スーパーで何気なく手に取る「バター」と「マーガリン」。

見た目も用途もよく似ているこの2つですが、バターとマーガリンを違いを正しく理解していますか?この記事では、日常的に使う機会の多いバターとマーガリンについて、その違いを多角的な視点からわかりやすく解説します。

この記事を読むことで、「自分に合った選び方」や「料理やお菓子作りでの最適な使い分け方」が明確になります。バターとマーガリンの違いにモヤモヤしていた方でも、読後にはスッキリと判断できるようになります。

こんな悩みや疑問はありませんか?

  • バターとマーガリンって原料は違うの?
  • レシピに「バター」とあるけどマーガリンでも代用できる?
  • パンに塗るならどっちを選ぶのが正解?

こうした疑問に寄り添いながら、見た目や価格に惑わされず、自分の目的や生活スタイルに合った選択ができるよう丁寧に説明します。

違いを知れば、毎日の食事がもっと安心で楽しいものになります。

Contents
  1. バターとマーガリンの違いを一覧表で比較
  2. バターとマーガリンの基本的な違い
  3. バターとマーガリンの風味と味わいの違い
  4. バターとマーガリンは料理でどう使い分ける?
  5. マーガリンにはないバターの特徴
  6. バターの代わりにマーガリンは使える?
  7. レシピでの代用の可否と注意点
  8. バターとマーガリンの栄養・カロリーの違い
  9. バターとマーガリンはどっちが体に悪い?
  10. バターとマーガリンの価格
  11. バターとマーガリンの保存方法
  12. バターとマーガリンの表示と見分け方
  13. バターとマーガリンの違いに関するよくある疑問
  14. まとめ|バターとマーガリンの違いは目的別に考えよう

バターとマーガリンの違いを一覧表で比較

バターとマーガリンの違いを一覧表で比較

バターとマーガリンの大きな違いは、原料・作り方・風味・価格・使いやすさにあります。

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られるため、乳製品らしいコクと香りを感じやすい食品です。一方で、マーガリンは植物油脂などを加工して作られるため、冷蔵庫から出してもやわらかく、パンに塗りやすい商品が多い傾向があります。

どちらがよいかは、料理の目的によって変わります。香りやコクを大切にしたい料理にはバターが向き、手軽さや塗りやすさを重視したい場面ではマーガリンが使いやすいでしょう。

原料・製法・風味・価格・使い方の違い

原料・製法・風味・価格・使い方の違い
違いのポイントバターの特徴マーガリンの特徴
原料牛乳由来の乳脂肪植物油脂など
製法クリームをかき混ぜて脂肪を集める油脂と水分などを混ぜて加工する
香り乳製品らしい香りが出やすい商品によって香りが調整されている
味わい乳製品らしいコクと香りがある軽めでクセが少ない商品が多い
価格マーガリンより高めになりやすい比較的安く買いやすい
扱いやすさ冷えると硬くなりやすいやわらかく塗りやすい商品が多い
選び方の目安風味やコクを重視したいとき手軽さや扱いやすさを重視したいとき

バターとマーガリンは、原料と作り方が違うため、風味・価格・使いやすさにも違いが出ます。

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られるため、コクや香りを料理に加えたいときに向いています。マーガリンは植物油脂などを加工して作られるため、やわらかく扱いやすく、日常的に使いやすい商品が多い食品です。

バターは、牛乳から分けたクリームをかき混ぜて、脂肪分を集めて作られます。原料が乳脂肪なので、加熱したときに乳製品らしい香りやコクが出やすくなります。

一方、マーガリンは植物油脂などをもとに、水分や乳成分、食塩などを加えて作られる加工油脂食品です。商品によって油脂の種類や配合が変わるため、やわらかさや味わいを調整しやすい特徴があります。

価格にも違いが出やすいです。バターは牛乳由来の乳脂肪を多く使うため、マーガリンより価格が高くなりやすい傾向があります。マーガリンは比較的手に取りやすい価格の商品が多く、毎朝のパンや家族分の食事に使いやすいでしょう。

結論|風味重視ならバター、手軽さ重視ならマーガリン

結論|風味重視ならバター、手軽さ重視ならマーガリン

バターとマーガリンで迷ったときは、風味を重視するならバター、手軽さを重視するならマーガリンを選ぶとわかりやすいです。

バターは料理に香りとコクを加えやすく、少量でも存在感があります。マーガリンは塗りやすさや価格の面で使いやすく、毎日の食卓に取り入れやすい食品です。

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られるため、加熱したときに香りが立ちやすく、料理全体の印象を豊かにしやすい特徴があります。バター醤油や味噌バターのように、バターの風味が料理名に入るほど、香りの存在感が強い食品です。

マーガリンは、やわらかく塗りやすい商品が多い点が魅力です。朝食のパン、サンドイッチ、軽い炒め物など、毎日の食事で使いやすい場面が多くあります。

選び方を目的別に整理すると、次のようになります。

目的おすすめ理由
香りをしっかり出したいバター乳製品らしい香りとコクがあるため
料理に深みを出したいバター炒め物やソースに風味を加えやすいため
パンにすぐ塗りたいマーガリンやわらかく伸ばしやすい商品が多いため
毎日使いたいマーガリン価格や扱いやすさの面で続けやすいため
お菓子の風味を重視したいバター焼いたときの香りが出やすいため
軽めの仕上がりにしたいマーガリン商品によって軽い食感に仕上げやすいため

バターとマーガリンは、どちらか一方だけが優れている食品ではありません。バターには香りとコクがあり、マーガリンには手軽さと扱いやすさがあります。

バターとマーガリンの基本的な違い

バターとマーガリンの基本的な違い

バターとマーガリンの基本的な違いは、何から作られているかにあります。

バターは、牛乳に含まれる脂肪分を集めて作られる乳製品です。一方で、マーガリンは植物油脂などの食用油脂をもとに作られる加工油脂食品です。

見た目はどちらも黄色っぽく、パンに塗ったり料理に使ったりできるため、同じような食品に見えるかもしれません。しかし、原料と作り方が違うため、味わい、香り、硬さ、表示名にも違いが出ます。

