありません。
東京都水道局の「水道水がいつもと違う」では、カルキ臭が気になる場合の湯冷ましの作り方として、沸騰後にふたを半開きにし、弱火で5〜10分程度加熱する方法を紹介しています。
例えば、水道水のにおいが気になる日は、次のように試してみましょう。
- 鍋ややかんに水道水を入れて沸騰させる。
- ふたを半開きにし、弱火で5〜10分程度加熱する。
- 火を止め、味噌汁に必要な量を量ってから調理に使う。
※5〜10分は東京都水道局が紹介している湯冷ましの目安です。味噌汁を作る際の必須の加熱時間ではありません。
一方、水道水を容器に汲んで長時間置く方法には注意が必要です。
東京都水道局の「くみ置く際の留意事項」でも、水道水を保存するときは、消毒用の塩素を残すために、清潔な容器に満水で入れて密閉するよう案内しています。
水の扱い方による違いを整理すると、次のとおりです。
| 方法 | 注意したいこと |
|---|---|
| 煮沸する | カルキ臭を軽減できる場合があるが、消毒効果も失われる |
| 汲み置きする | 時間とともに塩素が減るため、長時間放置した水の衛生管理に注意 |
| 蛇口から直接使う | 水質に問題がなければ、特別なカルキ抜きは不要 |
なるほどポイント:カルキ臭を減らすことと、水を安全に保存することは別の話です。塩素が減った水は消毒効果も弱まるため、煮沸した水や塩素を減らす目的で汲み置きした水は、作り置きせず早めに使いましょう。
普段の水道水に気になるにおいがなければ、無理にカルキ抜きをする必要はありません。
だしが物足りないときは?水を替える前に取り方を確認しよう

味噌汁のうま味が物足りないときは、水を替える前に、だしの取り方や分量を見直してみましょう。 だしの風味をしっかり生かすことで、味噌汁の味を整えやすくなります。
農林水産省の「出汁のとり方」では、昆布とかつお節を使い、それぞれの材料を加えるタイミングに気を配っただしの取り方を紹介しています。
家庭で昆布とかつお節のだしを取るなら、次の手順を試してみてください。
- 水:500mL
- 昆布:5g
- かつお節:10g
- 鍋に水と昆布を入れ、30分ほど置く。
- 鍋を火にかけ、沸騰する直前に昆布を取り出す。
- 沸騰したらかつお節を加えて火を止める。
- 2分ほど置き、ざるなどでこす。
※農林水産省が紹介する材料(水1,000mL、昆布10g、かつお節20g)を半量にしたものです。
とはいえ、忙しい朝や夕食の準備で、毎回だしを取るのは大変ですよね。
農林水産省の「18年11月号 文字情報」でも、味噌汁作りにだしパックを活用する方法が紹介されています。
市販のだしを使う場合は、次の点を確認するとよいでしょう。
| だしの種類 | 調理するときのポイント |
|---|---|
| 昆布・かつお節 | 材料の分量と加熱するタイミングを確認する |
| だしパック | 商品に書かれた水の量と煮出し時間を守る |
| 顆粒だし | パッケージの使用量を目安にし、味を見ながら調整する |
なるほどポイント:味噌汁の味が薄く感じられても、必ずしも味噌を増やす必要はありません。まずは、だしが十分に利いているかを確かめることも大切です。
普段使っているだしパックや顆粒だしでも、商品の表示どおりに使えているか見直してみましょう。
味噌の香りを生かすなら?煮立てすぎない仕上げ方がコツ

味噌汁は、具材に火を通してから味噌を溶き入れ、長く煮立てないことが大切です。 味噌を加えたあとにグツグツ煮続けると、せっかくの香りが失われてしまいます。
農林水産省の「18年11月号 文字情報」でも、味噌を煮立てると香りが飛んでしまうため、食べる直前に味噌を加えることがポイントとして紹介されています。
例えば、豆腐とわかめの味噌汁なら、次の順番で仕上げるとわかりやすいでしょう。
- だし汁を温め、豆腐などの具材に火を通す。
- わかめを加えて温め、火を止める。
- お玉に味噌を入れ、鍋のだし汁を少し加えて溶かす。
- 溶かした味噌を鍋に戻し、軽く混ぜてお椀によそう。
味噌を入れたあとに温め直す場合も、グツグツ煮立てず、飲みやすい温度になったら火を止めましょう。
なるほどポイント:味噌は具材を煮るためではなく、仕上げの味付けとして加えると考えると、入れるタイミングを覚えやすくなります。先に具材を煮ておけば、味噌を加えてから長時間加熱する必要もありません。
普段の味噌汁が少し物足りなく感じるときは、水の種類だけでなく、最後に味噌を入れるタイミングにも気を配ってみてください。
味噌汁の水はどれがいい?水道水・浄水・ミネラルウォーターを比較

