寒い冬は、脂ののった寒ブリの照り焼き、ふっくらとしたマダラの鍋、濃厚なうま味が楽しめるカキフライなど、美味しい魚介類が食卓を彩る季節です。

でも、「冬が旬の魚って、ブリやタラ以外に何があるの?」と迷ったことはありませんか?

「刺身におすすめの魚は?」「鍋や煮付けに合う魚は?」「新鮮な魚介類の選び方は?」など、知りたいことも多いですよね。

実は、冬に旬を迎えるのは魚だけではありません。カニやイカ、貝類など、寒い季節ならではの美味しい魚介類がたくさんあります。

この記事では、冬(12月・1月・2月)が旬の魚介類を、あいうえお順で紹介します。

それぞれの旬や味の特徴、おすすめ料理に加え、スーパーでの選び方や安全に食べるための注意点もわかりやすく解説します。

旬の魚介類を知れば、毎日の献立の幅も広がります。今年の冬は、季節ならではの美味しさを食卓に取り入れてみませんか?

冬は魚介類が美味しい季節

冬は魚介類が美味しい季節

冬(12月・1月・2月)は、寒ブリやマダラ、アンコウなど、旬を迎える美味しい魚介類がたくさんあります。脂ののった魚や鍋料理にぴったりの白身魚など、寒い季節ならではの味覚を楽しめます。

冬は、魚だけでなく、カキやズワイガニ、ヤリイカなども美味しい時期です。濃厚なうま味を楽しめるものから、淡白で上品な味わいのものまで、さまざまな魚介類が食卓を彩ります。

また、秋から引き続き旬を迎える魚介類もあれば、冬から春にかけて美味しくなるものもあります。同じ冬でも、12月と2月では楽しめる魚介類が少しずつ変わってくるのです。

ただし、魚介類の旬は、地域や海水温、漁の時期などによって異なります。同じ魚でも、産地によって美味しい時期が変わることがあります。

この記事では、東京都中央卸売市場の旬の食材情報や神奈川県の水産関連資料などを参考に、冬に旬を迎える魚介類を紹介しています。

旬の時期はあくまで目安として、毎日の献立や買い物の参考にしてください。

冬に旬を迎える代表的な魚介類

冬に旬を迎える代表的な魚介類

まずは、冬に旬を迎える代表的な魚介類を一覧で確認しましょう。旬の時期は地域や漁期によって前後しますが、12月・1月・2月に美味しく食べられる魚介類を知っておくと、スーパーや鮮魚店で選びやすくなります。

魚介類旬の目安味の特徴おすすめ料理
アンコウ12月〜2月淡白な白身で、肝には濃厚なうま味があるあんこう鍋・唐揚げ・煮付け
カキ(マガキ)11月〜2月濃厚なうま味とクリーミーな食感カキフライ・鍋・蒸しガキ
カワハギ11月〜2月(産地による)淡白で弾力があり、肝のうま味も魅力煮付け・鍋・唐揚げ
キンメダイ12月〜2月(神奈川県など)脂ののった白身で、上品な甘みがある煮付け・塩焼き・酒蒸し
サワラ(寒サワラ)12月〜2月やわらかな白身で、脂のうま味が楽しめる西京焼き・塩焼き・照り焼き
ズワイガニ11月〜2月繊細な身に甘みがあり、うま味が豊かゆでガニ・カニ鍋・焼きガニ
タラ(マダラ)12月〜2月淡白でクセが少なく、加熱するとふっくらする鍋・煮付け・ムニエル
トラフグ11月〜2月上品なうま味と弾力のある白身ふぐ刺し・ふぐちり・唐揚げ
ナマコ12月〜2月コリコリした歯ごたえと磯の風味なまこ酢・酢の物・和え物
ヒラメ12月〜2月淡白で上品な甘みと、ほどよい弾力がある刺身・煮付け・ムニエル
ブリ(寒ブリ)12月〜2月脂がのり、濃厚なうま味を楽しめる照り焼き・ブリ大根・塩焼き
ヤリイカ1月〜2月上品な甘みがあり、やわらかく歯切れがよい刺身・煮付け・天ぷら
ワカメ(生ワカメ)12月〜2月(産地による)やわらかく、シャキシャキした食感が楽しめる味噌汁・酢の物・しゃぶしゃぶ

※旬の時期は産地によって異なります。また、トラフグは有毒部位を含むため、資格を持つ専門家によって適切に処理されたものを利用してください。カキは生食用・加熱用の表示を確認し、用途に合わせて調理しましょう。

上記以外の冬が旬の魚介類は、以下の一覧でご紹介します。

冬が旬の魚介類(ア行)

アイナメ、アカガレイ、アカムツ(ノドグロ)、アマダイ、アンコウ、イセエビ、ウバガイ(ホッキガイ)、ウマヅラハギ

項目内容
魚介名アイナメ
旬12月・1月・2月(相模湾など)
味の特徴淡白でほどよい弾力がある白身。火を通すとふっくらとした食感になる。魚らしいクセは比較的少ない。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、唐揚げ、汁物など
ポイント地域で旬が異なり、東北では春から夏、相模湾では冬が旬とされます。身崩れを防ぎたいときは、やさしく煮ると仕上がりがきれいです。

岩場や藻の多い沿岸にすむ白身魚で、地域によって食べ頃が異なります。神奈川県では相模湾の冬の魚として紹介されており、煮付けや塩焼きなど家庭料理にも使いやすい魚です。

アカガレイ
項目内容
魚介名アカガレイ
旬12月・1月・2月
味の特徴やわらかな白身でクセが少なく、煮ると上品なうま味が楽しめる。卵の食感も楽しめることがある。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、唐揚げ、汁物など
ポイント北海道では冬の旬魚として紹介されています。子持ちのものは卵も一緒に煮付けにできますが、身を崩さないよう静かに火を通しましょう。

日本海や北海道周辺などで水揚げされるカレイの仲間です。北海道では冬に美味しい魚とされ、煮付けのほか塩焼きにも向きます。体の裏側が赤みを帯びることがあるのも特徴です。