食品基本の考え方
バター牛乳由来の脂肪から作られる乳製品
マーガリン植物油脂などを加工して作られる食品
ファットスプレッドマーガリンより油脂が少なめのマーガリン類
バター入りマーガリンマーガリンにバターを加えた商品

バターとマーガリンの違いを理解すると、スーパーで商品を選ぶときに迷いにくくなります。

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られる

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られる

バターは、牛乳に含まれる脂肪分を集めて作られる乳製品です。言い換えるとバターは「牛から生まれた自然の脂」とも言えます。

項目主な原料特徴
バター牛乳の脂肪分(乳脂肪)から作られた動物性の油脂自然なコクと香りが強い

バターは、牛乳から分けたクリームをかき混ぜて作られる乳製品です。牛乳には水分、たんぱく質、乳糖、脂肪分などが含まれており、バターには脂肪分を多く含むクリームが使われます。

クリームを撹拌すると脂肪分がまとまり、水分が分離されることで、バター特有の固形の形と豊かな風味が生まれます。

作り方を簡単に表すと、次のような流れになります。

工程内容
クリームを分ける牛乳から脂肪分の多い部分を取り出す
かき混ぜるクリームを強くかき混ぜて脂肪分を集める
水分を抜く余分な水分を取り除く
練るなめらかな状態に整える

バターが冷蔵庫の中で硬くなりやすいのは、乳脂肪を多く含んでいるためです。冷たい状態ではしっかり固まり、温かいパンやフライパンの熱で溶けやすくなります。

バターは、牛乳由来の乳脂肪を多く含むため、コクや香りを出しやすく、料理やお菓子に豊かな風味を加えられます。

マーガリンは植物油脂などを加工して作られる

マーガリンは植物油脂などを加工して作られる

マーガリンは、植物油脂などの食用油脂をもとに作られる加工油脂食品です。言い換えると「植物由来の油を人の手で加工したもの」とも言えます。

項目主な原料特徴
マーガリン植物油(大豆油、菜種油など)や動物性の油脂を使用した加工油脂軽い口当たりでさっぱりしている

バターが牛乳由来の乳脂肪から作られるのに対して、マーガリンは植物油脂などを使って作られます。商品によって、油脂の種類、やわらかさ、塩味、風味が調整されています。

マーガリンは、植物油を主成分に、水分・乳化剤・塩・香料・着色料などを加えて作られます。これらを乳化(油と水をなじませること)させながら撹拌・冷却することで、なめらかでバターに似た食感に仕上がります。

マーガリンの作り方を簡単にまとめると、次のようになります。

工程内容
油脂を用意する植物油脂などを使う
水分や乳成分などを加える味や質感を整える
均一に混ぜる油分と水分をなじませる
冷やし固める塗りやすい状態に仕上げる

マーガリンは、商品ごとに配合を調整しやすい食品です。そのため、パンに塗りやすいタイプ、料理に使いやすいタイプ、バターのような風味を加えたタイプなど、さまざまな商品があり、スーパーでは、次のような商品名を見かけることがあります。

表示名の例特徴
マーガリン油脂含有率が高めのマーガリン類
ファットスプレッドマーガリンより油脂含有率が低い商品
バター風味マーガリンバターに近い風味を加えた商品
バター入りマーガリンバターを一部使ったマーガリン類

マーガリンは、植物油脂などを加工して作られるため、やわらかく塗りやすい商品が多く、毎日のパンや軽い料理に使いやすい特徴があります。

バターとマーガリンの種類

バターとマーガリンの種類

バターとマーガリンには、それぞれ複数の種類があります。

バターは、主に塩の有無や発酵の有無で分けられます。マーガリンは、油脂の割合、風味、用途などによって商品が分かれます。

バターとマーガリンは、同じ名前の商品でも中身がまったく同じとは限りません。バターには有塩バターや無塩バターがあり、マーガリンには一般的なマーガリン、ファットスプレッド、バター風味の商品などがあります。

バターの主な種類

種類特徴用途例
有塩バター塩分(約1.5〜2%)が加えられており、そのまま食べても美味しいパンに塗る、ソテーや炒め物などの料理全般
無塩バター塩分が含まれていない。味の調整がしやすいため、製菓や料理に使いやすいケーキ、ソースなどの繊細な調理
発酵バター乳酸菌で発酵させてから作られる。コクがあり風味豊かクロワッサン、ガレット、バターが主役の料理
グラスフェッドバター放牧された牛のミルクで作られる。オメガ3脂肪酸やビタミンKが豊富健康志向の人に人気。加熱せずトーストなどに

有塩バターは、塩味が料理に加わるため、トーストや炒め物に使いやすいです。無塩バターは、塩分を自分で調整したいお菓子作りやパン作りに向いています。

発酵バターは、一般的なバターより香りに個性があります。焼き菓子に使うと、風味の印象が強くなりやすいでしょう。

バターの種類ごとの特徴をさらに詳しく知りたい方は、バターの種類と使い分けも参考にしてください。

バターの種類と使い分けがわかる!発酵・無塩・有塩の特性を解説
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マーガリンの主な種類

種類特徴用途例
家庭用マーガリン柔らかく、パンに塗りやすいタイプ。家庭の冷蔵庫に多い朝食のトースト、焼き菓子など
業務用マーガリン高温や長時間の加熱に耐える。大量生産向けパン製造、ホテル・レストランの調理
ファットスプレッドマーガリンより油脂含有量が少ない(80%未満)。価格が安く、塗りやすいパンに塗る、サンドイッチ
低カロリーマーガリンカロリー控えめで健康志向の方向けに開発された製品ダイエット中の人向けトーストや調理用
植物性100%マーガリン完全植物油由来で乳成分不使用。ヴィーガンやアレルギー対応に適している動物性食品を避ける人の料理全般
バター入りマーガリンバターを一部加えた商品バター風味を手軽に楽しみたいとき
バター風味マーガリンバターのような香りや味を加えたマーガリン。価格を抑えて風味も楽しめるパン、炒め物、焼き料理など

※ファットスプレッドはマーガリン類ですが、マーガリンではありません(マーガリンは油脂含有量が80%以上です)