味噌汁に使う水は、普段の水道水で十分ですが、においが気になる場合は浄水やミネラルウォーターを選ぶ方法もあります。 必ずしも値段の高い水を使う必要はなく、家庭での使いやすさや味の好みに合わせて選ぶことが大切です。
水を選ぶときに知っておきたいポイントを、次の2つに分けて紹介します。
- 水道水と浄水の違い:においへの対策や、使うときの手間を比較する
- ミネラルウォーターの選び方:軟水・硬水の違いと、味噌汁への使い方を知る
それぞれの特徴を知っておくと、毎日の味噌汁作りで水選びに迷いにくくなります。
水道水と浄水はどう使い分ける?においと手間で比べてみよう

水道水のにおいが特に気にならないなら、そのまま味噌汁に使って問題ありません。 一方、カルキ臭が気になる場合は、浄水器を通した水を試すのも一つの方法です。
浄水器には、水道水に含まれる残留塩素を減らす働きがあります。消費者庁の「浄水器」でも、除去できる物質や浄水能力を確認できるよう、製品への表示方法が定められています。
水道水と浄水の違いを、家庭での使いやすさから比較してみましょう。
| 比較項目 | 水道水 | 浄水器を通した水 |
|---|---|---|
| カルキ臭 | 気になる場合がある | 軽減できる場合がある |
| 費用 | 通常の水道料金 | 浄水器本体や交換用カートリッジの費用がかかる |
| 手間 | 蛇口からそのまま使える | カートリッジの交換などが必要 |
| 保存時の注意 | 残留塩素による消毒効果がある | 残留塩素が減るため、早めに使う必要がある |
例えば、普段から水道水で作った味噌汁をおいしく食べられているなら、浄水器を新しく購入する必要はないでしょう。
反対に、水道水のカルキ臭が気になり、すでに浄水器がある家庭なら、浄水した水で味噌汁を作って違いを確かめてみるのもおすすめです。
ただし、浄水器は取り付ければ何もしなくてよいわけではありません。
千葉県営水道の「浄水器を使っているんだけど、使う時に注意することは?」では、次のような注意点が紹介されています。
- 朝一番など、長時間使っていなかった場合は、製品の説明書に従ってしばらく水を流す
- カートリッジは、決められた交換時期を守る
- 浄水した水は汲み置きを避け、できるだけ早く使う
なるほどポイント:浄水器を通した水は、必ずしも水道水より安全というわけではありません。カルキ臭を減らせる反面、消毒用の塩素も減るため、適切な管理が必要になります。
まずは普段の水道水で十分かを考え、においが気になる場合に浄水を選ぶと、無理なく使い分けられます。
カートリッジとは、浄水器の中にある、水に含まれる特定の物質を取り除くための交換部品です。除去できる物質や交換時期は製品によって異なります。
ミネラルウォーターは軟水がいい?硬度と味の関係を知っておこう