アカムツ(ノドグロ)
項目内容
魚介名アカムツ(ノドグロ)
旬12月・1月(島根県の例)
味の特徴白身ながら脂のうま味が豊か。加熱するとふっくらとやわらかい。皮目にも香ばしさが出やすい。
おすすめ料理塩焼き、煮付け、酒蒸し、干物など
ポイント「ノドグロ」の名でも親しまれる魚です。産地によって旬が異なるため、冬が食べ頃とされる地域のものを選び、脂のうま味を生かしましょう。

口の奥が黒く見えることからノドグロとも呼ばれる深場の魚です。脂の豊かな白身が特徴で、塩焼きや煮付けに人気があります。島根県では12〜1月の旬の魚として紹介されています。

アマダイ(アカアマダイ)
項目内容
魚介名アマダイ(アカアマダイ)
旬12月・1月・2月(対馬の例)
味の特徴やわらかな白身で、控えめな甘みと上品なうま味がある。皮目にも風味が感じられる。
おすすめ料理若狭焼き、酒蒸し、干物、西京焼きなど
ポイント身に水分が多く、塩を振って少し置くと料理に使いやすくなります。対馬では12〜2月を旬としますが、産地によって食べ頃は異なります。

「グジ」の名でも知られる、淡い赤色が美しい魚です。海底の砂泥地にすみ、塩焼きや蒸し料理に向いています。対馬では12〜2月を旬とする一方、地域によって時期が違います。

アンコウ
項目内容
魚介名アンコウ
旬11月・12月・1月・2月(北海道の例)
味の特徴白身は淡白で、皮や肝には独特のコクやうま味がある。身と部位で味わいが異なる。
おすすめ料理あんこう鍋、唐揚げ、あん肝の蒸し物など
ポイント家庭では下処理済みの鍋用セットを選ぶと便利です。肝や皮は調理方法に合わせて十分に加熱し、保存温度にも気を配りましょう。

大きな頭と口が特徴の魚で、冬は鍋料理の材料として親しまれます。身だけでなく皮や肝なども利用され、北海道では冬場のあんこうが特に美味しい魚として紹介されています。

イセエビ
項目内容
魚介名イセエビ
旬11月・12月・1月・2月(和歌山県の例)
味の特徴弾力のある身に甘みがあり、加熱すると香りとうま味が増す。身はしっかりした歯ごたえ。
おすすめ料理鬼殻焼き、みそ汁、蒸し物、グリルなど
ポイント和歌山県では11〜2月が旬とされています。殻が硬くとげもあるので、家庭では調理済みや半割りの商品を選ぶと扱いやすくなります。

長い触角と硬い殻が特徴の大型のエビです。祝い事の食材としても知られ、身は焼き物やみそ汁に使えます。和歌山県では11〜2月を旬としています。

ウバガイ(ホッキガイ)
項目内容
魚介名ウバガイ(ホッキガイ)
旬12月・1月・2月(北海道の一部産地)
味の特徴厚みのある身で、ほどよい歯ごたえと貝らしい甘みがある。火を通しても風味が残る。
おすすめ料理バター焼き、炊き込みご飯、炒め物など
ポイント「ホッキガイ」の呼び名が一般的です。北海道でも地域によって漁期が異なり、冬に出回る産地もあります。生食は用途表示を確認しましょう。

砂地にすむ大きな二枚貝で、加熱すると身の一部が赤みを帯びます。北海道の日高地方では12月から翌5月に漁獲され、ホッキご飯やバター焼きなどで親しまれています。

ウマヅラハギ
項目内容
魚介名ウマヅラハギ
旬12月・1月・2月(島根県の例)
味の特徴淡白で弾力のある白身。煮るとうま味が感じられ、肝にもコクがある。やさしい味で汁物にも向く。
おすすめ料理煮付け、鍋、唐揚げ、みそ汁など
ポイント島根県出雲市では冬が旬とされています。肝も料理に利用されますが、生食にはせず、身と一緒に十分加熱して味わいましょう。

細長い顔と丈夫な皮が特徴で、カワハギと同じ仲間です。出雲市の水産資料では冬が旬とされており、煮付けや鍋、唐揚げなどに使われます。

冬が旬の魚介類(カ行)

カキ、カサゴ、カワハギ、キチジ(キンキ)、キンメダイ、クロソイ、ケガニ

カキ(マガキ)
項目内容
魚介名カキ(マガキ)
旬11月・12月・1月・2月・3月
味の特徴うま味が濃く、加熱するとふっくらとした食感になる。海の香りも感じられる。
おすすめ料理カキフライ、土手鍋、カキ飯、グラタンなど
ポイント生食用と加熱用は鮮度の優劣ではなく、用途が異なります。加熱用は生で食べず、中心まで十分に火を通してください。

冬の鍋料理やカキフライに欠かせない貝です。浜名湖では11〜3月が主な漁獲時期とされます。濃厚なうま味が特徴で、カキ飯やグラタンにもよく合います。

カサゴ
項目内容
魚介名カサゴ
旬12月・1月・2月(三重県など)
味の特徴クセの少ない白身で、加熱するとほどよく身が締まる。皮や骨の周りからもだしが出る。
おすすめ料理煮付け、唐揚げ、みそ汁、酒蒸しなど
ポイント頭や背びれに鋭いとげがあるので、下処理では手を傷つけないよう注意しましょう。小ぶりなら唐揚げ、大きめなら煮付けに向きます。

岩礁帯や海底の岩陰などにすむ白身魚です。三重県漁連では冬の旬魚に分類されており、丸ごとの煮付けや、骨までじっくり揚げた唐揚げなどで楽しめます。

カワハギ
項目内容
魚介名カワハギ
旬11月・12月・1月・2月(目安)
味の特徴白身は淡白でしっかりした歯ごたえ。肝には濃厚なコクがある。身と肝で味の違いを楽しめる。
おすすめ料理煮付け、鍋、唐揚げ、みそ汁など
ポイント秋から冬は肝が充実した個体も見られます。ただし、肝を家庭で生食するのは避け、加熱して味わうと扱いやすいでしょう。