マーガリンは、商品ごとの違いが大きい食品です。たとえば、同じ売り場に並んでいても、「マーガリン」と「ファットスプレッド」では油脂の割合が異なります。

また、「バター風味」や「バター入り」と書かれている商品は、バターそのものではありません。商品名だけで判断せず、原材料名や表示名を見ると違いを確認しやすくなります。

バターとマーガリンの風味と味わいの違い

バターとマーガリンの風味と味わいの違い

バターとマーガリンは、見た目が似ていても、食べたときの香りや味の広がり方に違いがあります。

バターは、乳製品らしい香りとコクがあり、料理やパンに「濃厚さ」や「満足感」を加えやすい食品です。マーガリンは、バターより軽やかな味わいの商品が多く、パンや料理になじみやすい特徴があります。

違いを簡単にまとめると、次のようになります。

比較項目バターマーガリン
香り乳製品らしい香りが強め商品によって軽めでやさしい香り
味わいコクがあり、余韻が残りやすい軽く、すっきりした印象
存在感少量でも風味を感じやすい他の食材になじみやすい
食べた印象濃厚でまろやか軽やかで食べやすい
向いている考え方風味をしっかり感じたいときクセを抑えて使いたいとき

バターは「香りで料理の印象を強くする食品」、マーガリンを「軽くなじんで使いやすい食品」と考えると違いを理解しやすくなります。

バターの豊かな風味とコク

バターの豊かな風味とコク

バターの魅力は、乳製品らしい豊かな香りとコクにあります。

バターは、口に入れたときにまろやかさを感じやすく、食べ終わったあとにも香りの余韻が残りやすい食品です。料理に少量加えるだけでも、味に厚みが出やすくなります。

バターは、牛乳由来の乳脂肪を多く含んでいます。乳脂肪は、バター特有のまろやかさや香りにつながる成分です。

バターの風味は、単に「油っぽい」という印象ではありません。バターには、やさしい甘みのような香り、ミルク感、加熱したときの香ばしさがあります。そのため、バターを使うと、料理やパンの味に深みが出やすくなります。

バターの味わいを分解すると、次のように整理できます。

味わいの要素バターの印象
香り乳製品らしく、温まると広がりやすい
コク味に厚みが出やすい
余韻食べたあとに香りが残りやすい
まろやかさ塩気や酸味をやわらげやすい
存在感少量でも料理の印象を変えやすい

バターは、香りとコクで料理の印象をはっきり変えやすい食品です。

濃厚さや満足感を出したいとき、バターは少量でも存在感を発揮します。バターを「味を濃くするための油」ではなく、「香りとまろやかさを足す食材」と考えると使い方をイメージしやすくなります。

バターには牛乳由来の濃厚で芳醇な風味があり、料理やお菓子の味に深みを与えます。この豊かな風味は、加熱してもその香りと旨みをしっかりと残し、素材そのものの魅力を引き立ててくれます。

フレンチ(フランス料理)では欠かせない存在

特にフレンチ(フランス料理)では欠かせない存在です。バター特有の芳醇な風味とコクは多くの食材と相性がよく、料理に深みと厚みを加えてくれます。

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マーガリンの軽やかな味わい

マーガリンの軽やかな味わい

マーガリンは、バターに比べて軽やかで、食材になじみやすい味わいの商品が多い食品です。

マーガリンは、バターほど強い乳製品の香りを出しにくい一方で、やわらかく食べやすい印象があります。毎日のパンや軽い料理に使いやすい点が、マーガリンの魅力です。

マーガリンは、植物油脂などをもとに作られます。商品によって配合や風味が調整されているため、バターに近い香りの商品もあれば、あっさりした味わいの商品もあります。

マーガリンの風味は、料理やパンの味を強く変えすぎないところに特徴があります。バターのように香りを前面に出すというより、食材やパンに自然になじむ印象になりやすいです。

マーガリンの味わいを整理すると、次のようになります。

味わいの要素マーガリンの印象
香り軽めでクセが少ない商品が多い
味わいすっきりして食べやすい
口どけやわらかく広がりやすい
存在感食材の味になじみやすい
使いやすさ冷蔵庫から出しても塗りやすい商品が多い

マーガリンは、味の主役というより、全体を軽くまとめる役割を持ちやすい食品です。バターの濃厚さが強すぎると感じる人にとって、マーガリンの軽さは使いやすい選択肢になります。

マーガリンは、軽やかで扱いやすい味わいが特徴です。

バターのような強いコクを求める場面では物足りなく感じることがありますが、毎日のパンや軽い料理では使いやすさが魅力になります。

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バターとマーガリンは料理でどう使い分ける?

バターとマーガリンは料理でどう使い分ける?

バターとマーガリンは、料理の目的に合わせて使い分けると失敗しにくくなります。

バターは、香りやコクを料理にしっかり出したいときに向いています。マーガリンは、塗りやすさや手軽さを重視したいときに使いやすい食品です。

香りを主役にしたい料理にはバター」「毎日の食事で手早く使いたい場面にはマーガリン」と考えると、選び方がわかりやすくなります。

バターとマーガリンは、どちらか一方だけが正解ではありません。料理の仕上がりをイメージして選ぶことが大切です。

パンに塗るなら手軽さはマーガリン、風味はバター

パンに塗るなら手軽さはマーガリン、風味はバター

パンに塗る場合は、手軽さを重視するならマーガリン、香りやコクを楽しみたいならバターが向いています。

マーガリンは冷蔵庫から出してもやわらかい商品が多く、朝食の準備を短時間で済ませたいときに便利です。バターは硬さがある一方で、焼きたてのパンにのせると香りとコクをしっかり感じられます。

パンに塗るときの使いやすさは、硬さと伸びやすさで変わります。

バターは冷蔵庫で冷えると硬くなりやすいため、パンに直接塗るとパンの表面が破れる場合があります。マーガリンはやわらかく作られている商品が多く、ナイフで薄く広げやすい特徴があります。

一方で、焼きたてのトーストにバターをのせると、パンの熱でバターがゆっくり溶けます。溶けたバターはパンにしみ込み、乳製品らしい香りとコクを加えます。

一般的には、レストランではパンに添えるのは必ずバターです。レストランではマーガリンを使うという選択肢はほとんどありません。それは、バターの持つ豊かな風味や深みを大切にするためです。