味噌汁にミネラルウォーターを使うなら、まずはクセの少ない軟水から試してみるとよいでしょう。 ただし、軟水だから必ずおいしくなるわけではなく、好みに合う水を選ぶことが大切です。
水には、カルシウムやマグネシウムといったミネラルが含まれています。水に含まれるミネラルの量をもとに表した数値が「硬度」で、硬度の低い水を軟水、高い水を硬水と呼びます。
神奈川県の「軟水・硬水ってなあに?」によると、日本の水の多くは軟水で、硬度は水の味にも関係しています。
軟水と硬水の違いを簡単に整理すると、次のとおりです。
| 比較項目 | 軟水 | 硬水 |
|---|---|---|
| 硬度 | 低い | 高い |
| ミネラルの量 | カルシウムやマグネシウムが比較的少ない | 比較的多い |
| 水の味 | あっさりしてクセが少ない | 独特の苦みなどを感じる場合がある |
| 味噌汁に使うなら | クセの少ない水を試したい場合の候補 | 水自体の味が好みに合うか確認したい |
では、硬水で味噌汁を作ると、だしのうま味が出にくくなるのでしょうか。
実は、水の硬度だけで、だしの抽出の良し悪しが決まるわけではありません。
日本調理科学会の2025年度大会で発表された「マルチバンド分光情報に基づく異なる種類の水を用いた昆布だし抽出挙動の把握」では、硬度の異なる水を使って昆布だしを調べた結果、抽出の違いは硬度だけでなく、水に含まれるさまざまな成分にも関係する可能性が示されています。
つまり、「硬水ではうま味が出ない」「軟水なら必ずおいしい」と単純に決めることはできません。
スーパーでミネラルウォーターを選ぶときは、商品ラベルに硬度の表示があるか確認してみましょう。
例えば、普段飲んでいる水道水と、市販の軟水で味噌汁の違いを確かめたいなら、同じだし・味噌・具材を使い、水だけを替えて少量ずつ作ってみる方法があります。
なるほどポイント:「浄水」と「軟水」は同じ意味ではありません。浄水は水道水を浄水器で処理した水、軟水は硬度が低い水を指します。一般的な浄水器を通したからといって、必ず軟水になるわけではないのです。
ミネラルウォーターは、味噌汁をおいしくするための必需品ではありません。普段の水道水に不満がなければそのまま使い、味の違いを楽しみたいときに市販の水を試してみるとよいでしょう。
硬度とは、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量をもとに計算した数値のこと。一般に「mg/L」という単位で表され、数値が低いほど軟水、高いほど硬水に分類されます。
味噌汁に使う水のにおいや色がおかしいときは?確認したいポイント

味噌汁を作るとき、水道水のにおいや色がいつもと違う場合は、すぐに調理へ使わず、水の状態を確認することが大切です。
特に気をつけたいのは、朝一番に使う水と、異臭や濁りが続いている水。確認したいポイントを2つに分けて紹介します。
- 朝一番の水:長時間使っていなかった水道水の注意点
- 異臭や濁りがある水:使用を控える目安と相談先
気になる変化があったときに落ち着いて判断できるよう、基本を押さえておきましょう。
朝一番の水が気になるときは?使う前に確認したいこと

朝一番に水道水を使うときは、最初に出てくる水のにおいや色を確認してみましょう。 夜間など長時間使っていなかった水は、家庭の給水管の中にとどまっていた水だからです。
特に古い建物などで鉛製の給水管が使われている場合、長時間たまった水に鉛が溶け出す可能性があります。
横浜市水道局の「水質について」でも、鉛製給水管を使用している家庭では、朝一番の水を飲用以外に使うよう案内しています。
朝食の味噌汁を作る前に、次のポイントを確認してみてください。
- におい:普段と違う金属のようなにおいや、強い異臭がないか
- 色:透明なコップに入れて、赤茶色などに変色していないか
- 使用状況:旅行などで、長期間水道を使っていなかったか
東京都水道局の「給水管について」では、鉛製給水管を使用している家庭に対して、朝一番や長期間使用しなかったあとは、バケツ1杯程度の最初の水を飲用以外に使うようすすめています。
ただし、すべての家庭で朝一番の水を必ずバケツ1杯捨てなければならない、という意味ではありません。給水管の材質や状態によって、必要な対応は異なります。
なるほどポイント:蛇口から出る水が透明でも、給水管の中で起きている変化を見た目だけで判断できるとは限りません。特に鉛製給水管のある家庭では、朝一番の水の扱いに注意が必要です。
自宅の給水管が鉛製かどうかわからない場合は、地域の水道局や建物の管理者に確認するとよいでしょう。
給水管とは、水道本管から家庭の蛇口まで、水道水を届けるための管のこと。建物の年代や設備によって、使われている材質が異なります。
異臭や濁りが続く場合は?無理に使わず相談しよう