硬い皮をはぐように取り除いて調理することから名付けられた魚です。白身と肝で異なる味わいが楽しめ、秋から冬にかけて煮付けや鍋料理で親しまれます。

キチジ(キンキ)
項目内容
魚介名キチジ(キンキ)
旬12月・1月・2月
味の特徴脂の豊かなやわらかい白身で、煮汁にも深いうま味が出る。皮にも脂とうま味がある。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、干物、鍋物など
ポイント北海道では冬が旬とされる高級魚です。身が崩れやすいので、煮付けは鍋を動かしすぎず、煮汁をかけながら仕上げるときれいです。

鮮やかな赤い体と大きな目が特徴の深海魚で、北海道ではキンキやメンメとも呼ばれます。冬に旬を迎え、脂のあるやわらかい白身は煮付けによく合います。

キンメダイ
項目内容
魚介名キンメダイ
旬12月・1月・2月(神奈川県の例)
味の特徴脂がのったふっくらした白身で、甘辛い煮汁と相性がよい。皮にも独特のうま味がある。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、酒蒸し、しゃぶしゃぶなど
ポイント神奈川県では12〜2月を旬としています。切り身なら煮付けに使いやすく、皮付きのまま調理すると華やかな赤色を楽しめます。

金色に見える大きな目と赤い体が特徴の深場の魚です。神奈川県では12〜2月に特に脂がのるとされ、煮付けや蒸し料理の人気食材になっています。

クロソイ
項目内容
魚介名クロソイ
旬12月・1月・2月(三重県など)
味の特徴ほどよい弾力があり、加熱しても食感が残りやすい白身。クセが少なく煮汁がなじむ。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、アクアパッツァ、唐揚げなど
ポイント黒っぽい体色が特徴ですが、色だけで鮮度は判断できません。骨やひれに気を付け、切り身なら洋風の煮込みにも使いやすい魚です。

岩場などに生息するメバルの仲間で、三重県漁連では冬の旬魚にも分類しています。クセの少ない白身を生かし、煮付けや洋風の蒸し煮などで楽しめます。

ケガニ
項目内容
魚介名ケガニ
旬12月・1月・2月(北海道日高・道東など)
味の特徴きめ細かな身に甘みがあり、カニみそにも濃いコクがある。ほぐした身も味わいやすい。
おすすめ料理塩ゆで、蒸しガニ、カニ汁、炊き込みご飯など
ポイント北海道では海域ごとに漁期が異なり、冬が旬の地域もあります。家庭ではゆで済みの商品を使うと、殻をむくだけで楽しめます。

甲羅に細かな毛が生えている北海道の代表的なカニです。北海道の日高や道東などでは冬にも漁獲され、塩ゆでやカニ汁で身の甘みを味わえます。

冬が旬の魚介類(サ行)

サバ(マサバ)、サワラ、シジミ(寒シジミ)、スケトウダラ、ズワイガニ

サバ(マサバ)
項目内容
魚介名サバ(マサバ)
旬8月・9月・10月・11月・12月・1月・2月(神奈川県の例)
味の特徴脂のある濃厚な味わいで、焼き物にも煮物にも向く。煮ると身にも味がしみやすい。
おすすめ料理味噌煮、塩焼き、竜田揚げ、みぞれ煮など
ポイントマサバは冬も旬に含まれる地域があります。傷みやすいため購入後はよく冷やし、異臭などがあるものは加熱しても食べないでください。

秋から冬にかけて「寒サバ」の名で親しまれることがある青魚です。神奈川県ではマサバの旬を8月から翌2月とし、味噌煮や塩焼きなどの家庭料理に使われます。

サワラ
項目内容
魚介名サワラ
旬12月・1月・2月・3月・4月(浜松市の例)
味の特徴やわらかな白身で、ほどよい脂と上品なうま味がある。焼いてもふっくら仕上がる。
おすすめ料理西京焼き、塩焼き、照り焼き、蒸し物など
ポイント「鰆」と書きますが、冬に旬を迎える地域もあります。身がやわらかいため、切り身は崩れないようにそっと扱うと調理しやすいです。

春の魚という印象が強い一方、地域によっては冬の脂ののったサワラが好まれます。浜松市の漁獲時期は12〜4月で、西京焼きや照り焼きなどに向いています。

シジミ(寒シジミ)
項目内容
魚介名シジミ(寒シジミ)
旬1月・2月(寒シジミの目安)
味の特徴小粒ながら貝のうま味が濃く、汁物によく合う。みそとの相性もよい。
おすすめ料理みそ汁、すまし汁、炊き込みご飯など
ポイント「寒シジミ」は寒い時期に獲れるシジミの呼び名です。砂抜き済みかを確認し、貝の種類や販売状態に応じてしっかり加熱しましょう。

淡水や汽水域にすむ小さな二枚貝です。寒い季節に獲れるものは「寒シジミ」と呼ばれることがあり、みそ汁にすると貝のうま味を手軽に楽しめます。

スケトウダラ
項目内容
魚介名スケトウダラ
旬12月・1月・2月(北海道の例)
味の特徴水分の多いやわらかな白身で、鍋や汁物によくなじむ。あっさりした後味も特徴。
おすすめ料理鍋、みそ汁、ムニエル、フライなど
ポイントタラコや明太子の原料としても知られます。白身は崩れやすいので、鍋に入れたら触りすぎず、中心までしっかり火を通しましょう。

北海道周辺の海で漁獲されるタラの仲間です。卵巣はタラコの原料になることで知られ、白身は鍋料理やフライにも使われます。冬にも水揚げされる魚です。

ズワイガニ
項目内容
魚介名ズワイガニ
旬11月・12月・1月・2月・3月(福井県の雄の例)
味の特徴繊細な身にやさしい甘みがあり、ゆでても蒸しても美味しい。だしにもカニの風味が出る。
おすすめ料理ゆでガニ、カニ鍋、焼きガニ、雑炊など
ポイント福井県の雄のズワイガニは11月上旬から翌3月までが漁期です。雌は漁期が短いなど、性別や地域で販売時期が異なります。