なお、イタリアンレストランではバターの代わりにエキストラバージンオリーブオイルを使うケースもあります。

炒め物やソテーでは仕上げの香りで選ぶ

炒め物やソテーでは仕上げの香りで選ぶ

炒め物やソテーでは、仕上げの香りをしっかり出したいならバター、軽く風味を足したいならマーガリンが使いやすいです。

バターは加熱すると香りが立ちやすく、魚、きのこ、野菜の風味を引き立てます。マーガリンはバターほど香りが強く出すぎにくいため、軽めに仕上げたい料理に向いています。

バターは香りが出やすい一方で、強火で長く加熱すると焦げやすくなります。そのため、最初からバターだけで強火調理すると焦げる可能性が高くなります。

マーガリンは商品によって風味が異なりますが、比較的軽い商品が多くあります。野菜炒めや簡単な卵料理など、日常の炒め物で使いやすいでしょう。

クッキーやケーキでは食感と風味が変わる

クッキーやケーキでは食感と風味が変わる

クッキーやケーキでは、バターとマーガリンを使い分けることで、食感と風味が変わります。

バターを使うと香りやコクが出やすく、焼き菓子らしい豊かな風味になりやすいです。マーガリンを使うと軽めの食感になりやすく、手軽に作りたいときの選択肢になります。

焼き菓子では、油脂の性質が生地のまとまり方や焼き上がりに影響します。

バターは冷えるとしっかり固まり、焼くと香りが出やすい食品です。クッキーに使うと、サクッとした食感やほろっと崩れる感じが出やすくなります。

マーガリンはバターよりやわらかい商品が多く、生地に混ぜやすい場合があります。ただし、商品によって水分量や油脂の配合が違うため、レシピ通りの仕上がりにならない場合もあります。

焦がしバターやパイ生地はマーガリン代用に注意

焦がしバターやパイ生地はマーガリン代用に注意

焦がしバターやパイ生地では、マーガリンでの代用に注意が必要です。

焦がしバターは、バターを加熱したときの香ばしさを生かす料理です。パイ生地は、バターの硬さや層の作りやすさが仕上がりに関わります。マーガリンで代用すると、香りや食感が大きく変わる場合があります。

焦がしバターは、バターを加熱して香ばしい風味を引き出す調理法です。バターに含まれる乳成分が加熱によって色づき、ナッツのような香りに近い印象が生まれます。

マーガリンは商品ごとに原料や配合が異なるため、バターと同じような焦がし香を出しにくい場合があります。加熱したときの香りや色づき方も、バターとは同じになりにくいでしょう。

パイ生地では、冷えたバターを薄い層として生地の中に残すことが大切です。焼くとバターの水分が蒸気になり、生地を押し広げて層ができます。マーガリンはやわらかい商品が多いため、層を作りにくい場合があります。

マーガリンにはないバターの特徴

マーガリンにはないバターの特徴

バターには、マーガリンでは出しにくい「味の存在感」があります。

マーガリンは手軽で使いやすい食品ですが、バターは料理に加えるだけで香り、コク、まろやかさを足せる点が大きな特徴です。バターは単なる油脂ではなく、料理全体の印象を変える調味料のような働きも持っています。

また、バターは素材そのものに豊かな風味があるため、パンに塗るだけでなく、レーズンバターやバターサンドのように、バター自体を主役にした食べ方もできます。

バターの特徴料理での働き
香りがある料理の印象を強くする
コクがある味に厚みを出す
まろやかさがある塩味や酸味をやわらげる
素材として楽しめるバター自体を味わえる
少量でも存在感がある仕上げの味を変えやすい

バターそのものが調味料的な役割を持っている

バターそのものが調味料的な役割を持っている

バターは、料理に加えるだけで味を豊かにする調味料のような役割を持っています。

バターは油として食材を焼くだけでなく、料理に香り、コク、まろやかさを加えます。少量のバターでも料理全体の印象が変わりやすいため、家庭料理でも使いやすい食材です。

バターには、牛乳由来の乳脂肪が多く含まれています。乳脂肪は、口の中でまろやかに広がり、料理に厚みのある味わいを加えます。

バターの働きは、塩や醤油のように味を直接強くするものとは少し違います。バターは、料理の角をやわらげたり、香りを加えたり、食材の味をまとめたりする役割を持っています。

バターの調味料的な働きを整理すると、次のようになります。

バターの働き料理で起こる変化向いている料理
コクを足す味に厚みが出る味噌ラーメン、スープ
香りを足す料理の印象が豊かになるバター醤油炒め、ムニエル
まろやかにする塩味や酸味がやわらぐ味噌料理、トマト料理
一体感を出す食材と調味料がなじみやすい炒め物、ソース
満足感を足す少量でも満足感が増すじゃがバター、ソテー

バターは「塩味を足す調味料」ではなく、「味のまとまりを作る調味料」と考えるとわかりやすいです。料理に深みを出したいとき、バターは少量でも役立ちます。

バターは、料理に香りとコクを加える調味料のような役割を持っています。

バターは素材そのものを味わうことができる

バター自体を食べることができる

バターは、料理に加えるだけでなく、バター自体を主役として味わえる食品です。

バターには豊かな香りとコクがあるため、パンに塗るだけでなく、レーズンバター、バターサンド、発酵バターを使った焼き菓子などにも使われます。バターそのものの存在感を楽しめる点は、マーガリンには出しにくい特徴です。

バターは、乳脂肪から生まれる香りやまろやかさを持っています。バター自体に味の厚みがあるため、他の食材の引き立て役だけでなく、主役に近い立場でも使われます。

バターは、料理に加えるだけでなく、バター自体を味わえる食品です。

レーズンバター、バターサンド、厚切りトースト、じゃがバターのような食べ方では、バターの香りとコクが主役になります。バターを「料理に混ぜる材料」だけでなく、「素材として味わえる食材」と考えると、マーガリンとの違いをより実感しやすくなります。

バターの代わりにマーガリンは使える?

バターの代わりにマーガリンは使える?