水道水に普段とは違うにおいや濁りがある場合は、味噌汁への使用を控え、原因を確認しましょう。 水の見た目やにおいが変わる理由は一つではなく、家庭の給水設備や水道管の工事などが関係する場合もあります。
例えば、蛇口から赤茶色の水が出てきたら、水道管のさびが関係している可能性があります。一方、白く見える水は、細かな空気の泡が混ざっているだけの場合もあるのです。
東京都水道局の「水に色がついている(濁っている)」でも、水の色によって原因や対応が異なることが説明されています。
水道水の状態と確認したいことを整理すると、次のとおりです。
| 水道水の状態 | 確認したいこと・対応 |
|---|---|
| 白く濁っている | 透明なコップに入れ、しばらくすると透明に戻るか確認する |
| 赤茶色になっている | 鉄さびなどの可能性があるため、飲用や調理を控えて状態を確認する |
| 普段と違う強いにおいがする | 無理に飲んだり調理に使ったりせず、相談する |
| 濁りや異臭が続く | 水道局や建物の管理者などに相談する |
白い濁りが空気の泡によるものであれば、しばらく置くとコップの底の方から透明になっていきます。ただし、白い濁りが消えない場合は、別の原因も考えられるため確認が必要です。
横浜市の「受水槽の衛生管理に関する情報」でも、水道水に異常を感じたときは、水道局や受水槽の管理を担当する窓口へ相談するよう案内しています。
相談先に迷った場合は、住まいの状況に合わせて確認しましょう。
- 一戸建ての場合:地域の水道局など
- マンション・アパートの場合:管理会社や建物の管理者
- 貯水槽を使用している建物の場合:管理者や地域の保健所など
なるほどポイント:水道水の濁りや異臭は、すべて同じ原因で起こるわけではありません。水を流して改善する場合もありますが、原因がわからないまま沸騰させたり、浄水器を通したりすれば安全になるとは限らないのです。
普段と明らかに違う状態が続く場合は、味噌汁に使う前に相談しましょう。水の安全性を確認できるまでは、飲用や調理を控えることが大切です。
受水槽とは、マンションやビルなどで、水道水を一時的にためておくタンクのこと。受水槽を使う建物では、タンクや給水設備の適切な管理が必要になります。
水道水で作る味噌汁がおいしくないのはなぜ?:まとめ

この記事では、水道水で作った味噌汁がおいしくないと感じる原因や、家庭でできる改善方法、水の選び方について解説しました。
味噌汁は、基本的に水道水をそのまま使って作っても問題ありません。 日本の水道水は飲み水としての水質基準に基づいて管理されており、必ずしも浄水器やミネラルウォーターを用意する必要はないのです。
ただし、水道水のにおいや、だし・味噌の使い方によって、味噌汁の仕上がりが気になる場合もあります。
今回の重要なポイントを振り返ってみましょう。
- 水道水でも味噌汁は作れる:水質に問題がなければ、特別な煮沸は必要ありません。
- カルキ臭が気になる場合は対策を:煮沸や浄水でにおいを軽減できる場合があります。
- 水だけが原因とは限らない:だしの取り方や味噌の分量も確認しましょう。
- 味噌は煮立てすぎない:具材に火を通してから味噌を溶き入れると、香りを生かせます。
- 水の種類は好みで選ぶ:軟水や浄水が必ずおいしいとは限らず、普段の水道水でも十分です。
- 水の異常には注意する:普段と違う強いにおいや濁りがある場合は、使用を控えて水道局などに相談しましょう。
また、浄水器を通した水や煮沸した水は、消毒用の塩素が減るため、保存方法にも注意が必要です。カルキ臭を減らした水は、できるだけ早く使うようにしてください。
毎日の味噌汁をおいしくするために、大切なのは高価な水を選ぶことではありません。普段使っている水の状態を確認し、だしや味噌の使い方を少し工夫することから始めてみましょう。
いつもの水道水でも、家族がおいしく食べられる味噌汁を目指せます。ぜひ、今日の味噌汁作りから試してみてください。


なるほどポイント:「水道水のカルキ臭が気になること」と「水道水が安全に飲めないこと」は別の問題です。水道水のにおいが気になる場合でも、味噌汁の味が必ず悪くなるとは限りません。