冬の日本海を代表するカニのひとつで、福井県産の雄は「越前がに」として知られます。甘みのある身を、ゆでガニや鍋料理で味わうのが定番です。

冬が旬の魚介類(タ行)

タラ(マダラ)、トラフグ

タラ(マダラ)
項目内容
魚介名タラ(マダラ)
旬10月・11月・12月・1月・2月・3月(北海道の盛漁期)
味の特徴淡白でやわらかな白身。煮汁の味を吸いやすく、鍋に向く。やさしい味で具材を選ばない。
おすすめ料理たらちり、ホイル焼き、フライ、みそ汁など
ポイント冬の鍋に使いやすい定番の魚です。切り身は崩れやすいので加熱中はあまり触らず、中心まで火が通ったことを確認しましょう。

「寒ダラ」の名でも知られる冬の代表的な魚です。北海道では10月から翌3月が盛漁期とされ、身だけでなく白子なども冬の食材として親しまれています。

トラフグ
項目内容
魚介名トラフグ
旬11月・12月・1月・2月(神奈川県の例)
味の特徴歯ごたえのある上品な白身で、加熱すると深いうま味が出る。鍋のだしも味わい深い。
おすすめ料理てっちり、唐揚げ、ふぐ雑炊など
ポイントフグの毒は加熱しても安全になりません。家庭では絶対に丸魚を自己処理せず、専門の処理を受けた食用商品を購入してください。

冬の高級魚として知られ、鍋や唐揚げなどで楽しまれます。神奈川県では11〜2月を旬としています。フグは有毒部位があるため、必ず適切に処理された商品を使います。

冬が旬の魚介類(ナ行)

ナマコ、ニシン

ナマコ(マナマコ)
項目内容
魚介名ナマコ(マナマコ)
旬12月・1月・2月
味の特徴コリコリとした食感が特徴で、噛むほどうま味を感じる。さっぱりした味付けにも合う。
おすすめ料理酢の物、なまこ酢、加熱した和え物など
ポイント家庭では下処理済みの商品を選ぶと扱いやすくなります。生食向けのものでも保存方法と期限を守り、購入後は早めに食べましょう。

海底にすむ棘皮動物の仲間で、冬の珍味として親しまれます。マナマコは三重県漁連でも冬の旬に分類され、酢の物などで独特の歯ごたえを楽しめます。

ニシン
項目内容
魚介名ニシン
旬1月・2月・3月(北海道石狩湾など)
味の特徴ほどよい脂と濃いうま味があり、焼くと香ばしくなる。身にはしっとりした食感がある。
おすすめ料理塩焼き、煮付け、三平汁、昆布巻きなど
ポイント北海道では冬の終わりから春に産卵のため沿岸へ近づきます。生鮮品と身欠きニシンでは扱いが異なるので、用途に合わせて選びましょう。

北海道では「春告魚」とも呼ばれ、石狩湾などでは2〜3月に漁獲されます。冬から春にかけて出回る生のニシンは、塩焼きや煮付けで楽しまれています。

冬が旬の魚介類(ハ行)

ハタハタ、ババガレイ(ナメタガレイ)、ヒラメ、ブリ(寒ブリ)、ベニズワイガニ、ホタテガイ

ハタハタ
項目内容
魚介名ハタハタ
旬10月・11月・12月(秋田県の例)
味の特徴淡白でクセが少なく、卵を持つものは独特の食感も楽しめる。汁物にもよくなじむ味わい。
おすすめ料理しょっつる鍋、塩焼き、煮付け、唐揚げなど
ポイント秋田県では12月にも旬を迎えます。卵は「ブリコ」と呼ばれますが、魚体や卵の状態に合わせてしっかり加熱して食べましょう。

秋田県を代表する魚で、冬の訪れとともに沿岸へ集まることで知られます。秋田県では10〜12月を旬とし、しょっつる鍋や塩焼きで食べられています。

ババガレイ(ナメタガレイ)
項目内容
魚介名ババガレイ(ナメタガレイ)
旬10月・11月・12月・1月・2月・3月(北海道の例)
味の特徴厚みのあるやわらかな身で、脂とうま味が感じられる。煮汁にコクも感じられる。
おすすめ料理煮付け、から揚げ、塩焼きなど
ポイント東北では年末年始の煮付けにも使われる魚です。身に厚みがあるので、煮付けは中まで火が通るよう落としぶたでじっくり煮ましょう。

「ナメタガレイ」とも呼ばれ、北海道や東北で親しまれるカレイです。北海道では冬が旬で、10月から翌3月にも漁獲されます。煮付けにすると身の甘みを楽しめます。

ヒラメ
項目内容
魚介名ヒラメ
旬12月・1月・2月(神奈川県の例)
味の特徴上品な白身で、締まった食感と穏やかなうま味がある。火を通すとふっくらする。
おすすめ料理煮付け、ムニエル、フライ、昆布締めなど
ポイント神奈川県では12〜2月を旬としています。刺身は生食用の表示があるものを選び、加熱用はムニエルや煮付けにしましょう。

砂地に身を潜める平たい魚で、両目が体の片側に寄っています。冬に「寒ビラメ」と呼ばれるものもあり、神奈川県では12〜2月を旬としています。

ブリ(寒ブリ)
項目内容
魚介名ブリ(寒ブリ)
旬12月・1月・2月(和歌山県など)
味の特徴脂のりが豊かで、濃厚なうま味としっとりした食感がある。照り焼きにもよく合う味わい。
おすすめ料理照り焼き、ぶり大根、塩焼き、しゃぶしゃぶなど
ポイント冬の天然ブリは「寒ブリ」として親しまれます。切り身は皮にツヤがあり、身が崩れていないものを選ぶと料理しやすいです。