バターとマーガリンは見た目や使い方が似ていますが、風味や成分には違いがあります。

では、料理やお菓子作りで「バターの代わりにマーガリンを使っても大丈夫なのか?」という疑問に対して解説します。

日常の料理では、バターの代わりにマーガリンを使ってもほとんど問題ありません。マーガリンは油脂としての働きを持っているため、炒め物やソテーなどの料理では十分に代用できます。

バター特有の香ばしさやコクは薄れますが、マーガリン特有のあっさりとした仕上がりになります。風味に強いこだわりがないなら、家庭料理ではバターの代用としてマーガリンを使っても十分に対応できます。

洋食やカジュアルなレストランなどではマーガリンを使うことがあります。

レシピでの代用の可否と注意点

レシピでの代用の可否と注意点

レシピのバターをマーガリンで代用できるかどうかは、料理の種類とバターの役割によって変わります。

炒め物やパンに塗る使い方では、マーガリンで代用しやすいです。お菓子作りやバターの香りが主役になる料理では、仕上がりが変わる前提で考える必要があります。

レシピに書かれているバターには、いくつかの役割があります。

バターは、油脂として生地をまとめる、香りを出す、焼き上がりの食感を作る、塩気やコクを加えるなど、複数の働きを持っています。マーガリンは油脂として使える場面がありますが、バターと原料や水分量が違うため、同じ味や食感になるとは限りません。

バターの役割ごとに、代用のしやすさを整理すると次のようになります。

バターの役割マーガリン代用のしやすさ注意点
パンに塗る代用しやすい風味は軽めになりやすい
炒め油として使う代用しやすい香りの出方は変わる
ソースにコクを足す代用できる場合があるバターほどの深みは出にくい
お菓子の香りを作る注意が必要焼き上がりの香りが変わる
生地の食感を作る注意が必要水分や硬さで仕上がりが変わる
焦がしバターにする代用しにくい同じ香ばしさを出しにくい

バターがレシピの中でどの役割を持っているかを確認すると、代用の失敗を減らしやすくなります。

ホワイトソースを作る場合、バターの代わりにマーガリンを使えることがあります。小麦粉と油脂を炒めて牛乳を加える流れは同じですが、仕上がりの香りやコクはバターより軽めになります。家庭料理として手軽に作りたい場合は、マーガリンでも十分に使える場面があります。

ホワイトソースもマーガリンで作ることができます

ホワイトソースはバターの代わりにマーガリンでも作ることができます。仕上がりはややあっさりした味になります。

風味やコクはバターより控えめですが、同じ分量で置き換えて問題ありません。小麦粉と一緒に炒めてから牛乳を加える手順も同じで、調理方法に変わりはありません。

コクを足したいときは、濃厚タイプの牛乳を使ったり、チーズや生クリームを加えるとより風味が増します。バターを常備していないときやコストを抑えたいときに、マーガリンは手軽で便利な選択肢です。

項目バター使用マーガリン使用
風味・コクバターの豊かな香りとコクあっさりめで軽い風味
仕上がりの色やや黄色みがあり濃厚感がある白っぽく仕上がり、軽い印象
口当たりまろやかでリッチな味わいすっきりした軽い口当たり
コストやや高め比較的安価

バターとマーガリンの栄養・カロリーの違い

バターとマーガリンの栄養・カロリーの違い

バターとマーガリンは、原料や風味に違いがありますが、カロリーや脂質量だけを見ると大きな差はありません。

文部科学省の食品成分データベースでは、有塩バター100gあたりのエネルギーは700kcal、脂質は81.0gとされています。一方で、家庭用有塩マーガリン100gあたりのエネルギーは715kcal、脂質は83.1gです。

数値だけを見ると、マーガリンのほうが少し高いものの、どちらも脂質を多く含む食品と考えたほうがよいでしょう。そのため、栄養面では「バターとマーガリンのどちらがよいか」だけで判断せず、使う量や食事全体のバランスを意識することが大切です。

比較項目有塩バター100g家庭用有塩マーガリン100g
エネルギー700kcal715kcal
脂質81.0g83.1g
コレステロール210mg5mg
飽和脂肪酸50.45g23.04g
一価不飽和脂肪酸17.97g39.32g
多価不飽和脂肪酸2.14g12.98g

出典元:文部科学省の食品成分データベース 有塩バター100g 家庭用有塩マーガリン100g

ただし、家庭で一度に100g使う場面は多くありません。トースト1枚に塗る量や料理の仕上げに加える量は、5gから10g程度になることが多いでしょう。

使用量の目安有塩バターのカロリー目安マーガリンのカロリー目安
5g約35kcal約36kcal
10g約70kcal約72kcal
15g約105kcal約107kcal

バターとマーガリンの違いは、カロリーの差よりも、脂肪酸の種類、コレステロール量、風味、使い方に出やすいです。健康面については、一つの食品だけで判断せず、普段の食事全体で考える必要があります。

カロリーと脂質量は大きく変わらない

カロリーと脂質量は大きく変わらない

バターとマーガリンは、カロリーと脂質量だけを見ると大きく変わりません。

文部科学省の食品成分データベースでは、有塩バター100gあたりのエネルギーは700kcal、脂質は81.0gです。また、家庭用有塩マーガリンは100gあたり715kcal、脂質83.1gと示されています。

バターもマーガリンも、どちらも脂質を多く含む食品です。脂質は少量でもエネルギーが高くなりやすいため、カロリーを意識する場合は食品の種類だけでなく、使用量を見ることが大切になります。

「バターは高カロリーで、マーガリンは低カロリー」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、食品成分の数値を見ると、100gあたりのカロリーと脂質量に大きな差はありません。

食品100g/カロリー100g/脂質10g/カロリー目安
有塩バター700kcal81.0g約70kcal
家庭用有塩マーガリン715kcal83.1g約72kcal

家庭料理では、バターやマーガリンを100g単位で食べるより、5gから10g程度を使う場面が多くなります。トーストに塗る、じゃがいもにのせる、炒め物の仕上げに加えるなど、少量で風味を足す使い方が中心です。

バターとマーガリンは、カロリーや脂質量だけで大きく差がつく食品ではありません。カロリーを意識したい人は、「どちらを選ぶか」だけでなく、「どれくらい使うか」を見ることが大切です。

トランス脂肪酸の含有量

トランス脂肪酸の含有量

厚生労働省などの公的情報では、トランス脂肪酸を多く摂取すると、冠動脈性心疾患のリスクを高める可能性があるとされています。

一方で、日本では食品事業者による低減の取り組みが進み、マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸は以前より減少傾向にあります。ただし、含有量は商品によって異なるため、健康面はトランス脂肪酸だけでなく、食べる量や食生活全体のバランスで考えることが大切です。

かつてはマーガリンに多く含まれていましたが、現在は製造方法の改良により、国内で販売されているマーガリンの大半はトランス脂肪酸の含有量が1%未満です。

出典元:日本マーガリン工業会:今どきのトランス脂肪酸の話し

コレステロールと脂質のバランス

コレステロールと脂質のバランス

文部科学省の食品成分データベースでは、有塩バター100gあたりのコレステロールは210mgです。一方で、家庭用有塩マーガリンは100gあたり5mgとされています。

ただし、健康面はコレステロール量だけで決めず、脂質全体のバランスで考える必要があります。

バターは牛乳由来の乳脂肪から作られるため、コレステロールを含みます。一方で、マーガリンは植物油脂などを主原料にした商品が多いため、食品成分表上のコレステロール量は少なくなっています。

ただし、厚生労働省の日本人の食事摂取基準(2025年版)では、食事性コレステロールについて、脂質異常症や循環器疾患の発症予防を目的とした目標量を設定することは難しいとされています。一方で、脂質異常症の重症化予防を目的としたコレステロール量については、参考情報として扱われています。

つまり、健康面を考えるときは、コレステロールだけでなく、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、食事全体の脂質量を合わせて見ることが大切です。

見る項目考え方
コレステロールバターのほうが多い
飽和脂肪酸バターに多く含まれる
不飽和脂肪酸マーガリンに多い傾向がある
脂質量どちらも多い
判断のポイント一つの成分だけでなく、食事全体を見る

バターはマーガリンよりコレステロールを多く含みます。ただし、健康面はコレステロールだけでは判断できません。

バターとマーガリンはどちらも脂質を多く含む食品なので、使う量と食事全体のバランスが重要です。

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バターとマーガリンはどっちが体に悪い?

バターとマーガリンはどっちが体に悪い?

バターとマーガリンは、どちらか一方だけを「体に悪い」と決めつけるより、使用量と食事全体のバランスで考えることが大切です。

バターには乳製品らしいコクや香りがあり、マーガリンには塗りやすさや手軽さがあります。どちらも料理やパンに使いやすい食品ですが、脂質を多く含むため、使う量が多くなると食事全体の脂質摂取量が増える場合があります。

本記事は一般的な食品情報を紹介するものであり、特定の健康状態や疾病に対する診断・治療を目的としたものではありません健康上の不安がある場合や食事制限を受けている場合は、医師や管理栄養士などの専門家に相談してください。

健康面が気になる人は、「バターかマーガリンか」だけで判断せず、次のような視点で見ると安心です。

どちらも食べすぎれば脂質の摂りすぎにつながる

どちらも食べすぎれば脂質の摂りすぎにつながる

バターもマーガリンも脂質を多く含む食品でなので、使用量が多くなると食事全体の脂質摂取量が増える場合があります。

バターは乳脂肪を多く含み、マーガリンも植物油脂などを多く含む食品です。原料に違いはありますが、どちらも油脂を多く含む点は共通しています。

脂質は体に必要な栄養素です。ただし、脂質を多く含む食品が一日の食事で重なりすぎると、食事全体のエネルギー量が高くなる場合があります。

バターやマーガリンは少量でもカロリーが高くなりやすい食品です。トーストに薄く塗る程度なら日常の食事に取り入れやすい一方で、毎日たっぷり使う、菓子パンや洋菓子もよく食べる、揚げ物が多いといった食生活では、脂質を多く含む食品の割合が高くなることがあります。

「バターだから悪い」「マーガリンだから悪い」と単純に考えるより、食事全体の中で油脂をどれくらい摂っているかを見るほうが現実的です。

気になる人は成分表示を確認する

気になる人は成分表示を確認する

バターやマーガリンの健康面が気になる人は、パッケージの成分表示を確認すると選びやすくなります。

特に見たい項目は、脂質、食塩相当量、原材料名、名称です。マーガリンやファットスプレッドは商品ごとの違いが大きいため、商品名だけで判断しないほうが安心です。

バターは比較的シンプルな原材料で作られることが多い食品ですが、有塩バターと食塩不使用バターでは塩分が違います。マーガリンやファットスプレッドは、商品によって油脂の種類、風味、塩分、脂質量が異なります。

そのため、「マーガリン」と書かれた商品でも、成分や特徴が同じとは限りません。「バター風味」「バター入り」「カロリーオフ」などの言葉が目立つ商品でも、実際の内容は成分表示を見ることで確認できます。

成分表示を見るときの流れは、次の通りです。

  1. 名称:バター、マーガリン、ファットスプレッドの違い
  2. 原材料名:主な原料やバターの使用有無
  3. 栄養成分表示:脂質、食塩相当量、カロリー
  4. 使用量:自分が1回にどれくらい使うか
  5. 目的:風味重視か、手軽さ重視か

バターとマーガリンの価格

バターとマーガリンの価格

バターとマーガリンを比べると、一般的にはバターのほうが価格は高めになりやすく、マーガリンのほうが日常使いしやすい価格の商品が多い傾向があります。

ただし、価格だけで選ぶと失敗する場合があります。バターは少量でも香りやコクを出しやすいため、料理によっては少し使うだけで満足感が出ます。マーガリンは比較的手に取りやすい価格の商品が多く、毎朝のパンや家族分の食事に使いやすい食品です。