成長に応じて呼び名が変わる出世魚です。和歌山県では12〜2月を旬とし、脂ののった寒ブリが珍重されます。照り焼きやぶり大根など家庭料理でも人気です。

ベニズワイガニ
項目内容
魚介名ベニズワイガニ
旬12月・1月(島根県の例)
味の特徴やわらかい身に甘みがあり、ゆでると香りが立つ。しっとりした口当たりも特徴。
おすすめ料理ゆでガニ、カニ汁、炊き込みご飯、グラタンなど
ポイント水分が多めで繊細な身質です。島根県では12〜1月にも紹介されますが、漁期は地域によって異なります。冷凍品やボイル品は表示を確認しましょう。

ズワイガニより深い海にすむことが多いカニで、ゆでても赤い姿が特徴です。冬にも北海道などで漁獲され、汁物や炊き込みご飯などで甘みを楽しめます。

ホタテガイ
項目内容
魚介名ホタテガイ
旬11月・12月・1月・2月(北海道根室など)
味の特徴肉厚の貝柱に甘みがあり、加熱すると香ばしい風味が出る。貝柱はやわらかく厚みがある。
おすすめ料理バター焼き、炊き込みご飯、クリーム煮など
ポイント北海道でも地域によって漁期が異なります。刺身は必ず生食用を選び、加熱用は中心までしっかり火を通してください。

扇形の殻と大きな貝柱が特徴の二枚貝です。北海道の根室地方などでは冬にも漁獲され、バター焼きや炊き込みご飯などに使われます。

冬が旬の魚介類(マ行)

マダイ、マトウダイ、ムツ、メジナ

マダイ
項目内容
魚介名マダイ
旬2月・3月・4月・5月(神奈川県の例)
味の特徴きめ細かい白身で、上品な甘みとうま味がある。身が締まり、香りも穏やか。
おすすめ料理塩焼き、鯛めし、煮付け、酒蒸しなど
ポイント地域によっては2月から旬に入り、春に向かって出回りが増えます。骨が硬いので、小さな子どもに取り分ける際は丁寧に確認しましょう。

祝い事にも使われる赤い体の魚で、「鯛めし」や塩焼きで親しまれます。神奈川県では2〜5月を旬としており、冬の終わりから春にかけて楽しめます。

マトウダイ
項目内容
魚介名マトウダイ
旬12月(島根県の例)
味の特徴あっさりした白身で、揚げるとふっくらした食感になる。クセが少なく味付けしやすい。
おすすめ料理フライ、ムニエル、煮付け、酒蒸しなど
ポイント身がやわらかくクセが少ないため、フライやムニエルにも向きます。島根県では9〜12月に水揚げが多く、冬は12月が目安です。切り身なら家庭でも使いやすい魚です。

体の横に的のような丸い模様がある魚です。島根県では12〜1月の魚介として紹介され、地元では「バトウ」とも呼ばれます。フライやムニエルにすると食べやすい白身魚です。

ムツ
項目内容
魚介名ムツ
旬12月・1月(三重県・浜松周辺など)
味の特徴脂が多く、やわらかな白身に濃いうま味がある。煮ると脂の甘みも引き立つ。
おすすめ料理煮付け、塩焼き、照り焼き、鍋物など
ポイント冬に脂ののった魚として好まれます。大きなものは切り身で買うと調理しやすく、皮付きのまま煮ると風味を生かせます。

大きな目と黒っぽい体が特徴の深場の魚です。浜松市の資料では9月から翌1月に漁獲され、冬の煮付けや塩焼きなどで味わえます。

メジナ
項目内容
魚介名メジナ
旬12月・1月・2月(三重県など)
味の特徴身が締まった淡白な白身で、冬は比較的クセが少ない。加熱するとふっくら仕上がる。
おすすめ料理塩焼き、煮付け、唐揚げ、みそ汁など
ポイント「グレ」の名でも知られる魚です。下処理を丁寧にすると食べやすく、切り身なら塩焼きや煮付けで味わいを生かせます。

岩礁や磯にすむ魚で、釣り人には「グレ」の呼び名でも親しまれます。三重県漁連では冬の旬魚に分類しており、煮付けや塩焼きに向く白身魚です。

冬が旬の魚介類(ヤ・ワ行)

メヒカリ、ヤリイカ、ワカサギ、ワカメ(生ワカメ)

メヒカリ
項目内容
魚介名メヒカリ
旬12月・1月(愛知県の例)
味の特徴脂のあるやわらかな白身で、揚げるとふんわり仕上がる。小ぶりでもうま味が感じられる。
おすすめ料理唐揚げ、天ぷら、塩焼き、干物など
ポイント小さめの魚なので、下処理済みのものなら唐揚げに使いやすいです。産地によって旬が異なり、愛知県では12〜1月の冬の味覚として紹介しています。

目が青緑色に光って見えることから名付けられた深海魚です。愛知県では12〜1月に脂ののる冬の食材として紹介され、唐揚げや天ぷらで親しまれます。

ヤリイカ
項目内容
魚介名ヤリイカ
旬12月・1月・2月・3月・4月(青森県の例)
味の特徴甘みのある身で、ほどよい歯ごたえとやわらかさがある。加熱しても風味が楽しめる。
おすすめ料理天ぷら、煮付け、塩焼き、炒め物など
ポイント青森県では冬から春の魚として紹介されています。刺身は生食用を選び、加熱する場合は火を通しすぎないと食べやすくなります。

細長くとがった胴が特徴のイカで、「冬イカ」とも呼ばれます。青森県では12〜4月ごろに漁獲され、煮付けや天ぷらなどでも人気があります。

ワカサギ
項目内容
魚介名ワカサギ
旬12月・1月・2月・3月(北海道網走など)
味の特徴小さな身は淡白で、揚げると香ばしく食べやすい。軽い食感とやさしい味がある。
おすすめ料理天ぷら、唐揚げ、南蛮漬け、甘露煮など
ポイント冬の氷上釣りでも知られる魚です。丸ごと食べる場合は内臓や骨が気になることもあるため、丁寧に加熱して食べやすく仕上げましょう。