市場価格の比較とコストパフォーマンス

市場価格の比較とコストパフォーマンス

バターはマーガリンに比べて高価ですが、その分風味が優れています。マーガリンは安価で扱いやすく、コスト重視なら選びやすい商品です。

バター

バターは牛乳から作られ、1kgのバターを作るのにおよそ20リットルの牛乳が必要です。そのため、原料コストが高く、価格も高くなります。

マーガリン

マーガリンは大豆油や菜種油などの植物油から作られ、大量生産がしやすく原価が安いため、価格も手頃です。

バターはマーガリンより高めになりやすい食品ですが、少量でも香りやコクを出しやすい特徴があります。マーガリンは比較的手に取りやすい価格の商品が多く、毎日のパンや日常料理に使いやすい食品です。

価格だけで判断するのではなく、容量、100gあたりの価格、1回の使用量、料理の目的を合わせて見ると、自分に合う選び方がしやすくなります。

バターとマーガリンの保存方法

バターとマーガリンの保存方法

バターとマーガリンはどちらも油脂製品であり、保存方法を間違えると風味が落ちたり劣化することがあります。正しく保存すれば、最後までおいしく使い切ることができます。ここでは、それぞれの賞味期限と保存のコツ、冷凍保存の可否について解説します。

賞味期限と保存方法のポイント

賞味期限と保存方法のポイント

バターとマーガリンは冷蔵保存が基本です。ただし、開封後の扱い方によって劣化スピードが大きく変わります。

バターは動物性の脂肪で酸化しやすく、冷蔵庫内でも空気や光に触れると風味が劣化しやすいです。マーガリンは植物油を原料としており、バターに比べてやや保存性が高いですが、同様に冷蔵保存が推奨されます。

市販のものにはそれぞれ賞味期限が記載されており、開封後はできるだけ早く使い切るのが基本です。バターやマーガリンを使うたびに清潔なスプーンやナイフを使うことも大切です。

冷凍保存の可否とその影響

冷凍保存の可否とその影響

バターは冷凍保存が可能で、長期保存に向いていますが、マーガリンは冷凍には不向きです。バターは冷凍しても風味が大きく損なわれにくく、1か月以上保存可能です。有塩バターは特に冷凍向きで、冷蔵保存より酸化を防げます。

マーガリンは冷凍保存にはあまり向いていません。バターと違って水分が多く含まれており、凍らせるとその水分が氷結して中の構造(乳化状態)が壊れてしまいます。

その結果、解凍したときに油と水分が分離したり、表面に水が浮いたりして、風味や食感が損なわれる恐れがあります。マーガリンは冷蔵保存を基本とするのが適切です。

バターとマーガリンの表示と見分け方

バターとマーガリンの表示と見分け方

バターとマーガリンを見分けるときは、パッケージの表面だけで判断せず、裏面や側面にある「名称」「原材料名」「栄養成分表示」を確認することが大切です。

スーパーの売り場では、バター、マーガリン、ファットスプレッド、バター入りマーガリンが近くに並んでいることがあります。見た目や商品名が似ているため、料理初心者ほど迷いやすいかもしれません。

特に注意したい点は、「バター風味」「バター入り」と書かれていても、バターそのものとは限らないことです。バターの代わりに使いたい場合や、お菓子作りで仕上がりを安定させたい場合は、商品の名称まで見ると選び間違いを防ぎやすくなります。

バター入り商品や食塩不使用バターの見分け方は、バターの種類と表示の確認ポイントで詳しく解説しています。

バターの種類と使い分けがわかる!発酵・無塩・有塩の特性を解説
バターの種類と使い分けがわかる!発酵・無塩・有塩の特性を解説 バターを買おうと思ったとき、売り場で「有塩」「食塩不使用」「発酵バター」「グラスフェッドバター」などが並んでいて、どれを選べばいいのか...
見る場所確認すること
名称バター、マーガリン、ファットスプレッドなど
原材料名乳、クリーム、植物油脂、食塩など
栄養成分表示脂質、食塩相当量、カロリーなど
商品名バター風味、バター入りなど
保存方法要冷蔵、開封後の扱いなど

バターらしい香りをしっかり出したい料理では「名称」がバターになっているかを確認すると安心です。毎朝のパンに手軽に塗りたい場合は、マーガリンやファットスプレッドも選択肢になります。

日本の食品表示法における定義と基準

日本の食品表示法における定義と基準

日本では、バターやマーガリン類にはそれぞれ定義や基準があります。

バターは乳製品として定義され、乳脂肪分や水分などの成分規格が定められています。マーガリン類は、油脂含有率などによってマーガリンとファットスプレッドに分けられます。

バターは、牛乳などから得られた脂肪分を集めて作られる乳製品です。国の基準では、バターの成分規格として乳脂肪分80.0%以上、水分17.0%以下などが定められています。

一方で、マーガリン類は日本農林規格で区分されています。マーガリンは油脂含有率が80%以上のもの、ファットスプレッドは油脂含有率が80%未満のものとして整理されています。

種類主な基準
バター乳脂肪分80.0%以上、水分17.0%以下
マーガリン油脂含有率80%以上
ファットスプレッド油脂含有率80%未満
バター入りマーガリンマーガリン類にバターを一部加えた商品

出典元:厚生労働省「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)
出典元:農林水産省「日本農林規格(マーガリン類)

バター、マーガリン、ファットスプレッドは、見た目が似ていても食品表示上の区分が違います。バターを選びたい場合は、パッケージ表面の雰囲気だけでなく、食品表示欄の「名称」を確認しましょう。

「バター入りマーガリン」や「ファットスプレッド」の表示

「バター入りマーガリン」や「ファットスプレッド」の表示

「バター入りマーガリン」や「ファットスプレッド」は、バターそのものではありません。

バター入りマーガリンは、マーガリン類にバターを一部加えた商品です。ファットスプレッドは、農林水産省が公表している日本農林規格(JAS)において、マーガリン類のうち油脂含有率が80%未満のものと定義されています。

「バター入り」という言葉を見ると、バターに近い商品だと感じる人は多いかもしれません。しかし、食品表示では、商品全体がバターかどうかは「名称」で確認します。

バター入りマーガリンは、バターの風味を手軽に楽しみたい人に向いています。ただし、バターそのものと同じ香りやコクになるとは限りません。

ファットスプレッドは、マーガリンより油脂含有率が低いマーガリン類です。パンに塗りやすい商品が多く、家庭用として売られている商品にもよく見られます。

表示例食品としての見方
バター乳製品としてのバター
マーガリン油脂含有率80%以上のマーガリン類
ファットスプレッド油脂含有率80%未満のマーガリン類
バター入りマーガリンバターを一部加えたマーガリン類
バター風味バターに似た香りを表す場合がある