湖や汽水域にすむ小魚で、北海道では冬に氷の下から網で漁獲する地域もあります。天ぷらや唐揚げなど、丸ごと楽しめる料理で親しまれています。

ワカメ(生ワカメ)
項目内容
魚介名ワカメ(生ワカメ)
旬1月・2月・3月(産地の例)
味の特徴磯の香りがあり、さっと湯通しすると歯ざわりがよい。茎と葉で食感が少し異なる。
おすすめ料理みそ汁、酢の物、しゃぶしゃぶ、サラダなど
ポイント冬から春にかけて生ワカメが出回る産地があります。生鮮品は表示に従って下処理し、乾燥・塩蔵品とは使い方を分けましょう。

生ワカメは冬から春に出回る季節の海藻です。褐色の葉をさっと湯に通すと鮮やかな緑色に変わり、みそ汁やしゃぶしゃぶなどで食感を楽しめます。

スーパーで冬の魚介類を選ぶときのポイント

スーパーで冬の魚介類を選ぶときのポイント

スーパーで冬の魚介類を選ぶときは、魚介類の種類ごとに見る場所を変えることが大切です。丸魚は目・エラ・腹、切り身は身のツヤ・血合い、パック入りはドリップを確認すると、鮮度の目安をつかみやすくなります。

冬は寒ブリやマダラ、アンコウ、カキなど、さまざまな魚介類が店頭に並ぶ季節です。気温が低い時期でも、暖房の効いた車内や室内では魚介類の温度が上がることがあります。売り場では見た目やにおい、表示を確認し、購入後は保冷して早めに持ち帰りましょう。

なお、見た目がよくても生食できるとは限りません。刺身にするときは生食用の表示を確認し、カキなどの貝類も用途に合ったものを選ぶことが大切です。異臭など傷みが疑われる魚介類は、加熱用に回さず食べないようにしましょう。詳しくは農林水産省の食中毒予防のポイントでも紹介されています。

丸魚は目・エラ・腹を見る

丸魚は目・エラ・腹を見る

丸ごとの魚を選ぶときは、目・エラ・腹の3か所を確認しましょう。

冬に旬を迎えるキンメダイやカサゴなどを1尾で買う場合は、魚全体の状態が見えるため、鮮度の目安を確かめやすくなります。「目が澄んでいるか」「エラが赤みを保っているか」「腹にハリがあるか」を見ると選びやすいでしょう。

鮮度が落ちると、目が濁ったり、エラの色がくすんだり、腹のハリが弱くなったりすることがあります。ただし、見た目は魚の種類や取り扱い方でも変わるため、ひとつの特徴だけで判断しないことが大切です。

冬でも買い物中や持ち帰り中の温度管理は欠かせません。丸魚を買ったら保冷し、帰宅後は表示に従って冷蔵するか、必要に応じて早めに下処理しましょう。農林水産省の魚選びのコツも参考になります。

見る場所よい状態の目安避けたい状態の目安
目澄んでいて、みずみずしい強く濁っている、くぼんでいる
エラ赤みがあり、極端にくすんでいない茶色っぽい、黒ずみが強い
腹ハリがあり、破れていないやわらかく崩れている、汁が出ている
体表ツヤがあり、乾燥していない乾いている、傷みや変色が目立つ
におい不快なにおいがない酸っぱいにおいや腐敗臭がある

丸魚は、目・エラ・腹を中心に全体の状態を確認しましょう。冬でも常温で長く持ち歩かず、購入後は冷やして持ち帰ることが大切です。

切り身は身のツヤ・血合いを見る

切り身は身のツヤ・血合いを見る

切り身を選ぶときは、身のツヤと血合いの色を確認しましょう。

切り身は頭や内臓がないため、丸魚のように目やエラを見て選ぶことができません。その代わりに、表面が乾いていないか、血合いが極端に黒ずんでいないか、身の形が崩れていないかを確認します。

冬に旬を迎えるブリやマダラ、サバなどは、もともとの身の色や特徴が異なります。ブリなら身のツヤや血合いの色、マダラなら身のハリや切り口、サバなら皮や身のツヤなど、それぞれの特徴に合わせて見ると選びやすくなります。

血合いの色や身のツヤは鮮度を考える手がかりですが、色だけで安全性を判断することはできません。消費期限や保存温度、用途表示も一緒に確認しましょう。

魚の種類見るポイントよい状態の目安
マダラ・ヒラメなどの白身魚身のツヤ・ハリ・切り口表面がしっとりし、形が崩れていない
ブリ(寒ブリ)身のツヤ・血合いの色身にハリがあり、血合いの強い変色がない
キンメダイ身のツヤ・皮目・切り口表面にツヤがあり、乾燥や身崩れが少ない
サバ(マサバ)皮や身のツヤ・血合い乾燥や強い黒ずみが目立たない

切り身は、色・ツヤ・形を合わせて見るのがポイントです。乾燥や強い変色、身崩れが気になるものは無理に選ばず、状態のよいものを購入しましょう。

パックに入っているものはドリップを見る

パックに入っているものはドリップを見る

パック入りの魚介類を選ぶときは、トレーの底にドリップが多く出ていないか確認しましょう。

ドリップとは、魚介類の身から出てくる水分のことです。ドリップの量が多い場合は、品質が変化していたり、解凍によって水分が出たりしている可能性があります。ただし、ドリップの量だけでは鮮度や安全性は判断できません。

冬に旬を迎えるブリやマダラ、サバなどをパックで買うときも、水分の量に加え、身のツヤ、包装の破れ、消費期限、保存状態を確かめてください。

魚介類のドリップがほかの食品に付着しないようにすることも大切です。農林水産省の冷蔵庫の使い方でも、汁漏れによる汚染への注意が呼びかけられています。

パック内の状態判断の目安選ぶときのポイント
ドリップが少ない身から出た水分が少ない状態身のツヤや表示も確認する
赤っぽい水分が多い身から水分が出ている可能性があるほかの商品と比べ、気になる場合は避ける
濁った水分が多い品質が変化している可能性がある購入を避けるか、売り場で確認する
パック内が乾いている表面が乾燥している場合がある身のツヤと切り口を確認する
パックが破れている汁漏れや汚染につながるおそれがある破損していない商品を選ぶ

パック入りの魚介類は、ドリップの量だけでなく、包装や表示も合わせて確認しましょう。購入後はほかの食品に汁が付かないよう袋を分け、早めに冷蔵してください。

甲殻類は色・乾燥を見る

甲殻類は色・乾燥をみる

エビやカニなどの甲殻類は、殻の色や表面の乾燥、においを確認しましょう。

冬にはイセエビやズワイガニ、ケガニなど、さまざまな甲殻類が出回ります。イセエビなら殻や脚の状態、カニなら甲羅や脚の状態を見て選ぶとわかりやすいです。

エビやカニには、保存中に黒っぽく変色するものもあります。黒変だけで腐敗と決めつけることはできませんが、異臭や身崩れがある場合は購入を避けましょう。生鮮品とゆでた商品では見た目が違うため、それぞれに合った確認が必要です。

気温が低い冬でも、生鮮のエビやカニは保冷して持ち帰りましょう。刺身用として販売されていないものは、生で食べず、商品表示に従って調理してください。

甲殻類見るポイント避けたい状態の目安
イセエビ殻・脚・触角の状態乾燥や身崩れが目立ち、強い異臭がある
ケガニ甲羅・脚・におい乾燥が強く、異臭や不自然なぬめりがある
ズワイガニ甲羅・脚の状態・におい身崩れや乾燥が目立ち、強い異臭がある
ベニズワイガニ脚の状態・包装・におい身崩れや汁漏れ、異臭が目立つ
ゆでエビ・ゆでガニ包装・水分・においぬめりや異臭、包装の破損がある

甲殻類は、色だけに頼らず、乾燥や身の状態、におい、表示を合わせて確認することが大切です。冷凍品やボイル品は、特に保存方法と期限を確かめましょう。

貝類は生きているか・表示を確認する

貝類は生きているものが基本

殻付きの貝類を選ぶときは、種類に応じて殻の状態や表示を確認しましょう。

冬はカキやホタテガイ、ホッキガイなど、さまざまな貝類が美味しい季節です。生きたまま販売されている貝は、殻に大きな割れがないか、刺激を与えたときに反応するかなどが状態を知る目安になります。

ただし、カキやむき身のホタテガイなどは、殻の動きでは判断できません。パックの破損、消費期限、保存方法に加え、「生食用」「加熱用」といった用途表示も確認しましょう。

生きていることや見た目が新鮮なことは、生食の安全性を保証しません。 特に冬は、カキなどの二枚貝によるノロウイルス食中毒にも注意が必要です。加熱用の貝は生で食べず、中心まで十分に火を通しましょう。

詳しくは、農林水産省の生食に関する注意や厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aも参考にしてください。

貝の種類見るポイント選ぶときの目安
カキ(殻付き)殻の破損・表示・におい殻に大きな破損がなく、用途が確認できる
カキ(むき身)生食用・加熱用の表示・期限用途表示と保存方法を確認できる
ホタテガイ(活・殻付き)殻の状態・反応殻が破損しておらず、刺激に反応する
ホタテガイ(むき身)身の状態・表示身崩れが少なく、用途表示が明確
ホッキガイ(殻付き)殻の割れ・におい・表示殻に大きな割れがなく、異臭がない

貝類は、殻の状態だけでなく用途表示を確認して選びましょう。加熱用の二枚貝は中心まで十分に火を通し、生食用でも表示された保存方法と期限を守ることが大切です。

イカ・タコは色と身のハリを確認する

イカ・タコは色と身のハリを確認する

イカやタコを選ぶときは、身のツヤやハリ、表面の状態を確認しましょう。

冬はヤリイカが旬を迎える季節です。スーパーでは冷凍イカやゆでダコなども販売されています。丸ごとのイカは胴のハリや表面のツヤ、タコは身の締まりやにおいなどが選ぶときの目安です。

イカは種類や状態によって透明感や色合いが異なり、鮮度だけで色が決まるわけではありません。時間の経過や取り扱いによっても外観は変わるため、身のハリや異臭の有無、消費期限などを合わせて確認しましょう。

冷凍イカやゆでダコは、生鮮品とは色や質感が異なります。見た目だけで判断せず、用途表示と保存方法も確認してください。

魚介類見るポイントよい状態の目安
ヤリイカ胴のハリ・ツヤ・目の状態身にハリがあり、表面が乾燥していない
スルメイカ胴のハリ・目の状態ツヤがあり、身崩れが少ない
冷凍イカ霜の付き方・包装の状態過度な霜や乾燥がなく、包装が破れていない
マダコ・ゆでダコ身の締まり・包装・におい身にハリがあり、異臭がない

イカやタコは、ツヤ・ハリ・においを組み合わせて選びましょう。刺身にする場合は、生食用として販売されているかを確認し、加熱用の商品は表示に従って調理してください。

冬の魚介類を食べるときの注意点

冬の魚介類を食べるときの注意点

冬の魚介類は、刺身や塩焼き、煮付け、鍋料理などでおいしく楽しめます。ただし、気温が低い冬でも、魚介類の鮮度や温度管理には十分な注意が必要です。

冬は寒い日が多いため、魚介類が傷みにくいと思われがちですが、暖房の効いた室内や車内では温度が上がることがあります。魚介類を安全に食べるためには、「生食できる表示があるか」「アニサキス対策ができているか」「購入後に適切に保存できるか」を確認しましょう。

特に寒ブリやサバ、イカなどを刺身で食べるときは、見た目の新鮮さだけで安全性を判断できません。また、冬に旬を迎えるカキなどの貝類も、生食用と加熱用の表示を確かめることが重要です。