パッケージ表面の言葉は、商品の魅力を伝えるために目立つように書かれていることがあります。正確な食品区分を知りたいときは、食品表示欄を見ることが大切です。

「バター入りマーガリン」はバター風味を加えたマーガリンであり、「バター」ではありません。

バター入りマーガリンは、マーガリンの主成分に少量のバターを加えた製品です。味や香りをバターに近づけることを目的としていますが、法的には「バター」とは表示できません。

パッケージに「バター」の文字が書かれていても、それが「バター入りマーガリン」や「バター風味マーガリン」なら中身はマーガリンです。表示を正確に読み取る力が必要です。

消費者が注意すべき表示の見方

消費者が注意すべき表示の見方

バターやマーガリンを選ぶときは、商品名だけでなく、名称、原材料名、栄養成分表示、保存方法を確認すると安心です。

特に、バターのつもりで買った商品がファットスプレッドだった、無塩バターのつもりで有塩バターを買った、バター入りマーガリンをバターそのものだと思って使った、といった間違いは起こりやすいです。

加工食品では、食品表示欄に名称、原材料名、内容量、保存方法、栄養成分表示などが記載されます。パッケージ表面には商品の特徴が大きく書かれていることがありますが、正確な食品区分は表示欄で確認するほうが確実です。

消費者が注意したい表示は、次の通りです。

確認項目見る理由
名称食品区分を確認するため
原材料名主な材料を知るため
栄養成分表示脂質や食塩相当量を確認するため
保存方法開封前後の扱いを知るため
賞味期限おいしく食べられる目安を見るため

バターとマーガリンを見分けるときは、パッケージ表面の言葉だけで判断せず、食品表示欄を見ることが大切です。

名称で区分を見る」「原材料名で中身を見る」「栄養成分表示で脂質や食塩相当量を見る」という順番で確認すると、目的に合う商品を選びやすくなります。バターの風味を重視する料理ではバター、毎日のパンや手軽さを重視する場面ではマーガリンやファットスプレッドを選ぶとよいでしょう。

バターとマーガリンの違いに関するよくある疑問

バターとマーガリンの違いに関するよくある疑問

バターとマーガリンは、原料や風味だけでなく、カロリー、健康面、代用のしやすさ、表示名でも迷いやすい食品です。ここでは、特に疑問に感じやすいポイントを簡単に整理します。

バターとマーガリンはどっちが太る?

カロリーと脂質量だけで見ると、大きな差はありません。バターもマーガリンも脂質を多く含む食品なので、どちらを選ぶかよりも、塗る量や使う頻度を意識することが大切です。

マーガリンは体に悪いと言われるのはなぜ?

以前、トランス脂肪酸が話題になったことが理由のひとつです。ただし、現在は商品ごとに製法や成分が異なります。マーガリンだけを悪者にせず、脂質を多く含む食品全体の食べ方で考えるとよいでしょう。

お菓子作りでマーガリンを使ってもいい?

使える場合はありますが、風味や食感は変わりやすいです。クッキーやケーキでは、バターを使うと香りやコクが出やすくなります。初めて作るレシピでは、指定された材料を使うほうが仕上がりを確認しやすいでしょう。

バター入りマーガリンはバターと同じ?

バター入りマーガリンは、バターそのものではありません。マーガリンやファットスプレッドにバターを一部加えた商品です。バターの風味を手軽に楽しめますが、バターと同じ仕上がりになるとは限りません。

ファットスプレッドはマーガリンと何が違う?

ファットスプレッドは、マーガリンより油脂含有率が低いマーガリン類です。日本農林規格では、マーガリンは油脂含有率80%以上、ファットスプレッドは80%未満として区分されています。パンに塗りやすい商品として販売されていることが多いです。

まとめ|バターとマーガリンの違いは目的別に考えよう

まとめ|バターとマーガリンの違いは目的別に考えよう

この記事では、バターとマーガリンの違いについて、原料・製法・風味・使い方・栄養面・価格・表示の見分け方まで解説しました。

バターとマーガリンは見た目が似ていますが、同じ食品ではありません。バターは牛乳由来の乳脂肪から作られる乳製品で、香りやコクを料理に加えやすい特徴があります。一方、マーガリンは植物油脂などを加工して作られる食品で、やわらかく塗りやすく、毎日のパンや日常使いに向いています。

特に重要なポイントは次の通りです。

  • バターは牛乳由来の乳脂肪から作られ、風味やコクを出しやすい
  • マーガリンは植物油脂などを加工して作られ、手軽に使いやすい
  • パンに塗るなら、手軽さはマーガリン、風味はバターが向いている
  • 炒め物やソテーでは、仕上げの香りを出したいときにバターが使いやすい
  • クッキーやケーキでは、バターを使うと香りや食感に違いが出やすい
  • 焦がしバターやパイ生地は、マーガリンで代用すると仕上がりが変わりやすい
  • カロリーや脂質量だけを見ると、バターとマーガリンに大きな差はない
  • 健康面は「どちらが悪い」と決めつけず、食べる量と食生活全体で考える
  • 「バター入りマーガリン」や「ファットスプレッド」は、バターそのものではない
  • 商品を選ぶときは、名称・原材料名・栄養成分表示を確認すると失敗しにくい

バターとマーガリンは、どちらか一方だけが優れているわけではありません。香りやコクを大切にしたい料理ではバター、毎日のパンや手軽さを重視したい場面ではマーガリンというように、目的に合わせて選ぶことが大切です。

風味を出したいときはバター」「扱いやすさを重視するときはマーガリン」と覚えると迷いにくくなります。さらに、お菓子作りや焦がしバターのように仕上がりに差が出やすい料理では、レシピで指定された材料を優先すると安心です。

バターとマーガリンの違いを知っておくと、料理の仕上がりや買い物の失敗を減らしやすくなります。価格、風味、使いやすさ、表示の見方を確認しながら、自分の料理や食生活に合うものを選んでみてください。