用途が分からない魚介類は自己判断で生食せず、表示や売り場の案内に従ってください。異臭など傷みが疑われるものは、加熱すれば安全になると考えず、食べないようにしましょう。

生食は「刺身用」「生食用」表示を確認する

生食は「刺身用」「生食用」表示を確認する

魚介類を生で食べる場合は、まず「刺身用」「生食用」などの表示を確認しましょう。

スーパーに並ぶ魚介類は、見た目がきれいでも、すべてが生で食べられるわけではありません。たとえば冬に旬を迎える寒ブリやヒラメ、ヤリイカを刺身にする場合も、生食向けに販売されているものを選ぶことが大切です。

農林水産省「新鮮なものは生で食べても大丈夫?」では、切り身やむき身の魚介類について、生食用の場合は「生食用」「刺身用」などの表示があると説明しています。生食用の表示が確認できない場合は、自己判断で生食せず、売り場で確認しましょう。

特に冬に旬を迎えるカキは、見た目では生食用か加熱用かを判別できません。購入するときは必ず用途表示を確認し、加熱用は十分に火を通して食べましょう。農林水産省「生食用牡蠣と加熱用牡蠣の違い」でも、その区別が説明されています。

表示食べ方の目安注意点
刺身用刺身、たたき、寿司など保存温度と消費期限を守り、早めに食べる
生食用刺身、カルパッチョなど生食用でも食中毒のリスクはゼロではない
加熱用塩焼き、フライ、煮付けなど生では食べず、十分に加熱する
表示なし自己判断で生食しない用途が分からなければ売り場で確認する

「新鮮そうだから刺身にできる」と判断するのは避けましょう。生食用の表示があっても、保存方法を守り、できるだけ早く食べることが大切です。

アニサキスが心配な魚は加熱や冷凍を意識する

アニサキスが心配な魚は加熱や冷凍を意識する

冬に旬を迎える魚介類にも、アニサキスによる食中毒に注意が必要なものがあります。生で食べる場合は、適切な冷凍処理が行われているかなどを確認し、家庭で調理するなら十分な加熱が有効です。

サバ、ブリ、ヒラメ、イカなどは、アニサキスが寄生することのある魚介類です。アニサキスは魚介類の内臓や筋肉にいることがあり、魚が死んだあとに内臓から身へ移動する場合もあります。

厚生労働省「アニサキスによる食中毒を予防しましょう」では、予防に有効な処理として、−20℃で24時間以上の冷凍、または70℃以上(60℃なら1分)の加熱を示しています。家庭用冷凍庫ではこの冷凍条件を確実に満たせるとは限らないため、冷凍しただけで生食できると判断しないでください。

また、農林水産省「海の幸を安全に楽しむために~アニサキスの予防~」でも、丸魚を手に入れた場合はよく冷やし、早めに内臓を取り除くことが大切だと案内しています。ただし、内臓を取り除くだけでアニサキスを完全に防げるわけではありません。

なお、酢・塩・しょうゆ・わさびではアニサキスは死滅しません。家庭でしめサバなどを作るときも、酢で締めれば安全になると考えないようにしましょう。

冬も持ち帰りと保存温度に注意する

冬も持ち帰りと保存温度に注意する

冬に魚介類を買うときも、購入後の持ち帰り方と保存温度に注意しましょう。

冬は気温が低く、夏に比べると食品の温度が上がりにくい季節ですが、暖房の効いた車内や室内では注意が必要です。屋外が寒くても、魚介類を常温で長く持ち歩かず、保冷バッグや保冷剤を使って持ち帰ることが大切です。

農林水産省近畿農政局「買い物時に気を付けたいポイント」では、生鮮食品を買い物の最後に選び、保冷して寄り道せず帰宅することをすすめています。また、厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、購入後はすぐに冷蔵庫・冷凍庫へ入れ、魚の汁がほかの食品に付かないようにすることを案内しています。

場面注意したいこと
買い物中魚介類は買い物の最後の方に選ぶ
レジ後保冷バッグや保冷剤を使う
持ち帰り汁漏れを防ぎ、寄り道せず早めに帰宅する
家に着いた後表示に従い、すぐに冷蔵庫や冷凍庫へ入れる
丸魚の場合冷やして保存し、必要に応じて早めに内臓を取る
刺身の場合生食用表示と消費期限を確認し、早めに食べる

冬の魚介類も、買ったあとの温度管理がとても大切です。特にサバなどでは、温度管理が悪いとヒスタミン食中毒につながることがあります。厚生労働省「ヒスタミンによる食中毒について」によると、一度できたヒスタミンは加熱しても分解されません。鮮度の低下が疑われる魚介類は、加熱調理に回さず食べないようにしましょう。

冬が旬の魚介類に関するよくある疑問

秋が旬の魚介類に関するよくある疑問

冬が旬の魚介類は種類が多く、どれを選べばよいか迷いやすいです。ここでは、冬の魚の味わいや刺身向きの魚、旬と出回り時期の違いについて、よくある疑問を簡単に確認しておきましょう。

冬に一番おすすめの魚はどれ?

迷ったら、寒ブリ・マダラ・キンメダイがおすすめです。脂ののったブリは照り焼き、淡白なマダラは鍋料理、キンメダイは煮付けなど、家庭でも美味しく楽しめます。

冬の魚は秋や春の魚と何が違う?

冬は寒ブリなど脂ののった魚が美味しい季節です。一方、マダラやヒラメのように淡白で上品な味わいの魚もあり、秋や春とは違った旬の魚介類を楽しめます。

冬に刺身で食べやすい魚は?

寒ブリ、ヒラメ、マダイなどがおすすめです。脂のうま味を楽しむなら寒ブリ、さっぱりした白身が好みならヒラメが向いています。生で食べる場合は「刺身用」「生食用」の表示を確認しましょう。

旬と出回り時期は同じ?

必ずしも同じではありません。旬はおいしくなりやすい時期で、出回り時期はスーパーや市場に並びやすい時期です。魚介類によっては、産地や漁期によって旬が異なることもあります。